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感情支配。「執着」の次元。

年の瀬で反省するのは、あの日あの時の感情のコントロール。
仕事でイライラする瞬間は誰にでもある。上司の判断に納得できない。同僚のアプローチに違和感を覚える。チームの進捗が期待通りにいかない。

こうしたイライラの原因は、自分の中にある「執着」が関係していることが多い。
執着が生むイライラを放置すれば、結果も自分自身も停滞してしまう。

執着は悪いものではない。むしろ、私にとっては座右の銘。
執着がなければ、挑戦も成長もあり得ない。
執着があるからこそ、人は高い目標に向かって突き進める。
少人数のエネルギーで大きな事業成長を果たす必要のあるスタートアップでは尚更に不可欠。

コミットメント強く働く者は、特に執着も出てくる。
ただし、執着が向いている方向を間違えれば、それが足枷になることもある。

たとえば、
・ 上司の判断が「違うんじゃないか?」と思ったとき
・同僚が自分と違う方法で進めているとき
・チーム全体の動きが自分の思い描いた形にならないとき

イライラの感情に支配されることもあるだろう。
こうしたイライラの原因は、「自分の正しさ」や「自分のやり方」に対する執着が起こしている。
小さな執着が視野を狭め、物事を進みにくくする。それが、イライラの正体。

このイライラを解消するために必要なのは本物の「捨てる覚悟」。

コミットの強い人間は、長時間働いて成果を出すことで「捨てている感」を錯覚するが、本当はそうではない。
働いた時間は対価として給与を得ているし、成果は評価として返ってくる。これらは捨てたわけではない。明確なリターンがある「交換」だ。

そもそもコミットメントとはなにか。
スタートアップで事業成長を目指すうえで、コミットはよく聞く言葉だ。だが、コミットとは単に「一生懸命やる」ことではない。
普通に最大限努力しても、成果が出ないことはある。そのときに「さらに何を犠牲にできるか?」が本当のコミットを問われる瞬間だ。
コミットには犠牲が伴う。それは普通じゃない努力。
たとえば自分の大切なものを犠牲にしてまでも成果を覚悟が問われる、これが、コミットの本質である。

本当のコミットメントが成し遂げる「捨てる覚悟」とは、自分のプライドや「これが自分だ」と信じているアイデンティティに対する執着を捨てること。
これを捨てるのは、魂を揺さぶられるような感覚を伴う。それができるのは、事業成長に真にコミットする覚悟を持つ人間だけ。

そして、執着心を維持しつつ実現する唯一の方法が「執着の次元を上げる」ということだと感じる。

執着の次元を上げるとは、執着そのものを捨てるのではなく、その対象を変えること。小さなこだわりやプライドを超えて、もっと大きな目標にフォーカスする。

たとえば
・ 上司や同僚との意見の違いにイライラする代わりに、「事業成長のために何が最善か」に執着する。
・自分のやり方が否定されることに不安を感じる代わりに、「そのやり方を超える新しい成果」を求める。
・ 個人の評価にこだわる代わりに、「チーム全体の成功」に執着する。

執着の次元を上げることで、これまで手放せなかった執着を自然と捨てることができる。それは苦しい過程だが、その先にしか自己の大きな成長もない。それができる人間だけが、次のステージにいける。


イライラをもたらす執着心の苦しみは、成長のチャンスだと捉えるべき。

イライラが生まれるのは、魂が次元を上げたがっているサイン。
「なんで思い通りにいかないんだ?」という感情を、「事業も、自分も、どうすれば次に進めるか?」に変える。
建設的に活用することで、事業や自分の次の成果を引き寄せることができる。

そのためには、まず執着を整理する。自分が今、何に執着しているのかを把握する。「このイライラの原因は何か?」と自問し、執着を見極める。
・自分の正しさ → 手放すべき小さな執着
・チーム全体の成果 → 向け直すべき中くらいの執着
・ 事業の成長 → 次元を上げるべき大きな執着

次に、自分が本当に達成したい大きな目標を設定する。たとえば、事業の成功や顧客満足といった、より高次の目標に意識を向ける。これを意識するだけで、日々の些細な違和感やイライラは「目標達成のための一部」と捉えられるようになる。

そしてイライラを、執着を、燃料に変える。「これは自分が成長するチャンスだ」と考えるだけで、イライラは次に進むエネルギーに変わる。自分の執着が揺さぶられる瞬間をポジティブに捉え、次の成果につなげる。


執着とは無限の力也。

執着の次元を上げ、「事業成長」と「進化する自分」という大きな目標に意識を向けることで、イライラは自然と消える。
スタートアップで非連続的な成長を目指すなら、小さな執着を超え、次元を上げる。
それが次の大きな炎の燃料と成り、普通では辿り着けない大いなる挑戦に立ち向かえる。


やるか、やるか、やるか。

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