接客で大切なのは、お客様に嫌われないこと
SNS発信が多くなって、「個性が大切」とか、「自分らしさを出して!」とか聞くけど、
リアルな対面の接客で一番大切なのは、
「お客様に嫌われないこと」
それが、長くお客様に愛される上で、大切なことだと思う。
これは決してお客様に好かれるように、自分を出さないって意味ではない。
例えば、私の仕事は、まずはお肌のカウンセリングをする。
お手入れに入る前に、今の様子を聞いたり、世間話をしたりする。
お客様には大きく分けて、3つのタイプの方がいらっしゃる。
①とにかく自分の話を聞いて欲しい発信タイプ
②大人しく自分から会話は苦手な受け身タイプ
③意見交換を楽しみたい対話タイプ
タイプによって、最初の15分の過ごし方が全く違う。
まず自分はどのタイプ?
自分と同じタイプ(①と②)のお客様には要注意‼️
気が合いそうで、実は自分の欲求が満たされずに、不快に感じさせることがある。
「お客様が心地よい時間を過ごすには、どうしたらよいのか」を考える。
①のタイプの方は、まずは言いたいことを全て話してもらいましょう。
あなたがおしゃべり好きなら、会話を奪って決して話してはいけません。
じっと聞いてあげることに徹してあげましょう。
②のタイプの方は、黙っていると「シ〜ン!」と暗い空気が流れてしまいますので、話題を提供しながら、明るく接していきましょう!
何かお知らせしたい情報や最近の話題をシェアして、聞いてもらうのもいいと思います。
③のタイプの方は、楽しく会話が弾むかどうかは、あなた次第。
もし、ご自身も③のタイプなら問題はないけど、①や②の方は気をつけましょうね。
①の方は、一方通行の自分の話ばかりしないように。
そして、②の方は、聞いてばかりじゃなくて自分の意見も発するように。
これは接客業だけでなく、職場の人間関係、コミュニケーションでも取り入れられると思う。
このワザは、キャビンアテンダント時代に相当鍛えられた。
長時間のフライトで、ひとりひとりのお客様に心地よい時間を過ごしていただきたい。
でも、一人が担当するお客様の数が多く、十分な対応ができないこともあるため、とにかくお客様が不快なことがないように心がけている。
基本的に長時間のフライト自体がストレスになるのに、他に不快なことがあると、即クレームになるので。
通路側のお客様には、人の往来でうるさくないか、窓側のお席のお客様には、飲み物や必要なものがないか、表情で読み取ってお声をかける。
お話好きの方には、トイレに立たれた時間に、話しかけてたり、お仕事に集中したい方へは、キャンディやコーヒーをそっと持ち回ってみたり。
そんな限られた空間の中での快適さを追求してきたキャビンアテンダントは、お客様のニーズを読み取るプロフェッショナルだと思う。
「嫌われる勇気」って本もあるけど、接客業は嫌われたらダメだよ。
いく通りもの自分を用意して、相手に合わせて対応を変える。
それが、長くお客様に愛される秘訣だと思う。