セックス恐怖症(性嫌悪症/PTSD)と乗り越え方
セックス恐怖症に数年間悩まされ、最近ようやく症状が軽くなったので、セックス恐怖症を乗り越えられた考え方を紹介できればと考えています。
投稿をするきっかけは、以下2つです。
❶セックス恐怖症に関するネット上の記事が少なく、また内容が不適切に感じため、より多くの人に実態を理解していただきたい
❷セックス恐怖症の人たちが、私の事例を見て少しでも心が軽くなってほしい
このような理由により、他の記事より具体的な症状を書いてみました。
解決策だけを知りたい方は、症状の部分はすっ飛ばして読んでいただければと思います。
セックス恐怖症とは
私の場合は以下のような症状でした。
以下のような症状に当てはまらないからといってセックス恐怖症に当てはまらないというわけではないです。
<症状(私の場合)>
セックスが怖い
セックスのことを考えると鳥肌が立つ
セックスのことを考え出すと涙が止まらない
セックス中に号泣したことがある
相手に捨てられる不安で朝7時まで寝れない
<具体的な心理状況(私の場合)>
相手に原因はないのに自分の心の問題でセックスが出来ず申し訳ない気持ち
自分の問題であることは理解できているが、自分でもセックスに対する恐怖心をコントロール出来ず辛い
周りに相談できず1人で抱え込む孤独感
パートナーや友人に相談したが、なかなか共感や理解を得られず辛い
セックス恐怖症に関するネット上の記事が十分ではなくて、自分が異常なのではないかと不安に感じる
過去のセックスを思い出して、また同じことが起こると考えると怖い
数年間も同じ症状に悩まされていて不安
そもそも前提として、家庭での性教育が厳しく、セックスに対して良い印象がない
仮に妊娠してパートナーが喜んでくれなかった場合を想定すると、子供に対して申し訳なさすぎて辛い
妊娠中や子供の子育て中に、パートナーに浮気されたり、蔑ろにされるリスクを考えると辛い
「セックス=幸せなこと」と考える世論(自分にとっては理想)と、自分のセックスに対する考え方(現状)があまりにもかけ離れていて辛いし、それを解決する手段が見当たらずさらに辛い
克服できた考え方
<❶主語デカ思考を止め、個別具体の思考に切り替える>
複数個の過去事例をもとに主語が大きくなってしまうことはよくあることです。
例えば、電車で大声で話している中国人をみた時に
「中国人は礼儀が悪い」
と考えたり、
浮気された経験があれば
「男(あるいは、私のことを好きになった人)はみんな浮気する」
と考えてしまうように、複数個の過去事例をもとに法則を自分の中で作り出してしまうことはよくあることだと思います。
このような思考を主語デカ思考と呼ぶことにします。
(「中国人は〜」や「男は〜」と一括りにしているため)
私の場合、詳細は省きますが、過去に恋人にされた経験からセックス恐怖症になりました。
そのため、過去の経験則から「男性」を一括りにして「今回の恋人にも同じことされるかも、、、」と不安になってしまう気持ちがとても分かります。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
また、それを証明することはできるのでしょうか?
答えは否です。
理由は2つあります。
1つ目は、過去の恋人と今の恋人は全くの別人であるため、過去の恋人と今の恋人の間に因果関係がない。
2つ目は、主語デカ思考は間違っていることが殆どだからです。
例えば、先ほどの例だと1人でも「浮気しない男性」がいれば、「男性全員が浮気する」という主張は誤りだと言えるからです。
アカデミックな観点から、主語デカ思考の論理の弱さを示す事例を紹介しましょう。
論理学で有名な「ヘンペルのカラス」です。
「全てのカラスは黒い」ということを反証するためには、「黒くないカラス」を1匹見つければ反証することが出来ます。
実際、白いカラスが存在することがわかっているため、「全てのカラスは黒い」という主張は誤りだと言えます。
つまり、過去の恋人は「男性」だからではなく、たまたま自分を傷つける人だったのです。
したがって、過去の恋人が自分を傷つけたからといって、新しい恋人が同じ行動を取るとは限りません。
たまたま過去の恋人がそういう人だっただけの話です。
恋愛やセックスとなると感情が大きく揺れ動くものなので、主語デカ思考になってしまう気持ちはよくわかります。
私自身もそうでした。
過去の経験にとらわれるのではなく、過去は切り離して、今目の前にいる恋人を理解する方が大事なのではないでしょうか?
<❷確率の問題と割り切る>
とはいえ、世の中良い人ばかりではありません。
仮に、今回の恋人も自分を傷つけるようなことをしたら、「確率の問題」だと割り切りましょう。
例えば、
80%の男性が浮気をすると仮定して、
4回連続浮気される確率を計算すると、
0.8×0.8×0.8×0.8=40%
5回連続で浮気される確率を計算すると、
0.8×0.8×0.8×0.8×0.8=32%
どちらも
・自動販売機にある小銭を見つける確率の10%と
・私たちが生まれてきた確率の0.0000007%
を比較すると、大して珍しいことではないのです。
カラスの殆どが黒のように、白いカラスを見つけることは難しいです。
同じように、自分と合う男性を見つけるのは難しく、自分を傷つける人がいるのは普通のことです。
悲しいですが、よくある事象の1つだと割り切り、次に進みましょう。
最後に
今回紹介した考え方で私はだいぶ心が軽くなり、セックスが怖すぎて寝付けないということが殆どなくなりました。
いまだセックスに対して良い印象はないのですが、症状はだいぶ軽くなったため、他の方も参考になればいいなと考えています。
セックス恐怖症に関するネット記事に挙げられてる解決策の一つとして、「気持ちいいセックスをしよう」といった方法が散見されますが、恐怖症の人からすれば問題は気持ち良さではないことの方が多いと感じています。
身体の問題ではなく、心の問題であり、心の問題であるということは詰まるところ考え方や捉え方の話につながってくると思うのです。
私の考え方が必ずしも万人に役立つような記事内容になっているとは思っていません。
そのため、コメント機能を残しておきます。
コメントに、セックス恐怖症を乗り越えた方法や怖い気持ちを記載していただけると嬉しいです。
一人で抱えこみやすい問題なので、匿名でお互い助け合えるようなプラットフォームになればいいなと思っております。
悩んでいるひとりでも多くの方に届くように願って、筆を置きます。
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