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BIM/CIM活用事例について
※今回はAI画像作成サービスを使って見出し画像を作ってみました。土木っぽい感じは出ていますが、良く見るとわけのわからない感じ。
このあたりが、今のBIM/CIMの現状を表しているような気がしますね。何かすごいけどよくわからない。どう使っていいかわからない。
こういうとき、事例って大事ですよね。効果がありそうなところでとりあえず試す。効果があったことを事例にして整理して他に展開し、良くなかったことはやめるかやり方を変える。PDCAですよね。
ということで、事例についての記事を書きます。
BIMCIM活用事例集のご紹介
国土交通省 中国地方整備局の方で、BIMCIM活用事例をとりまとめた「BIMCIM活用事例集」が作成されています。
その2023(令和6年12月)版に、当社履行業務の事例が紹介されていました!下記リンクのPDFのP11~14(PDFページで15~18)です。
cgr.mlit.go.jp/kikaku/bimcim/pdf/R6.12bimcimzireisyuu.pdf
砂防堰堤の設計業務で『BIM/CIM モデルを用いた「2 次元成果品との整合性確認」、「地質情報の可視化」、「地元説明・論文 等の資料作成」、「従来方式(2 次元)との数量算出対比」、「かご多段積護岸工割付提案」を実施』した、盛りだくさんの事例として紹介されています。
BIM/CIM活用事例の細かい話
以前の記事(下リンク)で「BIM/CIMは特に急峻な地形における計画の最適化に効果を感じます」と書いていますが、砂防堰堤はまさに急峻な地形の場所に計画することが多いので、効果が高いと感じます。
BIM/CIMを活用した設計ってどうしてます?|西谷技術/BIMCIM担当
先の事例集の中に「論文等の資料作成」とありますが、その論文が下リンクにあります。「中国地方技術研究会」といって、中国地方整備局の中で論文発表をされています。その論文の図表などネタを提供させていただきました。地元説明モデルとか施工計画モデルというのはよくある話なのですが、当社が力を入れており特徴的な(しかもウケが良い)ものの詳細を紹介させていただきます。
※マークの図はすべて業務時に作成した資料をもとにしています。
『®国土交通省中国地方整備局倉吉河川国道事務所』です
中国地方技術研究会|その他の情報|企業・自治体向け情報|国土交通省 中国地方整備局
※論文直リンクはこちら※
3次元モデルの利点(1)特定部の確認
とにかく、3次元モデル(BIM/CIMモデル)の利点といえばわかりやすさですよね。
なんで3次元のものをつくるのに、2次元図面を使うのか。おかしくないですか?とくにややこしい部分について、3次元はわかりやすいのです。
※特定部の確認というやつです。これは役に立ちます。
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(位置が特定できないように座標値をぼかしています)
事例集に記載のあった「かご多段積護岸工割付提案」では、3次元的に段差をつけながら開いていくカゴの計画位置が、3次元図で座標確認したら現地にそのまま落とせるようになるんです。作るのも大変そうでしたが、きっと役に立つと思いますよ。
3次元モデルの利点(2)自由な向きで計画
2次元での計画はどうしても断面方向に縛られるのですが、3次元では自由な向き・形状による計画を行えるのです。
この事例では、砂防堰堤の床掘時の問題点解決に3次元設計手法を用いて、斜め方向の床掘面勾配にも配慮した計画を実施しています。わかりやすいようにGIF動画を作ってみました。
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★ややこしい形の床掘になりますので、面管理での施工が必須ですね。
★施工時の安全性が向上しますので、施工時の対応としてもGoodだとおもいます。
まとめ
さて。今回は、国土交通省 中国地方整備局の「BIMCIM活用事例集」に当社事例が掲載されたことを記念して、詳しい内容を紹介をさせていただきました。
掲載を許可していただいた”国土交通省 中国地方整備局 倉吉河川国道事務所"さま、ありがとうございます。
この記事が3次元設計施工の一般化にお役に立てると幸いです。
当社ではこんな感じで、紆余曲折しながら設計の3次元化に取り組んでおりますが、皆さんどうやって取り組まれていますか?
※このような取組に興味がある方、良い情報をお持ちの方がおられましたら、是非コメントください。
BIM/CIMサボートについて
当社はこのようなBIM/CIMに関する取組を行っていることもあって、『中国 BIM/CIM サポート 企業・団体』として、中国地方整備局 i-Construction サポートセンターに登録されました。
https://www.cgr.mlit.go.jp/kikaku/bimcim/pdf/meibo.pdf
まだまだどんなサボートを行えるか手探りな状態ですが、サボートのご相談等も承っております。