勝又文徳|皮膚科専門医、ボディビルダー

皮膚科専門医|JBBFボディビルダー|都内大学病院で勤務しています。アンチドーピング。※投稿内容は所属とは関係なく私個人の意見です。

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皮膚科専門医|JBBFボディビルダー|都内大学病院で勤務しています。アンチドーピング。※投稿内容は所属とは関係なく私個人の意見です。

最近の記事

RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる【書評】

医者というと「専門特化」している職業の一つだろう。この本では、知識の幅(レンジ)が大事であると述べられている。 チェス、ゴルフというような親切な世界では、早期に専門特化して、1万時間の法則などに代表されるように鍛錬を早期に開始することが有用だ。 しかし、現実のほとんどの場合は意地悪な世界だ。直面する課題は毎回異なり、何か行動をとった場合も適切なフィードバックは帰ってこないことが多い。 自分は皮膚科医として働いているが、似たような状況は起こるけど、全く同じ状態・背景の患者

    • 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』

      もっと本が読みたくなる、そんな気持ちにさせてくれる本でした。 京大卒の作家、書評家である三宅香帆さんの著書だ。 現代人の働き方の話かな、と思いながら読み始めた。 この本は労働と読書の歴史を振り返りながら、現代の私たちが働きながら本を読むことに苦痛を感じている理由を明らかにしている。 以前にも「マッチョは自己啓発本が好き」というテーマでnoteを書いたが、自己啓発本に関する歴史も書いてあった。 以下は大まかな流れだ。 日本の近代化の過程で、国家が青年たちに立身出世を

      • 頭の中の20の引き出し

        読んだもの、聞いたことを忘れないでいられたら、どんなに楽だろうか。 内田和成 (早稲田大学ビジネススクール教授)の情報整理本を読んでみた。 今の世の中、情報源というはたくさんある。 それこそ1つのことについて、調べようと思ったら、調べる作業が終わらないくらい途方もない情報量である。内田さんの主張はこうだ。 情報は「集めるな」「整理するな」「覚えるな」 自分自身もEvernoteやGoodnoteを活用してきた世代なので、この文章を見て妙に納得した。これらの情報整理系の

        • マッチョは自己啓発本が好き

          この前、ふと先輩に言われた一言が耳から離れない。 「マッチョは自己啓発本が好き」 これは、真実ではないかと、思われる。 私なりの根拠を考えてみた。まずマッチョは筋トレによって、肉体改造に成功している。自分が頑張った結果、自分の体にポジティブな影響が出ることを知っている。自己啓発本が頭のトレーニングになるかどうかの議論は置いておいて、まず何か読んで勉強したいと思った時に、最も手に取りやすいジャンルではある。 つまり、マッチョは自己啓発本を頭のトレーニングと考えている!

          ボディビルダーはライフステージが高い

          ライフステージという言葉を聞いたことがあるだろうか。『プラダを着た悪魔』の冒頭2分間には、働く女性のライフステージの違いがよく描写されている。 ウォークインクローゼットでおしゃれな格好を選び抜き、ナッツを8粒。オートミールはグラムを測って食べる。もう一方では、砂糖がたっぷりのったベーグルを歩きながら食べるアン・ハサウェイ。一方はタクシー通勤、もう一方は地下鉄で通勤。 これ以上にこまかい描写が2分間の中に細かく描かれている。詳しくは下の動画で岡田斗司夫さんが解説してくれてい

          ボディビルダーはライフステージが高い

          『ストーリーとしての競争戦略』は個人にも当てはまるか。

          朝の時間、外勤への移動中を利用してやっと読み終えた本がある。 『ストーリーとしての競争戦略』 一橋ビジネススクール特任教授の楠木建さんの著書だ。 手に取るとわかるけど、非常に分厚い。計544ページになる。電車の中で読むのも一苦労だった。アマゾンの評価は4.4(計1981件のレビュー)と高評価な本だったので、楽しみに読み始めた。 正直に言うと、序盤はつまらなかった。しかし、業界ごとの参入障壁の高さの話が出てきたあたりから一気に面白くなり引き込まれた。ここで出てきた製薬業界

          『ストーリーとしての競争戦略』は個人にも当てはまるか。

          対外的な評価につながるもの

          勤務医をしていると、学会発表をする機会が多い。特に専攻医の時には年に数回やることもある。 若い時に、学会発表を嫌がる先生も多い(正直にいうと自分も嫌だった)。よくある上司の口上はこうだ「学会のついでに、旅行もできるし行ってきなよ!」。 これについては、旅行に行くのであれば、スーツなしで身軽な状態で行きたいのは言うまでもない。 ブーブー文句ばかり言っているが、専門医をとった後にしばらくは医局に残る選択をした自分にとって、学会発表はお世辞抜きに重要だ。若い時には正直わからな

          勤務医、フリーランスの狭間で

          先日、医局を退局される先輩医師の送別会があった。学年では、ぼくの一個上の先生だ。 とても聡明な先生。直近半年間同じ職場で働かせていただいたが、多くのことを学ばさせていただいた。会自体は笑顔が多く、無事に楽しく終わった。 飲み会の後の帰り道に、ふと我に帰った。自分は皮膚科であるが、専門医は5年目の研修終了見込みで取得できる。ぼくも無事にストレートで合格し、2023年からは皮膚科専門医として働いている。 専門医を取得した前後では、医局を退局させる先生が多いのが実情だ。という

          アメリカ利下げするってよ。

          米連邦公開市場委員会(FOMC)による18日の利下げが検討されている。 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-18/SJZ5HQT0AFB400 医者というのは、経済ニュースにとことん疎い人が多い。ぼくも以前までは、利下げしたから何?しかもアメリカでしょ。日本に関係なさそう。くらいに考えていた。それだと、社会人としてあまりに恥ずかしいので、少し経済の勉強をした。 FFレートとはフェデラル・ファンド金利を略したも

          noteを始めました。

          タイトル通りにnoteを始めた。中高生の頃にmixiを始めた頃の感覚に似ている。自分の書いた文章がネットの海に拡散されるのはワクワクする。 実は以前にもぼくは「ブログ」というものを書いていた。もう閉じてしまったけど、「Billion Reps」というタイトルのブログだ。素人ながら、Wordpressで作っていた。副業のつもりで始めたが、月1700円くらい稼いだところで辞めてしまった。 アフィリエイトというものに嫌気がさしたからやめた。 他人の商品を売ることに自分は不満だ