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朝焼けの紫と夕焼けの紫 ~秋の韓国への旅の記録1
2024年11月1日。
深まりつつある秋の、始発電車に乗り込むための駅への道は、まだ暗い。
朝の匂いがする中、朝の5時半に到着した最寄り駅から電車に乗り込み、福岡空港へ向かう。
夫と結婚してから、気付けば25年が経っていた。
その節目に、韓国へ旅をすることにした。
夫と出会った頃、そして結婚した頃、
自分と韓国との縁を想像したことさえなかった。
だけどその時から、この日夫と韓国へ向かうことが決まっていたような気がする。
今回の韓国への旅は、釜山を経由して光州へと向かう。
行きは空路で、帰りは海路。
帰りはどうしても海路を選びたかった。
福岡市営地下鉄の福岡空港駅へ到着し、国内線ターミナルと国際線ターミナルを結ぶ連結バスで移動をする。
朝焼けの紫色の山ぎわが視界に入る。
この日の朝焼けを思い出しながら、この文章を書いている今、部屋の窓からは博多湾の上に広がる夕焼けが見える。
朝焼けの紫と、夕焼けの紫は、違う。
私の目に映った朝焼けの紫は、深い碧に近い。
そして今目に映る夕焼けの紫は、明るい紅に近い。
チェックインは事前にオンラインで済ませていた。
カウンターに手荷物を預け、
スムーズに乗り込んだ8:55福岡発、釜山金海空港行のフライトは予定通り飛び立った。
1時間後に降り立った金海空港。
国際線ターミナルの出口から、金海軽電鉄の乗り場へ歩く間、懐かしい釜山の匂いがする。
雨が降っている。
雨の匂いと懐かしい釜山の匂いが、入り混じっている。
韓国と日本の時差はない。
隔てる時間の壁はない。
金海軽電鉄の駅では、私たちが切符の買い方に戸惑っているように見えたのだろう、道案内の為に配置されたスタッフの人が、韓国語で話しかけてくれた。
韓国語は分からない私たちは、スマホのグーグル翻訳を頼りに、
券売機の横にあるコンビニでICカードの購入とチャージ方法を教えてもらい、改札機にタッチをして、電車に乗り込んだ。
釜山の様子とすれ違う人、交通のシステム、結局日本のそれと違いはない。
違いを認識するのは、言葉という道具を使う時だ。
3駅先の沙上駅で、釜山に留学中の長女と合流する予定だ。
電車を降り、改札を出たところで、長女の到着を待つ。
そこでも道案内の為に配置されたスタッフの人が、韓国語で話しかけてくれる。
おそらく困ったことはないかと、話しかけてくている。
今回もグーグル翻訳を頼りに、この改札口に、釜山在住の長女が迎えに来るから大丈夫だと伝えた。
とにかく、旅人をサポートするシステムが整っていることをありがたく感じる。
雨の沙上駅で長女と合流し、バスターミナルで光州行のバスを確認し、フードコートのような場所で食事をした。
2014年に初めて訪れて以来、何度も訪れることになった釜山。
金海空港から釜山の中心部へ移動をするのに、沙上駅を何度も通過したが、しっかりと眺めるのは初めてだった。
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