(S98) 最近の中国人は、世界のどの国の人々よりも、急進的な変化への順応を迫られ、彼らは「革新的なテクノロジーが生き残りのカギになること」を学んだ-2 (2021.7.9) by ザック・ダイクウォルド より抜粋加筆しました。
⑷ 新たなテクノロジーを試して信用しようとする、中国市民の「意欲」というポイント
中国でモバイル決済が広く受容されるに至った、
具体的な方法は、主に2つの集団が整えた。
Ⓐある中国のイノベーターたち
Ⓑ中国政府
①中国規制当局は、政府系金融機関の犠牲と引き換えに、
非政府系の巨大ハイテク企業、アリババとテンセントに銀行業務の免許を与えるという前例のない手を打った。
②中国の人々がモバイル決済を受容したことで、
世界に類を見ない成功が実現した。
中国政府は以下をつくり、米国ほど市民の権利を認めなかった。
「市民がデータプライバシーの保護を期待しない状況」
③中国の市民が凄まじい受容力を持つ理由を解明するために考察する「ヤング・チャイナ」
筆者はこの言葉を2つの意味で使う。
Ⓐ一つは、中国の40歳未満の人口7億人
Ⓑもう一つは、「ものづくり大国」と異なる、ここ10年で浮上した新たなアイデンティティ
⑸ 近年「イノベーションの受容」という独特な姿勢を形成してきた中国人の方が経験してきたことは、他のどの国とも異なる
①筆者の提唱する「生涯変化インデックス」
この指標は、人の一生における1人当たりGDPの推移を、
用いて、生涯に経験する経済的変化を追跡するもの。
中国で1990年から暮らしている人は、
地球上のどこよりも動きが速く、変化の激しい国で生きてきた。
②1990年から現在までに1人当たりGDPが以下。
・米国では2.7倍に成長
・中国では32倍(桁違いの成長)
⑹ グーグルが「ネクストビリオンユーザー」(次なる10億ユーザー)と呼ぶ市場を考察
①この市場では、ネットユーザーは、
最初から安価なスマホを使ってオンラインに接続している。
②インドと中国との比較
インドではネットユーザーが人口の半分に留まり、
QRコードをスキャンして買い物をするという概念に多くの人が抵抗を持っている。
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結果、インドでモバイル決済アプリを使う人口は、
中国の約8億5000万人に対して、わずか1億人ほど。
両国の受容率の驚くべき差は、続いている。
③生涯変化インデックスにその答えがある。
1人当たりGDPは以下。
・インドでは、1990年の350ドル強から2000ドル超へ。
おおむね直線的に増加。
・中国では、1990年の350ドル弱から1万ドル超へ。
ほぼ指数関数的に伸びた。
この差は、
多くの中国人が「QRコードをスキャンしよう」とするのに対し、多くのインド人がそうしないことの説明に繋がる。
ポイントは、イノベーションに優れていることではない。
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「革新的なテクノロジーが生き残りのカギになること」