推しは推せるときに推せ 2023/12/12
明日から東京出張へ行くので、お土産を買いに丸金商店へ行った。
「韓の素」という唐辛子の調味料で、ダシや味が入っていており何に入れても簡単に韓国料理になるという便利なものだ。漬けもの、鍋、味噌汁、ディップソースなどあらゆるものに使えるらしい。パウチに入ってコンパクト、お土産に渡すのにちょうど良く重宝しているのだ。
まぁ、わたしは辛いものが苦手なので以前に差し上げた方からの好評を頼りにして書いているコメントなのだが。(その方の舌を信用している)
丸金商店は少し前にリニューアルし、商店からほぼ飲み屋になっている。まだしっかり飲みにも行けてなかったし、一杯ビールもらいつつお買いものするか。(丸金商店のすばらしさは以前この日記で買いているのでぜひ)
訪ねると、いつも元気に迎えてくれるまこママの姿がない。ノボルさん(お父さんです)も不在のよう。数名いる飲み客に混ざっている様子もない。(お客さんと一緒に飲んでいることが多いのだ)
ひとまず唐辛子調味料「韓の素」を在庫ある限りゲットし、売り子さんに今日はまこママいないんですね、と聞く。すると「まこさんはもうここにはいないよ」と言われる。思わず大きな声で驚く。
わめいていると「歩いてすぐの店にいるから連れてってあげるよ」と案内してくれた。お店無人になるけどいいのか?まあいいのか。
徒歩1分ほどの超至近距離にある焼き肉屋まで先導してもらう。ちょっと前にできたことは知っていた。ドラム缶と白い壁、ビニールの囲いがしてあり、韓国ミュージックが大き目の音で流れているイマドキな店と記憶していた。まこママ、ここにいんの!?
ビニールのスキマから中に入り「こんにちは~」と声をかけると中にはまこママがいて、近隣の飲み屋でよく見かけるHさんとカウンターに座っていた。
「ひーーちゃああああーーーん!!!!よく来てくれたね!!ラインしようと思っててーん!会えて良かったーー!!」といつもの元気なまこママだ。ほっ。
カウンターに座らせてもらい流れるように缶ビールを受け取る。移籍?異動?退職?お店を移ったコトの経緯を説明してくれるが、よく分からない。カウンターの上にはビールの空き缶が6つほどあり、16時現在すでに結構飲んでいるようだ。聞くと、さっき10缶以上空き缶を片づけたばかりで更にこの状態だとか。すげえ……。
お話を整理すると、こうだ。
丸金商店はいま別の方がやっている
まこママは今後この焼き肉店の切り盛りを担当することになった
ノボルさんにはこの日は会えなかった
丸金にはもう戻らないよう
この店にはビールサーバーはなく、缶飲料のみ提供
つまり、あの、鶴橋一の生ビールはもう永遠に飲めない
なんと……!あの生ビールは鶴橋酒場シーンの象徴であり、わたし個人が鶴橋を愛している理由の多くを占めていたのに……!!!
現在の丸金商店でももちろん生ビールは提供しており飲むことができる。しかもわたしの最終更新11月情報では、黒ビールなんかもメニューに追加され、飲みものの選択肢が広がるなど酒場としてはパワーアップしているのだ。おつまみも多種ある。
つまり、わたしの言っている「丸金商店の生ビール」は、まこママとノボルさんがふたりでビールを飲みながらキムチを売っているところに訪ねて供される、あの生ビールなのだ。3人立つとぎゅうぎゅうのカウンターに立って飲むあの。冷凍されてキンキンのジョッキ、まこママが毎日洗浄しているサーバーによるクリアな味、まこママがあるものを出してくれて「おいしー!」とつまむあの時間。立っていると鶴橋のあらゆる人とコトが行き交うあの場所。
あの空間はもう無い。あの場所に立ち飲むことで知ったこと、顔を会わせた人が、いまのわたしの鶴橋飲み歩きの基盤になった。おかげでこの1年ほどで鶴橋をよく知った気がする。(それでもまだまだ底知れないのが鶴橋という場所だが)そしてそのおかげで繋がれた人やできたことがある。
さ、さみしい……!!!!ネットでよく見る、「推しは推せるときに」ってのはこれか、もっと足繫く飲みに来るのだった。
とはいえ、まこママが会いにくいような遠い場所へ移籍するような形じゃなくてよかった、少なくともまた会うことはできる。
そして、丸金は丸金でそこにある。おでんがすごくおいしそうだし、変わらずこの場所は人が集まっているのだ。それって、まこママがNEW店に行き好きな店が増えただけだと言える。うーん、鶴橋。
そうこうしているうちにご近所さんの来店があり、まこママは別の方とお話を開始。わたしはHさん(ほろ酔い)と少しお話しして席を立つことに。帰って仕事せにゃ!!会えて良かったよ、まこママー!
帰りに寄ったセブンでは、再販になったビリヤニを見つけたので買ってお夕飯にした。ちょうど出張に向けて冷蔵庫を空にしたところだったのでラッキー。
相変わらずおいしかったが、はじめて食べた時の衝撃ほどではないなと感じてしまった。あらゆる食べものそうなのだと思うが、こういう尖りのある方面の食べものはそのさじ加減が難しいのだろうな。全国展開に向けた万人向けをねらいつつも、この方向ならではの唯一無二のやみつき感。そう思うとセブンのバランス感覚って本当にすごい。
出張の準備をしていたらかなり眠るのが遅くなった。2:30ごろ就寝。