家から30分の奈良に向かう 2024/9/22
我が町鶴橋はJR、地下鉄、近鉄と3路線が各方面に伸びており便が良い土地だ。なのにわたしはあまり冒険的にどこかへ出かけることの少ない方で、目的がなければ近所で過ごしがちである。
近鉄線の特急に乗れば奈良には30分で到着する。なにか用事あって行く段になると乗り換え検索をして知り、帰ってきて忘れてまた行くことになり知る。都度新鮮に、30分で行けるなんて!と、もっと気軽に訪ねようと思い忘れるのだ。
そう、そして今日は用事アリ。スズキナオさんの新刊「家から5分旅館に泊まる」の発売イベントが、奈良の本屋さんで行われるのに参加するのだ。イベントは各地で数多く開催されていたのだが、ずっと多忙で参加できずだったのだ。やっと!
そして当のナオさんと鶴橋駅の近鉄ホームで待ち合わせて一緒に向かう。イベントまで少し飲んだりウロウロしたりしようぜ、と話していたのだ。
電車ではナオさんが昨日見たという映画の話を聞いて、とても面白かった。自分が感じたことを適切に人に伝える技術に長けているなと感心して聞く。(当然なのだけど)あと、自分のメディア化とか、奈良についてからの飲酒の算段などを話す。30分、すぐ着いた。
空模様は、しとしと雨が降ったりやんだり。湿気がひどく、散歩に適さない天候だ。アーケードの範囲で少し歩いてみる。とは言っても二人とも早くのどを潤したく、自然と心当たりのある場へと足が向いた。
たどり着いたのは、小川又兵衛商店という角打ち。世界遺産の元興寺の門前にあり、駅からは15分ほど歩くが、その分落ち着いた雰囲気でのんびりできる。
店先が広く開放されていて、木箱と丸イスがたくさん置いてある。生ビールと駄菓子のおかきをもらって景色を名眺めつつグビグビとやった。寺に体を正面を向けて腰掛けると、門や塀、植木が目に入って楽しい。植木はもみじだ。秋にはこれが真っ赤になるのだろうか、その景色を見ながらビールが飲みたいですね、と話す。すでに高いところの葉は黄色く色づきかけているものもある。まだまだ汗をかきかき過ごしているが、確実に季節は進んでいるのだ。
1杯で切り上げ、イベント会場である書店「ほんの入り口」へ。
新しいお店のようで、きれいな場所だ。個人的な目利きによってつくられた場、棚を見渡すだけで楽しい。そのうちヤマコさんもやって来て、ナオさんが前方の席に座り、店主の方が話し始めて、するりとイベントの空気へと移行していく。
わたしは、暑くて汗をかき続けてるのが恥ずかしくて後ろの席に陣取った。とんでもない汗かきなのだ、わたしは。汗かきにとっては春から夏に変わる時や、秋の入り口が一番恥ずかしい季節だ。夏はいいのだ、みんな汗をかいているから。普通の人が汗をかかないこの時期にひとりで汗をかいているのが恥ずかしいのだ。
イベントはとても楽しく聞いた。
わたしは個人的に、ナオさんの今回の本のが、これまでと毛色というか、テーマが異なること、またその新機軸作が発売開始早々に重版になるヒットとなっていることが、大きなことだと思っていて、いちファンとし喜んでいる。観点や抱いている感情こそ違うが、そういう話をナオさんの口からも聞けて嬉しかった。
参加している人は全部で10名弱、規模を小さくしていての開催だったからか、講演というより対話っぽいムードなのも良かったな。店主の方がファンに近い目線で問いかけ続けていただからかもしれない。
イベント後はお客さんの一部、店主、ナオさんと、駅前の蕎麦屋さんでごはん。蕎麦前でビールと日本酒、最後にもりを1枚。良いお店でここも楽しかった。大阪から奈良に移り住んだ方のお話や、帰りの電車で聞いたおせっかいのエピソードが印象的だった。
帰宅して、少し飲み直しながらTverで座王を見て寝た。
今日の朝ごはん
ものすごい大きな朝ごはんを食べた。