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大野へ行き、みんなと遊んだある日/河和田微住

文:魏 曉恩(BuBu)
攝影:Jerry Wang
翻訳:伊藤ゆか

微住二日目の夜は、日本流の「飲み会」で幕を開けた。靴を脱いで、階段を上って、障子戸を開ける。四角くて細長い机を囲むように人々が座り、卓の上には丸いオードブルの皿が鎮座し、串焼きや寿司、前菜料理や丸々一匹を焼いた鯖がのっていて、まさに垂涎必至の光景だった。初めて出会う人たちは親切に自己紹介をしてくれた。日頃の仕事のストレスから解き放たれ、自分という人間が開放されていくような心地だ。初めてこんなふうに日本人と一緒にワイワイ飲んだのだが、次々に乾杯の声が上がり、すぐに愉快でたまらない状態になってしまった。

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瞬く間に卓の上は皿や酒瓶が散らばり、ほろ酔いになった頃合いでギターを持った「唄うお坊さん」大門哲爾氏が前に出てきて、皆んなに向けて一曲高らかに歌いあげた。この時、私の僧侶に対する崇高で折り目正しいイメージがひっくり返った。日本の僧侶はお酒を飲むし、結婚もする。そればかりか自分でCDも出してしまうなんて!もちろん日本語の歌詞は分からなかったのだが、そのメロディーを聞くと知らず知らずに体が揺れてきて、皆んなでコールアンドレスポンスをしたり、日本の有名な童謡を声を合わせて歌ったりした。まるで久しぶりに会った家族のような様子だったと思う。
それまでにも日本人は「一期一会」という言い方をすると聞いてきたが、今回の宴会でやっと、誠実なもてなしあいの感動と人の温かさを実感した。最後に皆んなで畳の上で輪になって踊った。どんくさい私は音楽に合わせられなかったけれど、それでも楽しい気分に包まれ、音楽に合わせて両手をでたらめに動かして歓声をあげ、心ゆくまで楽しんだ。

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3時間が経ち、存分に飲み食いして満足した私は、抱き合って泣いている人がいるのに気がついた。まるで昔からの友達と別れる時のような様子だ。もうすぐ宴会が終わってしまうことに名残惜しさを感じずにはいられなかった。お開きの前に日本人が必ずやるという「締め」の儀式がある。宴会が終わる時に、全員が息を揃えて手を打ち、それから「ありがとうございました!」と言って今日の充実した宴会を締めくくり、後には心地よさと胸踊る出会いの余韻が残された。

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