【令和の奇祭】関広見まつり2024に参加した
あなたは最近、全力ですっとぼけたことはありますか。
たとえば、友人の名前だったり、大切な人の誕生日だったり
友人や仲間との会話の中で、お互いが分かりきっている事、
詳しいことをあえて知らないふりをするのはとても楽しく、
信頼がないとできない、高度なコミュニケーション手段だと思います。
では、そのコミュニケーション手段に「テーマとなるワードに触れることが禁止」という縛りが設けられたうえで、あからさまに関連するアイテムがちりばめられた空間に、数百人規模の人が集まり、全員ですっとぼけるとどうなると思いますか?
もうめちゃくちゃ楽しかったです。
初めまして。
ビリーと申します。
アイドルマスターシンデレラガールズのオタクです。
副業で地方のケーブルテレビのカメラマンを10年やっています。
(※補足:アイマスのオタクにはリアルの仕事を副業と呼ぶ文化があります)
この記事では、2024年8月17日(土)に岐阜県関市で開催された
関広見まつりに参加したので、いち参加者として、また、
ド田舎の様々なイベントを10年間撮影してきたカメラマンとして、
体験した事を覚えている限り記載します。
あんなに面白くて、愛に溢れてて、イカレたイベントの詳細が、
ネットの海に断片的にしか残らないなんて嫌すぎるので。
https://twitter.com/billy10410062/status/1824763205304144028
ちなみに、事前に断っておくと、
本稿において関広見まつりのなりたちや歴史の解説は行いません。
それは僕の役割じゃないし、
すでに多くの方が、様々な形で詳しく纏めて下さってますし、
そもそもこんなnote見に来るような人がその辺の事情を知らないハズ無いし
ご了承ください。
なお、仕事柄ニュースの原稿はよく作成していますが、
こういったレポート記事の執筆は今回が初めてなのと、
こんな仕事しておいて感想を文章にまとめるのがホントに苦手なので
その点はご容赦いただけますと幸いです。
前置き(筆者プロフィール)
この項目は興味ない方は飛ばしていただいて結構です。
ただ、もし僕がこの記事を読むオタクだったら読みたいので書きます。
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名前:ビリー
出身:福井県敦賀市
担当:星輝子、森久保乃々(デレマス)/ 篠澤広(学マス)
副業:フリーカメラマン(理由あって7年働いたケーブルテレビを退職 現在自営業3年目)
初現地のライブ:デレマス5th大阪day2
肩書き:Discord星輝子サーバー「しょうこーど」管理人
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ご覧のように私は関裕美さんの担当プロデューサーではありません。
(大好きなアイドルの一人なのは間違いないです。SS3Aがさぁ…)
たまにX(以降Twitterと呼称)で、まつりに参加したオタク全員が関裕美Pと思っていらっしゃるPost(以降ツイートと呼称)をお見受けしますが、
おそらく半分ぐらいの参加者は他アイドルの担当Pだったと思う。
というか、まず関裕美って誰だよという方は、こちら(公式の名鑑)を参照してください。いないと思うけど念のため……
次に、フリーカメラマンってなんだよって話ですが、
要はケーブルテレビの外注カメラマンとして働いています。
依頼のあったニュースの取材→原稿作成→編集→データ納品までの作業を
すべて一人でやるという業務形態です。
ちなみに、
16日(金)は、福井県若狭町のT区で行われた納涼祭を取材
17日(土)は、岐阜県関市の関広見まつりに参加
18日(日)は、福井県美浜町のG区で、友人らと納涼祭を主催
と、なぜかド田舎の夏祭りに3日連続違う立場で関わるという実績を解除してしまいました。
もし、僕のほかにこの実績を解除した人がいたら是非教えてください。
それでは、本編に入ります。
当日の時系列に沿って、関広見まつり2024を振り返ります。
現地到着~プレオープン編
イベント当日、僕が会場近くの駐車場についたのが昼の12時頃。
福井県敦賀市から下道でおよそ2時間30分かかった。
到着後、会場の広見公民センターに現場の様子を見に行ったところ
まだ中央に設置されていたテントに椅子すら並んでいなかったので、
流石にいったん引き返し、車で2分の距離にある最寄りのファミリーマートに向かった。
ついてから気が付いたが、ここのファミマが聖地のひとつだった。
正直この時点でだいぶ楽しかった。
せっかくなので、偶然この日誕生日だった関裕美ちゃんの誕生日もお祝いした。
凄い偶然もあったもんだなぁ
さて、時は進んで13時45分頃
会場に到着
関広見まつりは、スタートが16:03(ヒロミの語呂合わせ)からだが、
なぜこんなに早く現地入りしたかというと、14:00からプレイベントとして地元住民で作る団体「あゆのせ協議会」さんによる、子ども向けのワークショップと、関広見まつり実行委員会による記念グッズの物販があるからだ。
いや物販のあるまつりなんて聞いたことねぇよ!!
あと原寸制御器BOX箱ってなんだよ!!
たとえば、イベントのゲストに有名なバンドやアイドルなどが来て、
ステージ終わりに物販を行うというならまだわかる。
実際今年の夏、福井県美浜町で行われた夏のフェスイベントに運営スタッフとして参加した際、ゲストに来てくれた福井県出身の元某アイドルグループリーダーがいま所属しているアイドルグループも、パフォーマンス終わりに
物販を行ってファンと交流していた。
しかし、今年の関広見まつりにはもちろんアイドルなんて来ないし、
そもそもゲストがいない。
さらに販売されるグッズは関広見ICの看板を模したTシャツや缶バッジ、
それに制御機のミニチュアと限定一名の原寸再現BOXなど意味不明のものしかない。
こんな地域色の強いグッズ、本当に買いに来る人がいるのか…?
ゴメン嘘
オタクはこういうのが大好きなので大盛況だった
14:00のプレオープン直後、およそ50人近くの来場者が一気に列を作り、
およそ30分で緑のTシャツLサイズが完売した。
なおこの後、Twitterのフォロワーから缶バッジの代行購入を依頼されたので列に並び直した。
普通地域のお祭りにグッズの代行購入という概念は存在せんのよ。
少し時間は前後するが、物販の始まる前、
会場にあった本部テントに立ち寄ると、チラシと募金箱が置いてあった。
とりあえず500円を募金すると、
よくお祭りで売っている蛍光ブレスレットを渡された。
そしてスタッフの女性から「今日はどこから来られたんですか?」と質問されたので、「福井から来ました」と伝えると、「そんな遠くからわざわざありがとうございます」「よければ、あそこの地図にシールを張っていってください」と勧められた。
(この時対応してくださった方、今思えば村井ふみか議員だった気がする)
日本地図を会場に掲示している地域のお祭りなんて見たことねえよ。
ただ、このシステムはリアルタイムで全国からの参加者が増えていく様子を確認できたので、正直天才だと思った。
なお、この日、一日の日本地図の変遷に関しては、
動画にまとめたのでこちらをご覧ください。
物販が終わった後は、会場の飲食テントを回って、
岐阜県関市洞戸(ほらど)地域おこし協力隊の方が作るかき氷を食べたり、
ファミマの出張所で関牛乳を購入したり、
なぜか全国から集まってきたアイドルマスターのオタク達と話したりしながら16時のスタートを待っていた。
この日、私が会場で出会ってよく話したのが、富山県から来た二人組と、
福井県から来た人(TwitterのFFだった)、そして地元関市から来た人の4人だった。
印象に残っている会話が「自分の住んでいる地域のお祭りの現状」で、
特に、富山から来た二人は、一人は「最近は運営が酒を飲むだけの集まりになってしまって、お酒が苦手だから参加しなくなった」といい、もう一人は「コロナ過で中止になって以降、担い手がいなくなってしまった」と話してくれた。
これはカメラマンをしていてよく聞いた話だが、コロナ過以降、いざお祭りや伝統行事を再開しようとしても、今まで口伝えで続けてきたノウハウや手続きが、書類など形に残る状態で残っておらず、再開のめどが立たないという状態になっている自治体が意外と多いという事だ。
そういった状況もあり、成り立ちはトンチキ極まりなくても、こうして地域のお祭りを新しく企画して、しかもそれを継続して、外部の人まで楽しませてくれる運営をしてくれるのは本当にすごいことだよね。としみじみと話していた。
ちなみに、プレオープン直後はオタク達も大人しくしていたが、
一時間ほど経って人が増えてくると、「もう…ええか!」って感じで
あちこちで名刺交換が始まった。
(※補足:名刺交換は、アイマスのライブにおけるファン文化の一つ)
また、会場にはたくさんの軽食販売のテントが並んだが、
プレオープンの時間帯はまだ準備作業をされていて、会場に全国から続々と集まってくる謎のオタク達を目の当たりにしたお店の人たちの「マジでこんなに人来るんだ.…」という都市伝説を実際に目撃したかような表情がとても印象的だった。
でも多分、会場にいたオタク達も「マジでこんなに人来るんだ.…」と思っていた。
オープニング編
15:40ごろ、オープニングを前に、参加者に「喫茶ひろみ」特製の
「五穀豊穣パエリア」が配布された。
五穀豊穣パエリアってなんだよ
紙コップのかわいいシールは、グッズのデザインなどを手掛けた
協同印刷株式会社さんが作ったもの。
パエリアの配布は当初100人の予定が、なぜか170人に増えていた。
そこは163人じゃないんだ。
なお、パエリアがなくなった後は関牛乳が配られたそう。
つまりこの時点で、会場には少なくとも200人近くの参加者がいたという事になる。
ひええ.…
参加者にパエリアと関牛乳がいきわたると、
メインMCを務めるナッキー内山さんの紹介で、村井ふみか議員が登場。
ナッキーさん「岐阜県関市のアイドル、村井ふみかさんです!」
【アイドル】と【ふみか】というワードに謎の盛り上がりを見せる参加者達
村井議員「北は北海道、南は長崎まで、全国から来て頂いてありがとうございます!みなさんがどういった集まりかは分かりませんが…」
あまりにも堂々としたすっとぼけっぷりに爆笑と歓声が飛び交う
そして関牛乳の吉田社長のカウントダウンで、
いよいよ関広見まつりがスタート
生まれて初めてパエリアで乾杯した。おいしかったです。
サイエンスマジックショー編
16:30サイエンスショーがスタート
実質しきにゃん要素
この時自分は、外のテントで食事をとっていたこともあり、ステージが始まってから公民館に立ち寄ったが、超満員だったので中に入るのは諦めた。
Twitterで確認すると、マジックを披露したお姉さんもこんなに大勢の前でパフォーマンスするのは初めてだったらしく、緊張したそうだ。
ステージは大盛り上がりだったようで、参加できなかったことが悔やまれた。
ビンゴ大会編
17:00頃、本部テントでビンゴカードの配布がスタート。
なお、サイエンスマジックショーに参加していた地域の子どもたちには、
ショーが終わった瞬間「今からカードを配ります!」と呼び掛けて、全員にカードがいきわたるように配慮されていた。
突然の関市市長、襲来
いよいよビンゴ大会が始まるという直前に、
一人の男性がステージに登壇した。
岐阜県関市の市長、山下 清司市長である。
なお、今年の関広見まつりも地元新聞に取り上げられていたが、山下市長についての記述はなかった。
情報のソースが不確かで申し訳ないが、聞いた話だと山下市長の登壇は当初予定になく、当日に急遽決まったもののようで、運営や新聞記者の方も把握していなかったようだ。
(実際、イベントのタイムスケジュールにも市長挨拶の予定は記載されていない)
こういう場所での市長の発言というのは貴重であり、記録に残すべきだと思ったので急いで映像を撮影した。我ながらよく撮れたなと思う。
広く伝えるためには文字でも残すべきなので、映像を証拠に以下に全文を文字起こしする。
わざわざ会場まで来て挨拶してくれるのは、フットワークが軽くて良い市長だなと感じた。
あとで関市民の参加者が教えてくれた事だが、山下市長は去年の9月に市長に就任したばかりで、挨拶冒頭の知名度自虐いじりは流石に笑ったとのこと。
いくつか聞き取れないところもあったけどご容赦いただきたい。
挨拶の後には、ビンゴ大会がスタート
MCのナッキーさんの軽快な掛け声に、めちゃくちゃ盛り上がる会場。
最前列の子ども達は、掛け声のたびにこぶしを高く突き上げ、昇竜拳みたいな勢いで飛び跳ねていた。
ちなみに、ビンゴが初めて出たとき、会場には関裕美のソロ曲「楽園」のインストが流れ、不意打ち過ぎて笑ってしまった。
このまつり、運営が関裕美と「楽園」を好きすぎる。
用意された豪華景品が出払うと、ナッキーさんから「今からは、子どもらを対象にしたお菓子の当たるビンゴ大会を開催します。今だけ子どもというのもナシ!すみませんが、大人の方は一度退出してください」とのアナウンスがあった。
これはすごくいい取り組みだなと感じた。
なぜなら、あくまでも関広見まつりは広見地区のお祭りであり、
地区のお祭りの主役は地元の子ども達だからだ。
ビンゴカードの配布方法のスムーズさもそうだが、関広見まつりの運営は
全国から来た謎のオタク達をもてなしながらも、常に子ども達を優先し、
地域のお祭りである姿勢は崩さないバランス感覚を持っていて、本当に見事だと感じた。
トークショー、ライブ編
夜も更けてきた18:00頃
公民館にて関牛乳の吉田社長と協同印刷の小川社長によるトークライブが始まった。
この写真の左端にいる白いパーカーが俺
関牛乳さんのユーチューブ公式チャンネルにアーカイブが残っているので、まだ見ていない方はぜひ見てほしい。高評価&チャンネル登録もよろしく。
アーカイブがあるので細かく言及はしないが、映っていない観客席は上記のビンゴ大会ぐらいの超満員で、大盛り上がりの原寸制御器BOX箱の抽選の様子や、小川社長に「8月17日になにかあるんですか?」と聞かれて死ぬほど言い淀んでいる吉田社長など見どころ満載だ。
なお、28ː29ごろ、初めて関牛乳を飲んだという報告をしているのは俺。
サプライズで始まったライブコーナー
アーカイブ映像の34:25から、MCを務めていたナッキー内藤さんが
デレステのこいかぜのMV冒頭みたいな迫力で登場し、
サプライズでライブコーナーが始まった。
それではここで、世界初公開の情報、
関広見まつり2024LIVEパートのセットリストを公開する。
以上である。
まさかのオリジナルソング2曲と替え歌というとんでもなく攻めたセトリだった。
普通、地域のお祭りのステージイベントとなれば、地元のキッズダンスチームやおじさんバンド、地元高校のOBが中心の吹奏楽団体などが登壇し、
それぞれのパフォーマンスで会場を盛り上げてくれるが、どれだけ有名な曲を流しても、演者が懇願しても、観客とのコールアンドレスポンスは中々成立しない。
ましてや、オリジナルソングや替え歌などもっての外である。
しかし、この日会場にいたのは、偶然にも、なぜか初見の曲でも秒速で構成をラーニングしてコールを打つことができる特殊な訓練を受けてきた、素敵すぎる人たちだったので、全員初見とは思えないクォリティのコールを打っていた。
ちなみに、アーカイブにのっているコールの音量は、これでもかなり小さくなっている。現地はアーカイブの倍ぐらいはデカい声出ていた。
個人的に注目してほしいのが、1曲目のアウトロ部分のコールで、
トークライブ映像41:47時点から約6秒間「ハイハイハイハイ..…!」と徐々に声量が大きくなっていくが、ナッキーさんが扇子を掲げた瞬間(41:53時点)でピタッとコールが止まり、次のパフォーマンスを見る体制に入っている。
誰もtwinkle twinkle イエー!!!していないのである。
そして満を持して始まった、3曲目「ひろみラプソディ」は
まさかのゴリゴリのコール曲だったので、会場はもう本当に盛り上がった。
曲中の「ひろみー!」コールは、現地では本当にアーカイブの10倍ぐらいの声量が出ていたと思う。
まだ見ていないという方は、ここだけでも見てもらえるとイベントの雰囲気を味わえるのでおススメしたい。
ところでなんでセトリ知ってんの?ホントにあってるの?
と思ったそこの貴方、安心してほしい。
ライブのセトリは関牛乳の吉田社長に取材するという形で確認させて頂きました。
これだけはどうしても知りたかったので。
取材という名目で送ったメールに僕のTwitterのアカウントも載せていたこともあってか、お返事はDMで頂いた。
通知が来たときは流石にビビった。
関牛乳の吉田社長様、この度は急な申し出にも関わらず、
快く対応して下さり本当にありがとうございました。
この場を借りて、改めてお礼申し上げます。
へんなこと聞いてすいませんでした。
聖地巡礼編
大盛り上がりで終了したライブのあと、19:20頃
来場者163人に関市洞戸の特産品、キウイが配られた。
キウイが配布される前には、
岐阜県関市洞戸の地域おこし協力隊の硯⾒ 優⾐(すずりみゆい)さんが登場し、洞戸キウイの特徴やおすすめの食べ方などを説明して下さった。
なお、硯見さんは最近Twitterを始めたので、ぜひフォローして応援してあげて欲しい。
さて、なぜキウイを配るの?という話だが、ご覧の通り、関市の特産品を
なぜか全国から集まってきた謎のオタク達に知ってもらおうという運営の粋な計らいというのは表向きの理由で
実際は、2017年に行われた第6回シンデレラガール総選挙で関裕美が9位になったことから、当時の関P達がキウイを食べまくったという元ネタが存在する。
こんな都合のいいことある???
詳しくはこちらのまとめをどうぞ
なにはともあれ、キウイを持った参加者たちは、お祭りの会場である広見公民センターからご神体という名の奇跡の制御機まで歩いて向かうことになった。
出発するとき、なぜか飲食テントの店員さんから「がんばってー!」と応援されたのが面白かった。
これらの様子も中継されていたので、ぜひご覧ください。
今までの人生の中で「夜中にキウイを持ってご神体に備えに行く」という体験をしたことがないため、歩いている途中はあまりの非日常っぷりにクラクラしていた。
多分世界で初めて行われた行為だったと思う。
歩いておよそ10分、ファミリーマート関広見インター店のすぐ隣にある例の看板と、ライトアップされた牛乳瓶の「ヒロミ」の文字が見えてきた。
お立ち台から見た「ヒロミ」の文字をどうぞ。
そして、ついにイベントのクライマックス
ご神体の「奇跡の制御機 関-163」の登場である。
キウイをご神体に奉納する映像 おそらく世界初
この映像を撮影した理由は、ほかの参加者はキウイを奉納した後の写真は撮っても、その様子を動画では撮影しないだろうと思ったのと、
仮に撮影しても現場の空気感や臨場感を「視聴者に伝える」という観点から撮影できるのは、今、会場に俺しかいないし、偶然にもこの現場に居合わせたメディアの人間の端くれとして、責任をもって記録しなければならない。という勝手な使命感にかられたからだ。
個人的には、今年の関広見まつりで最もシュールで奇祭感溢れる瞬間を映像に収めることができて満足している。
ライトアップされたご神体の迫力が少しでも伝わっていればうれしい。
また、撮影していた時は全く気が付かなかったが、テーブルの上にカマキリがいた。
このカマキリはこの後もずっとテーブルに居座り続け、最後までキウイが奉納される様子を見守っていた。
ちなみにカマキリは、前脚の鎌を揃えて獲物を待ち伏せする様子が祈っているように見えることから、日本では「拝み虫」、スペイン語では「サンタテレサ」とも呼ばれることがある。BLEACHの読者ならみんな知ってるよね。
あのカマキリも何かを祈りに来ていたのだろうか。
もしかしたら第6回総選挙を戦った関Pだったのかもしれない。
自分がご神体に到着したのはかなり早かったため、この後続々と参加者が合流し、付近は多くの人であふれかえった。
この時の現地は、「キウイをご神体に奉納する」というルールはあるものの
参拝の方法は特に決まっていなかったため、二礼二拍手する人や、大きく柏手(かしわで)を打つ人など各々自由にやっていて、とてもカオスな空間だった。
この時、僕は近くにいた人と「これ、何かしらのギネス記録になるんじゃないですかね」などと話しながら、スタッフの用意した照明と、参加者のほとんどがなぜか所持していたサイリウムに照らされる中行われる謎の参拝を見守っていた。
ご神体への参拝が終わると、参加者たちは最後に例の看板の前に集合し、記念撮影を行うことになった。
人数の関係で2グループに分かれて撮影することになり、僕は最初のグループに参加した。
撮影は、この日取材に来ていた新聞記者の方が行う予定だったが、なんと帰ってしまっていたことが発覚。
(できれば最後までいてほしかった所だが、記者の立場からすると、おそらく記事に必要な分の写真はもう十分に撮影したので、はやく帰って原稿作業に着手したかったんだと思う。お見掛けするたびに「どうすりゃいいんだよ」みたいな表情をされていたので、本当にお疲れ様である。)
しかし、現場では当てにしていたカメラマンがいなくなってしまい混乱していた。
途方に暮れていたところ、なんと参加者の中で一眼カメラを持っていた方が急遽カメラマンを務めてくれることになった。
(この方は具体的に○○担当Pとは名乗らないスタンスでオタクをやっていらっしゃるようなので、本稿では特に誰の担当とは紹介しない。オタクにも色々あるのだ。)
カメラマンを務めたこの方は、現場にあった軽トラの荷台に乗り込むと
照明を持ったスタッフや参加者へ的確に指示を飛ばし、見事に集合写真を撮影されていた。
間違いなく今年のMVPである。
記念撮影が終わると、最後に協同印刷の小川社長が挨拶し、
最後に記念撮影で急遽カメラマンを務めてくれた方に全員で感謝を伝えて、
大盛況のうちに関広見まつり2024は幕を閉じた。
この挨拶の後、まだまだ盛り上がる参加者たちへ吉田社長から「それじゃ、各自解散でーす」と声がかかると、みんなスっ…と引いて一斉に帰路についた。
祭りが終わったんだな、と実感した瞬間だった。
まとめ
関広見まつり2024は、運営スタッフ含めた参加者全員が「関裕美」という存在をすっとぼける事によって、まるで❝秘密を共有❞しているような奇妙な連帯感が生まれ、その状態で行われる「パエリアで乾杯」や「キウイの奉納」などの非日常な企画を通して、トリップしているような体験を味わえる、凄まじいイベントだった。
ここで、一件だけ
僕のツイートに頂戴したコメントを紹介する。
ちなみに内容は批判よりのコメントになるが、大切な視点だと感じたので
内容を要約して掲載する。
この意見はとても日本人的な視点で、なおかつ冷静な指摘だと感じた。
もちろん、この方もイベント自体はとてもいい取り組みだと感じたうえで、それでも線引きは必要だよね。ということでコメントを下さった。
なので紹介しておいて何だが、この方を特定したり「みんなが楽しんでいるところに水を差すな!」みたいなコメントをつけに行くのは絶対にやめて欲しい。それは僕の本意ではないし、この意見を批判、もしくは反論したくて紹介した訳でもない。
ただ、関広見まつりの面白さのひとつには「謎の神事に参加する」という
非日常な体験があったのも事実。
そこで僕から提案したいのが、交通安全祈願祭の実施だ。
交通安全祈願祭とは、国土交通省が国民に交通事故防止の徹底を呼び掛けることを目的に、毎年春と秋の二回実施される「全国交通安全運動」に合わせ、全国各地に存在する交通安全協会が、管轄している地域の交通事故0を目指して開催する神事である。
(ちなみに初心者のテレビカメラマンが初めて一人で取材に行く際に、よく行かされる現場だったりする)
参考に、今年、岐阜県瑞浪市で東濃地区交通安全協会が実施した交通安全祈願祭の記事を紹介する。
あなたの住んでいる地域でも、必ず行われている行事なので気になった方は調べてみてほしい。
関広見まつりで交通安全祈願祭を行う理屈としては、
・8月17日はお盆の最終日ごろかつ、会場までは基本車でしかいけないので、当日までの安全運転に感謝し、全国から集まった参加者たちの帰りの無事故無違反を祈る
・インターチェンジを応援するお祭りで交通安全を祈願して何が悪い
というものだ。
ただ、交通安全祈願祭ってそんな簡単に開催できるものなのかは流石に知らないので、地元の神社から神主さんに来て頂いて、おまつりの締めくくりとして祝詞を挙げてもらう。というのが現実的な落としどころだろうか。
提案は以上になるが、今年の関広見まつりでは村井ふみか議員が
お祭りの開催前にChatGPTを使って急遽作ったというアンケートも実施されていたので、この祭りの実行委員会なら、届いた意見をブラッシュアップし来年ももっと我々を楽しませてくれる愉快でシュールな企画を運営してくれると信じている。
最後に
関広見まつりに参加して感じたのは、実行委員会の皆さんをはじめ、地元の方々の温かさだった。
どこの誰とも知らない、部外者の我々を優しく受け入れて下さり、もてなしてくださったのは本当にうれしかったし「関裕美を奉ってる変な祭り」ぐらいのテンションで参加したのに、終わってみれば関市と広見地区のファンになっていた。
なんかよく見たら関広見ICって素朴でかわいいもんね。
アイドルだったらキュート属性だと思う。
来年は、広見地区のファンの一人として、お祭りに参加したいと思う。
今年は宿泊や観光ができなかったので、リベンジしたい。
余談
というか、いくら何でも運営の皆さんのオタクのあしらいがうますぎないか…?
と思って調べたところ、刃物の町としても有名な岐阜県関市には、室町後期に活躍した刀工、孫六兼元がおり、孫六は日本刀の擬人化コンテンツとして人気のゲーム「刀剣乱舞」に刀剣男子として登場している。
CV杉田智和さん!?!?!?
さらに7月から始まった岐阜県・関鍛冶伝承館「孫六兼元 刀工集団と名工誕生」 「孫六兼元」刀剣展示コラボでは、来場者一万人を突破するなど
盛り上がりを見せている。
また、今年の関広見まつりの開催前日には、どなたのツイートかは忘れたが刀剣乱舞の界隈の方による関市の観光マップツイートが流れてきたのを覚えている。
これらのことから、関市にはオタクのコンテンツツーリズムを受け入れる体制やノウハウがすでにあり、関広見まつり実行委員会の皆さんはそういったノウハウを大いに参考にされたのではないかと思う。
というかしてなかったら怖い。
刀剣乱舞のオタクの皆様、おそらくきっと多分、あなた達の聖地巡礼という地道な下地づくりがあったおかげで、今年の関広見まつりは大盛り上がりでした。
本当にありがとうございます。
来年は皆さんも参加しませんか?