親父の死を乗り越えた先の未来とは
この記事を書いている今、
「自分の人生は豊かで恵まれていて幸せだなぁ」と心から思う。
いまの年齢は37歳。
20代は仕事も遊びも全力で楽しみ、
34歳で結婚して、
35歳で起業をして、
36歳で娘が産まれた。
サラリーマン時代は営業職として仕事を頑張って、株式上場を2回経験することもできた。
笑いの絶えない家庭を築くこともでき、いつか住んでみたいなぁと思っていた良い感じのマンションに住み、週末は子どもと遊んだり、趣味のキャンプを心許せる友人と過ごす。
起業してからも色んな繋がりの中でご一緒することが増え、楽しく仕事をさせていただいている。未来に向けた事業戦略ややりたいことを日々考え、少しずつ解像度を上げて取り組んでいくことがシンプルに面白い。
もちろん悩むことは色々とあるが、今のところは健康体で大きな病気もなく、日々をノンストレスで過ごすことができていて、充実しているなぁと思う。
・・・ここまでの内容をみて、
順風満帆そうな人生でええやん、ムカつくわ。と思った方がもしかしたらいるかもしれない。
もちろん、こんな未来を想像しながら今まで過ごしてきたわけではない。
表題にある親父の死が人生に大きなインパクトを与えたということもあり、むしろ無数の逆境や挫折、苦悩の連続だった。
何者でもない凡人がどれだけ努力をしても、上をみればバケモノだらけ。もともと学歴にはコンプレックスがあり、何かで一位を取るような目立った成績を残すこともできず、非凡な人たちを見て嫉妬を感じることも多々あった。
そんな過去について、少し綴ってみる。
社会人になる直前の2009年2月。
親父が肺ガンで他界した。61歳だった。
あの時ほど涙を流した日はない。湘南の134号線を当時乗っていたビッグスクーターで泣き喚きながら爆走していたことを覚えている。
また親父と酒を酌み交わしたのは、人生で記憶しているのは1度だけ。
中学では部活で野球をやっていたが、一回もレギュラーになれず、公式戦には出れなかった。
高校は偏差値45。金髪やドレッドヘアーやツイストパーマの高校生がたくさんいた(私は丸坊主で痩せていたので野球部のメンバーには白血病とイジられていたこともある。涙)。体育祭の打ち上げでお酒を飲んで新聞沙汰になったこともある。
大学はいわゆるFラン大学に指定校で入学。なぜかストリートダンスを始めるが、ダンスバトルでは業界のバケモノ達に一切勝てる気がせず、趣味レベルで終わる。
新卒の旅行会社では、友人が誰もいない新潟に配属となり、リーマンショックで入社前にまさかの減給。東北の震災もあり、賞与はほとんどもらったことがない。年収は230万、手取り10万円を切ることもあった。(支店長のETCカードを紛失してとんでもなく怒られたこともある)
始めて転職した人材の会社では、全く成果を残すことができず毎日上司にボロ雑巾のように詰められ、社長にも夢が小さいと詰められ、挙げ句の果てには降格と減給を経験した。
恋愛では好きだった人に何度もフラれ、やっと付き合えたと思ったら相手がうつ病になり、連絡が取れなくなりやむなく別れて自転車に乗りながら泣いたこともある。
20代後半はそれなりに稼いでいたが、「貯金や投資」という言葉を誰にも教えてもらえず知らなかったのか、全てのお金をCLUBや飲み会、車に使ったりして、自転車操業で家計は毎月が火の車。インセンを稼がないとマイナスに転じる状態となってしまい、最終的には奨学金も含めて借金は500万以上になったこともあった(今は返済済み)
趣味で200名規模のCLUBイベントやBBQなどを企画していたら、知らないマルチのヤツらが集まっていて、気付いたらマルチの親玉みたいになっていて友人からしばらく距離を置かれたこともある。(もちろんマルチやネットワークビジネスはやっていない)
4ヶ月くらいニートだった時は、2ヶ月くらい海外旅に出ていたが、3日目でiPhoneが盗まれ、道やビザの取り方などが全くわからず、どこにいくにも情報がなく大変な旅になった。
海外で全てのお金を使ってしまったので、転職活動をしながら2ヶ月くらい土方の仕事や深夜の居酒屋でアルバイトをしていたこともある。(その後、居酒屋でアルバイトリーダーとなり、社員に誘われたが丁重にお断りさせていただいた)
30代前半はカオスなスタートアップの中、パワハラで訴えられそうになったり、顧客に恫喝されて死を覚悟したり、上場前には毎日数字のプレッシャーがエグすぎてなぜか鼻血が止まらなかった。
30代半ばには仕事で成果をなかなか出すことができず、初めてうつ病一歩前まで食らったこともある。
・・・と、ここに書けないこともあるが、とにかく今までいろんなことがあった。失敗や挫折を何度も経験したし、その環境から逃げるような選択をしたこともある。
それでも、今を幸せと感じれている点は大きく3つだと思っている。
今まで出会った人に恵まれていた(運が良かった)
強い意思を持ち、自分が決めたことに責任を持てている
圧倒的なポジティブ思考である
親父の死はショックだったけど、その代わりに「命の重要性」や「今を生きることの大事さ」の解像度やジブンゴトに捉える力は人より強いと思えるようになった。
過去を変えることはできないし、未来はドラえもんがいない限り、どうやっても知り得ることができない。
それでも今までの失敗や挫折の数は、チャレンジした数だし、行動した証。
壁にぶち当たった数が多ければ多いほど、乗り越える経験や乗り越え方をそれだけ積むことができる。悩むことは前向きに生きている証でもある。
何かとんでもない失敗をしたり、自分の意図しない悪い方向に向かったとしても、それは自分自身にとって必要な経験だったのかもしれない。
順風満帆に見える人でも根っこには抱えている苦悩が絶対にある。
世の中のすごい人と自分を比較しても何も進まない。平凡な自分を否定して、いくら愚痴を言ったり、妬んだりしても変わることはできない。
つまりは、
「苦悩の先にしか正解はない」
ということだと思う。
未来がどうなるかなんて誰にも分からないけれど、今までの自分が積み重ねてきた先に「自分らしい幸せ」や「人生の豊かさ」があるのは間違いない。
だから夢や目標があると人は頑張れるのだと思う。
この瞬間は、「想像していなかった未来」だったけど、想像できてしまう未来なんて何も面白くない。良いことも悪いこともいろんなドラマがあるからこそ、人生に深みが出てきて面白い。
きっとこれからも大きな失敗や深い挫折、時には人生が変わってしまう大きなイベントがあるのかもしれないが、全ては明るい未来に繋がっていると信じて、今やるべきことをとにかく愚直にやり切ることが大事だなと思う。
👆会社を辞めた今でも大尊敬している山田さんのnote。非凡な人はもともと優れているわけでなく、平凡なことを継続しているからこそ結果を出し、高いレベルにいる。
引き続き慢心せず、関わっていただく方に感謝をしながら、一生懸命生きていこうと思う。
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