MODXとCubaseAIを使ったDTMのやり方
クリエイティブワークが好きな私ですが、最近はDTMにはまっております。しかしDTMは人口が少ないため、ネットに情報が少ないのです。それゆえ苦戦することも多々あります。
情報が少なくて苦戦するのなら、自ら情報を発信すればいいというのが私の考えです。役立つ情報は積極的にシェアしましょう。
そんなわけで今回は私が躓いたポイントを含めて、私が使っているシンセサイザー(YAMAHA MODX)とDAW(Cubase)での作曲手順を解説していきます。
準備
まずはMODXとPCをUSBケーブルでつなぎます。機種はMODXでなくても共通の作業だと思います。
続いてYAMAHAのサイトからUSBドライバーをダウンロードします。Yamaha Steinberg USB Driverというものです。これがあればMIDIとオーディオの両方に対応できます。
ドライバーをインストールしたら、PCの再起動が必要になると思います。再起動してくださいと画面に表示された場合は、再起動してください。
それからMODX Connectもインストールします。これがあればPCとMODXを接続できます。
そしたらMODXの電源を入れてからCubaseを起動します。プロジェクトの作成でYamaha MODX multi channel recordingを選択します。
ちなみにMODXにはオーディオインターフェイス機能が付いています。これによりPC上の音をMODXで再生することも可能です。いわゆるワークステーション型のシンセサイザーには付いているのだと思います。
設定方法
まずはCubaseの設定です。メニューのスタジオからスタジオ設定を開いて、キャプチャのように設定します。この例ではUR22というオーディオインターフェイスを使っています。PC上で再生できる機器を選択してください。
続いてMODXの設定です。MODX上でオーディオとMIDIの設定をします。QuickSetupにはAudio Rec on DAWという気になる選択肢がありますが、Standaloneでいいようです。
作業手順
まずはMODX側で音色の設定を行います。
User LiveSetにパフォーマンスを追加します。そしてHomeボタンを押して画面左側にあるMixingを押してMixing画面を開きます。ここで各パートに使いたい楽器を割り当てていきます。
最初は1パートだけ選んで、後から追加しても全然OKです。というか使う楽器が決まってない場合もあるでしょうし。
パート選択の注意点はシングルパートパフォーマンスを選択することです。MODXのパフォーマンスにはシングルパートとマルチパートがあります。要するに音色を1つ使っているパフォーマンスと、音色を2つ以上使っているパフォーマンスがあるのです。パフォーマンス選択画面では、前者は緑色、後者は青色で表示されます。
まだ試していませんが、マルチパートパフォーマンスでも使えると思います。たとえば3音色入っているマルチパートパフォーマンスなら、同じフレーズを3トラック分用意すればいいのではないかと思っています。
音色を選んだら、Cubase上でMIDIトラックを作成します。ピアノロールをクリックしてMODX側から音が鳴れば、MODX側の設定はOKです。
MODX側から音が鳴ったのなら、CubaseでMIDIトラックを打ち込んでいきます。MIDIトラックを打ち込んでは音色を選択するということを繰り返して、曲を作っていきます。
またMODX上ではまめに保存を行いましょう。画面を切り替えたら初期化したなんて笑えないことをやってしまう可能性もあります。
ミックスダウン
曲が出来上がったら、最後の工程としてミックスダウンを行います。私はループ再生しながらミックスダウンをしています。再生ボタンをいちいち押しなおさなくてもよいからです。
ループ再生を行うにはCubaseで曲の範囲を選択し、ループボタンを押します。この状態で再生することで、曲をループ再生させます。ループ再生しながらMODX側で各パートの音量を調節します。
MODX側で音量調節が終わったら、パフォーマンスを保存しましょう。
続いてCubaseで設定をいじります。スタジオ設定からYahama Steinberg USB Driverのコントロールパネルを開きます。DeviceにMODXを選択します。
続いてメニューのスタジオからオーディオコネクションを開きます。入力、出力ともにMODXにします。画面上はUSB MainとかMainと表示されるようです。LとRがあるので、両方とも接続してあげます。
この状態でオーディオトラックを選択し、録音ボタンを押します。
するとMODXの音源が録音されていきます。
仕組みも解説しておきます。知っておくと困ったときに役立つので。まずMODXとCubaseをつなぐことで、Cubaseで打ち込んだMIDIをMODXで鳴らします。
そしてCubaseの入力をMODXにしていることで、MODXで鳴らした音がCubaseに入力されます。こうしてMODXで再生した音をCubaseで録音できます。このためにMODXなどワークステーション型のシンセサイザーにオーディオインターフェイスが付いているのでしょう。
録音が終わったら、録音したオーディオトラックのSボタンを押してソロ状態にします。この状態でオーディオファイルを書き出します。
終わりに
以上で設定からオーディオファイルの作成までができます。
最初はMODXで音が鳴らないとか、MODXで音を鳴らしたはいいけど、どうやってオーディオファイルに出力すればいいか解らないなどの問題に遭遇しました。
しかしネット上で情報収集しても断片的な情報ばかりで、解決に苦労したものです。
酷いときはMODXで音量を調節しても、ヘッドフォンから流れる音に反映されていないということもありました。Cubaseを再起動したら直りましたが。
MODXとCubaseを使ってオーディオファイルを作るというところまでがかなり大変だったのです。それゆえ他の人の役に立つように、記事として残しておこうと思いました。
MODXを使って、あるいはほかのシンセサイザーでもいいですが、DTMをやろうという方のお役に立てれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?