最近増えてる気がする古着屋と15年前に増えた輸入レコード店の共通点
BRUTUSの最新号に渋谷のBistro Rojiura、代々木八幡のPATH、そして白金のLIKEのオーナーシェフ原くんがBIG LOVE RECORDSを紹介してくれています。
普段このような取材やご紹介はすべてお断りしているのですが(勝手に紹介してくれるのは問題ないです)常連様からのお話は別です。
よくアーティストやミュージシャンやDJ、韓国のポップスターの方などが好きな店と紹介するので撮影させてくれといった話をいただくのですが、なぜか99%あまり知らない方々ばかりなのでお断りしてしまいます。
もちろん彼らは訪れてくれたことはあると思うのですが(たぶんね)、でも特にその方々が有名人だとだいたい悪いことしか起きないので全てお断りさせていただいてます。
ファンの方が来てくれても間違いなくガッカリさせちゃうに違いないし、お互い良いことなんてないはず。
もちろん有名人でもちゃんと仲の良い方なら別ですよ。
だからThe xxのRomyとかはもちろんOK。
雑誌名は忘れてしまったけどありがとうございました。
たまにTVとかもあるけどTVのディレクターみたいなのでまともな人間に当たったことないのでもちろん全てお断り。
しつこいし。
しかもこんなご時世に平気でヤラセお願いしてくるもんなあ。
何回か説教したよ…
常連様に紹介してもらった場合は見事に新たな常連様が増えます。
良いお客様は良いお客様を連れてくる。
今どきはなかなかないだろうけど一見さんお断りとかで成り立つ店が存在するのも納得かも。
もちろん我々はそこまでは無理ですけど。
そしてコチラ原くんによる紹介文(?)の一部ですが正直、本当のことしか彼言ってません。
これぞヤラセなし。
すこし正直すぎくらい。
正直すぎてもう少し盛っても良かったかもと思うほどです。
ぜひみなさま書店にてご購入いただきしっかりとお確かめください。
で、こちらのブルータスさんは古着屋の特集号。
たしかに最近たくさん古着屋さんが出来てる気がする。
古着カルチャーは80年代や90年代よりも一般化してるイメージあるし、もちろんここまで社会に浸透したのは社会情勢もあるかもだけど、やはりインターネットや SNSの存在が大きいはず。
そして古着屋を始めようといった方の動機もそれらの存在は不可欠だと思います。
するとなんだかウチくらいの規模の輸入レコード店がたくさん出来始めた2000年代の中頃を思い出しました。
いま古着屋さんが増えてるのとあの時代輸入レコード店が増えた背景はなにか共通するものがある気がします。
あの頃に小さな輸入レコード屋が多く登場したのも間違いなくインターネットの影響によるものでした。
今となっては私だって信じられませんが、90年代ではレコード屋のバイヤーでさえ人気バンドの新作が出たことに気づかないこともありました。
本当はプロなんで気づかないといけないんですけど、でも今の私だってインターネットなきゃそんなのわかりません。
逆にあの頃よくわかってたよなと思うくらいです。
2000年代中頃になるとPCさえあればインターネットで海外のバンドの新作のリリースや新しいバンドの情報を誰もが得れるようになりました。
ただうまくインターネットを使うだけ。
「これ、自分でレコード屋できんじゃね?」
そう私でも思ったことでしょう。
残念ながら既に私はこんな商売に身を染めてましたけど。
海外の販売価格を見て卸値など簡単に予測すればイケると思ったはず。
そして輸入レコード店が何店舗も登場しはじめるわけですが、でもそうなのです。
自分だけではありません。
みんな思ったんです。
誰もがインターネットで情報を簡単に得れる時代になってたのです。
みんなが同じ商品を同じように販売しても売れません。
であれば、とだいたいの人間は他人より安く売ろうと思います。
他店舗をより安くすることは簡単だからです。
インターネットで同業者の販売価格を調べればいいのです。
そんなの当たり前だろ、と思うかもしれませんが90年代まではそれさえ難しいかったです。
安売り合戦の始まりです。
国と国とが争ったの場合と同じく、だいたいそのような場面には他の大きな存在が登場します。
そう、抗えないほどの。
Amazonの登場です。
当時マンハッタンなどの有名レコード店からバイヤーを引き抜いたと噂の Amazonがほとんどのレコードをどこよりも安く販売しはじめました(確かにダンス系の12インチが多かったかも)。
しかもそのほとんどが私たち小売店の仕入れ値より安かったです。
だけどなんとそこにみんな抗っちゃいます。
普通でも店は3年続けることは大変なのにAmazonのような超とんでも大企業より安く売ろうとします。
私は90年代にスタッフとしてレコード店で働いていた時から「こんな掛け率で続けていけるはずがない」と輸入レコード店のビジネスモデルの異常さを訴えていた珍しい人間だったため、安売り競争に参戦する気はさらさらなかったのですが、逆に安売り競争しても店って3年くらいは続けれちゃうんですよね。
店って後半ほぼ潰れてる状態でも5~6年くらいは存在は出来るんです。
やめられないって本当に恐ろしいことです。
結局それらほぼ全てなくなちゃったわけですが、でも一緒に良い店もなくなりました。
それがビジネスと言われれば仕方がないですけど、うーんだいぶ悲しいな。
そしてあのAmazonも約2年で新譜の輸入レコードを網羅し販売するような商売からは手を引きました。
予約メインで在庫は一部の商品のみたいな今みたいな感じに落ち着いて、私たちにとっては脅威なものでもなんでもなくなりました。
Amazonってどの商品でも扱い始めたらとことんやるのに輸入レコードくらいじゃないかなぁ、諦めたの。
それくらいビジネスにならないといった証拠です。
にしてもあの立ち上げの時、引き抜かれた人たちどーなったのだろう?
レコード屋でもやってるかな。
おそらく新しい古着屋さん一部の方は同じような道を辿ると予想するのですが、なぜならあの時と同じ動機(インターネット)、同じ手法(インターネット)で多くの人間が店を始めているはずだからです。
でも逆にあの頃と違い同じ動機、同じ手法だとしても大人気となりインターネットがなかった90年代以上に大成功していく店もあるはずとも思います。
それは「インフルエンサーがやる古着屋」です。
わかりやすいインフルエンサーじゃなくてもいいけど。
でももうそれしかないと私は思います。
それ以外はどんなに良い商品を揃えていても無理です。
逆に良い商品を揃えれる人物は勝手にインフルエンサーになっていくはず。
なってなくて売れるならそれは良い商品ではなくなんとなくお手頃だから売れているだけです。
それはいずれ飽きられます。
でも今の子は頭が良いから先にインフルエンサーになってからそれぞれ起業する気がするな。
政治家がアホだと思うのは有名人でもないのに立候補してしまうところだと思うのだけど、だって自分が有名であれば芸能人やスポーツ選手に頼ることなどないのに。
インフルエンサーの彼らはチャラく思われがちだけどインフルエンサーはすでに起業しているようなもので既に一番難しいことしてるはず。
彼らにとっては起業することは簡単なことかもしれません。
でもそうなると結局はオリジナルを作って古着よりもそのブランドがメインになってしまうかも。
だってインフルエンサーとブランド力と同じようなものだし、ブランド力がないインフルエンサーっているのかな?
いたらそいつは最悪な人種であろう。
ブランド力を維持するためには不毛な消耗戦を避けることが一番。
新しく古着屋を始めた若い人たちはそんなことはわかっていると思うので、今後も古着屋界もファッション界もカルチャー界も発展していき、そして私はそんな子たちに媚びを売り好かれ世話してもらいずっと生きていきたい。のですが、まだかな。
もう少しがんばりましょう。
Mura Masaの新作は完全に当たるな。
レコード会社の人に聞いたら今年のリリース予定はないっぽいし(本当かなあ?)、でもなんかやってもらいたいぞ、コレは。
チェックしておかなければ。
なんでMVの全てが短いのか。
最近私はその理由を知りました。
フジロックにやってくるそうですね。
お楽しみに。
日本は遅れて今週末になった模様のLifegurdのレコードは金曜発売。
EPだし特に何もないですけどたぶん限定でなくなったらやばい系かな。
来年に控えているであろうアルバムも楽しみです。
お姉ちゃんのHorsegirlも来年に出るでしょう。
いつもありがとうございます。
今回はもらったBRUTUSを読んでてふと思ったことを書いただけなのでまた書きます!
仲
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サポート!とんでもない人だな!