美心 ーbijinー #0.2〜自分の土台となる進路選択〜
茉莉花:次の転機はいつ?
みさこ:高校3年生の進路選択で、ニュージーランドに留学が決まって。
茉莉花:どうしてニュージーランドだったの?
みさこ:両親が海外好きだった影響もあって、もともと大学に入ったらいつかはどこかの国に短期留学くらいできたらいいなと思っていたんだけど、高3の夏に、ニュージーランドの大学で奨学生を募集する新聞広告を見た父が、私に受けてみたらってすすめてくれて。日本人が理事長としてニュージーランドに創設した国際大学だったんだけど、当時4年間学費寮費無料の奨学生を募集していて。その試験に見事合格したのがきっかけ。高校の成績はそこまでよくなかったけど、英語と小論文と面接で通ったかんじかな。うちはお金持ちじゃないから留学なんてあきらめていたんだけど、私にしてみたら棚からぼた餅みたいな話。親も4年間タダだったら行ってもいいよって感じで。それまで静かな高校生活を送っていたのに、家族も友達も誰も予想だにしない幸運が舞い込んで来たってかんじ。
茉莉花:どんな転機になったの?
みさこ:大学では特待生っていうことはみんなが知っているから自分のなかでプレッシャーが。みんなはすごく高いお金払って入ってきているのに、私はタダで通わせてもらっているから成績は上位でなければなければいけないという重圧があった。18歳で初めて親元を離れて寮生活をしたんだけど、狭い人間関係に自分のバランスを見失っちゃったり。責任感とうまくいかない人間関係でものすごく行き詰って、大学を辞めたいなんてずいぶん思い悩んだりもしたんだけど、3年目で留学生活を楽しもうって開き直って自分で方向転換した後にすごく好きな人ができて、もうそこで人生が180度変わった。人生って素晴らしいってね。
みさこ:茉莉ちゃんも進学を前に転機があった?
茉莉花:私は中学2年生の時の担任の先生が美術の先生だったんだけど、美術の専門的な見方を教えてくれたり、感性を引き出してくれて。今の自分の原点になったと思う。相田みつをさんの言葉を黒板に書いたりして、思春期で不安定な時に光をくれて、人間性を引き出してもらった。先生との出会いが自分の人生の方向性のキッカケになったかな。私の親は高卒だったから、自分が大学に行くっていう発想がなくて高校も進学校とか考えてなかったけど、その先生と話した時に、「行けるところに行った方がいい」と言われて、自分が行けるレベルの進学校に行くことになった。その先生のように何か道筋を見つけてあげられる人になりたいなって思って、スクールカウンセラーに興味を持ったり。
TEXT MISAKO
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プロジェクトメンバー:藤城 茉莉花/山田 みさこ