スパッタリングと身体の活動
モダンアートと言われるスパッタリングとは
金網でこすって絵の具を飛ばしたり
筆を何かに打ち付けて絵の具を飛ばしたり
とにかく筆を振り回して絵の具を飛ばしたり
つまりは
水彩絵の具を筆に付け
画用紙に雨を降らせる技法です。
スパッタリングにはどういう要素があるのか
ここからは
作業療法士としてスパッタリングという方法が
どのような動きや感覚の要素から成り立つのか分析してみました。
①不確定要素が多い
モダンアートのほとんどがそうですが
他の描くという活動とは違い
どうなるかはやってみるまで分かりません。
ここにこのような水しぶきをしたいと思っても
全く狙ったようには出来ないということです。
思い通りに出来ないアート活動なので
★「不安の強い方」や
★「易怒性が高い方」には
その人を良く観察して取り組む必要がある活動です。
②両手動作が必要
両手動作とは難しく書いてますが
ただ単に両手で何かするということです。
ナイフとフォークを使うのと同じです。
スパッタリングでは
片方(金網や筆)を手で固定しておかなければなりません。
そこにもう片方の絵の具を含んだ筆をぶつけたり
こすったりするわけですから
固定している手が大事なのです。
★「極端に注意力のない方」
には良く観察して行う必要があります。
③体の大きい動きが反映される
[※前提条件として、周りを汚しても良い環境であることが必要]
ですが、
床に画用紙を置き
たっぷり絵の具をしみ込ませた筆を
まるで刀のように振り回すことで
全身運動を伴ったアート活動が行えます。
さいごに
熟練してくると色んな使い方が出来作品の幅がでますが
なかなか最初から「スパッタリングをしよう!」と思って
行う技法ではないかなと思います。
基本的には絵の具を飛ばして遊ぶ感覚を楽しめるかが大事です。
それを逆用して
最初に適当にしぶきを画用紙につくってもらった後
作品作りを行うと
★想像力
を鍛えることが出来ます。
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