Armand Hammer & The Alchemistのレコード「Haram」の日本盤
定期購読マガジンおよび有料記事購入された方には先に告知しておりましたがBIG LOVE RECORDSの次の作品は今週金曜発売のコチラ。
あとBIG LOVE TVでも話していましたが。Armand Hammer & The Alchemistが2020年に発表したアルバム「Haram」の日本仕様レコード盤。現在海外プレスは半年以上ヘタしたらなんやかんやで1年かかる状況のため本作は日本が誇る東洋化成さん仕事による完全日本盤。しかもジャケットもA式。帯+インナーシート2枚(1曲対訳収録)。限定250枚。今週の金曜日、9月10日発売です。BIG LOVEはレコードの予約は他商品含め一切行っておりませんので予約はコチラもないです。価格は6000円税込にしますがこれでも儲かるレベルではないので他店様への卸は今回はありません。ご了承お願いします。
「Haram」のレコード盤はBIG LOVEにも入荷できず個人的に悔しがっていたものですが、すると今年の3月くらいに彼らのプロモーターから「ヘイヨーナカ〜ファッツアップ!」とメールがやってきました。なんで僕のメールと名前を知っているのだろうか。それにしても未だにファッツアップへの返し方がわかりません。回答はわかるのだけどそんな返し言えません。あと「Hey Naka, 」といったメールの返事に対しても「Hey 〇〇,」とは返せず「Hi 〇〇,」で返してしまいます。「Hey」くらいに対しては「Hey」と返せばいいのだけど我々の世代からすると「Hey」といえば「ヘイ、タクシー」であってそれはすなわち矢沢の永ちゃんくらいしか言ってはならぬのです。
そんな感じで最初はプロモーターそこからマネージャー、Cc.に本人が入ってきて最終的には本人であるBilly Woodsとのメールやりとりがメインに。というか周りが普段付き合いのあるアーティストやレーベルとは感じが違いなんというか各々主張が強いというかそれ以外の話の返答は戻ってこないみたいな感じ。気のせいかもしれませんが。もちろん海外とのやり取りでは担当外の話となると「私は関係ない」とほぼ対応してくれません。日本人であれば「それくらい対応してくれてもいいじゃないか」となり関係悪化も招くかもしれないしそしてその面倒見の良さは日本人の良さでもあるのだけど。個人的にはビジネスに限らず効率を考えれば彼らのやり方が当たり前のように正しいとは思うのですが、はて私たちのようにみんながなんでもかんでもやるみたいな店は今後はどうなのだろうか。二極化していく世の中と社会なので答えは出ている気もするけど、良い部分として残しておきたいといういかにも日本人らしいわがままも邪魔をする。
されどBilly Woodsも業をにやしたのか最後はwoodsがずっとメールをくれ彼としか話さなくなりました。そうWoodsと大文字にせず彼はwoodsと書いてきます。ヒップホップ的ななにかあるのかな?知らないけれど何か説得力ある。彼のメール文からは簡潔でその頭の良さとこだわり(センス)を発見できる。そしてBIG LOVEでリリースする意味を理解し話をしてきているのがわかった。ただ日本で出したい、どこがいい?BIG LOVEに連絡しよう、みたいなアーティストやレーベル、またはBIG LOVEオイシイから出したい、みたいな嬉しいようなダサいような者、そして今回のwoodsのような理解していた上で連絡してきてくれた人たち。どんなオイシイ話であってもよくわかっていない者をリリースした場合はほとんど失敗してしまいます。売り上げの話ではなく色々な意味で。
最初はいつものようにただの日本盤を作って出す感じかと思い話を進めていたのですが帯を作っている時に「BIG LOVEとしてリリースしてくれと」言われ急遽カタログ番号をBIGLOVE105に。レーベルを30年もやってきて最近はレーベルに対しての意欲も意志もなにもなくなってきているといったら誤解を招きますが、とにかくそんな今の方が逆にオファーがめちゃくちゃくるようになっているのが不思議です。レーベルから出す場合は単独の企画盤やもしくはオリジナルにボーナストラックなどを収録するのだけど、今回はそうではなくとも出さない意味はないと感じたので出すことにしました。聞くところによるとオリジナルは5000枚が8分で完売したらしい。マジか?Discogには3000枚と書いてあるけど。いや3000でもすげー。BIG LOVEには1枚も入って来なかったのに。
BIG LOVEはラップには力を入れていないというかよくわかっていないからですが、それはやるからにはやらなければならずそのためには膨大なパワーが必要でいやこれ以上はもう無理だからです。私の性格上中途半端には出来ないし。だけどインターネットが一般化してからは何をもって中途半端と言うかは微妙になりました。情報はタダとなり知識は人から簡単に得られ結果過去のようにそれのみでマウントを取ることはもはや出来ません。情報も知識も決して無駄なものではないけれどそれだけで生きていくことは出来なくなりました。この20年、レコード屋や書店や服屋などなどこだわりが強い店ほど無くなっていったのはそれが大きいと個人的には思います。多くの個性的な店が無くなったことは残念だけど、それ以上に僕らにとっては時代の進化の恩恵の方が大きい20年でした。そしてそうとは思えなかった人たちがいなくなったと思います。だから残念とばかり言ってられません。
ラップを確かに最近聴いていてArmand Hammer & The Alchemistに限らず私のSpotifyを盗み聴きしたかのようにラップ系の人から連絡がある理由は実はよくわかる。その点の話はラジオか以前の記事でした気がするので端折るけど(定期購読マガジンがお得です💖)、BIG LOVEはそもそも音楽全般を扱う店ではなく、そして例えばロックでもUKロックやパンクだったらなんでも扱うわけでもなく、最近はよく「〇〇入りますか?」と聞かれ「入りません」と答えると怪訝な顔をされることが多いのですが、それはその方がウチ系なだと思って聞いてくれているからだと思うのですが、しかしそれはウチ系とは違うから入りません。といったようにラップを聴いていても30枚に1枚くらい好きなものに出会えて嬉しい(それはロックと同じ比率)。ただまだまだレコード出してる人は少なく、でも今後は多くなるに違いありません。
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サポート!とんでもない人だな!