機能形態学~シナプス伝達とホメオスタシス~
6.シナプス伝達について
まず、シナプス伝達の定義を伝導と比較しながらしっかり把握していきましょう。
先述しましたが、興奮が軸索を伝わっていく事を興奮の伝導と言います。そして神経終末に達した興奮が次の神経細胞や効果器(内臓など)にシナプスを介して伝わる事をシナプス伝達といいます。
簡単に言うと、伝導は神経細胞内の興奮の伝わりで、 伝達は、神経細胞間の興奮の伝わりです。実は伝導の3原則があったように伝達にも3原則があります。
1.一方向性伝達
一方向性伝達というのは、興奮は前から後にしか伝達されないということです。
2.シナプス遅延
シナプス遅延は、神経終末に活動電位が到達した後、若干遅れるという感じです。
3.シナプスの疲労
シナプスの疲労は、文字通り、使いすぎると息切れして伝達効率が下がる。ということです。
人間の体とおなじですね!
軸索伝導とシナプス伝達の違いについても確認しておきましょう。
〇軸索伝導が行われる場所は神経線維
・伝導様式は活動電位
・伝導の方向進行は両方向
・伝導の速度は速い
〇シナプス伝達が行われるのがシナプス
・伝達様式は神経伝達物質
・伝達の方向進行は一方向
・伝達の速度は遅い
以上の事を押さえてもらえると大丈夫かと思います。
7.神経系を介するホメオスタシスについて
神経系はこれで最後です。ここは大した内容はないのでさらっと行きます。ホメオスタシスとは恒常性ということは多くの人が聞いたことがあると思います。
なぜ、急にこんな話をしたかというと人間だけでなく、生物は生きていくために、血圧、体液量、体温、㏗、イオン濃度など様々な生体内状態がある一定範囲内に保たれている必要があります。まあそりゃそうですよね。この状態を保つために、神経系やホルモンが頑張ってます。
以上で、神経系終了です。短い!過去一短い!たまにはこういった分野もあると勉強する側としてはうれしいですよね。決して手抜きではないのであしからず。
皆さんお疲れさまでした!
ここでの話はあくまで全体の流れをつかむためのものです。一つ一つの事象を暗記するときに全体の流れを把握出来ていると、問題演習したときの効率が段違いです!
是非本記事を読み、おおまかな流れをつかんで、お手持ちの過去問やコアカリ、青本の問題を解いてさらに理解を深めてください。
ではまた、次回の②骨格・筋肉でお会いしましょう!
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