仕事の常識に囚われないのが自分の強みかも
仕事には理不尽が付き物です。給料は我慢料なんて話も子どもの頃からよく聞いてきました。仕事は忍耐だ、ストレスが溜まるのが当たり前だという意見に異論がある人は一部の意識高い系など少数派でしょう。
ところがです。自分自身の社会人歴を振り返ってみると、仕事で一般的に常識とされていることをことごとく無視していると感じました。
そんなわけで仕事の常識に対して私がやってきたことをまとめてみます。
会社や上司には逆らえないという常識に逆らった
そもそも私は指示通りに作業することができません。だから会社や上司の言うことを聞けない人です。
そして会社や上司の言うことが絶対だという会社では(ほとんどの会社がそうだと思いますが)、上司とケンカになってしまいます。
だから小さくて元請で得意分野がある会社を選んでいます。これなら個々人の裁量で大抵どうにかなるからです。
会社や上司の言うことを黙って聞くのが嫌なら、元請とか自社製品など自分たちである程度自由に進められる仕事をしている会社を選ぶのも一つの手段です。
ただし自由な会社ほど小さく、給料も安くなります。給料は基本的には会社の規模に比例します。現に大きい会社ほど給料が高いことは言うまでもないです。ということは給料が高い会社ほど組織の力が強くて不自由なわけですね。
だから自由を手に入れるなら、大企業での高い給料を諦めて、元請や自社製品の中小企業でそこそこ活躍してそこそこの給料をもらうというトレードオフを選択することになります。
でもそういうトレードオフを受け入れれば可能なのです。
沢山残業するのが当たり前という常識を破っている
残業が当たり前って普通だけど変
本来仕事は規定時間で終わるものであり、規定時間で終わらない場合に残業するのが正しいはずなのですが、ほとんどの会社は残業するのが当たり前になっています。
しかも残業すればするほど偉いと来たものです。本当にそうでしょうか?
残業をしないためにはマネジメントを変える必要があります。メンバーという立場で残業を減らすことは困難です。
残業させられまくった体験が残業を疑わせた
私はIT業界に所属しているのですが、IT業界では炎上プロジェクトやデスマーチと呼ばれる、マネジメントがメチャクチャで収拾がつかなくなったプロジェクトが沢山あります。
そうでなくても、終電や休日出勤が常習的に行われ、まともに残業代が払われていないことが常習化していたりします。
それくらいマネジメントがいい加減な業界で、私自身もそういうプロジェクトに巻き込まれたことがあります。
80~100時間の残業が当たり前で休日もしょっちゅう出社していたこともありました。またサービス残業を毎月200時間もやらされたこともありました。
体験を基に自分のスタイルを実践してみる
そういうおかしなプロジェクトを体験したこともあって、私は自分でマネジメントし、正しいと思うマネジメントをやるようにしました。
その結果、長年に渡り毎日のように定時帰りしており、残業は多くても月10時間以内、大体5時間以内です。
転職をためらわずできる
転職は抵抗があるのが普通
普通は転職ってしづらいと思うのです。
慣れた仕事や慣れた同僚と別れて新しい会社に移って、上手くやっていけるのか?新しい会社の方が仕事内容や給料もいいのか?スキルアップやキャリアアップにつながるのか?
これはやってみないと解りません。それに下手に会社を選べば今より理不尽が多くて仕事内容も給料も大差ないということになりかねません。
また転職に抵抗のある多くの人は新卒で入った会社にずっといるでしょう。日本社会では新卒でしか入れない会社が沢山あり、そういう会社は給与水準や知名度が高いです。
そんな会社を辞めて、新卒でなくても入れる会社に移ることは、給与水準も知名度も大きく下がるリスクの方が圧倒的に高いです。
そんなわけで多くの人は会社に不満があっても、仕事のストレスが多くても、我慢する方を選びます。
私は転職せざるを得なかった
しかし私は転職に抵抗がありません。学生時代は1つの会社に長く勤めたいと思っていましたが、会社というものに入ったら自分がやりたいことをやるためには転職を活用せざるを得ないことに気付きました。
つまり自分がやりたいことや身に付けたいことが明確なら、またそれらを身に付けられる学習力に自信があれば、ためらわず転職ができるのです。
転職というと昔からとても優秀な人だけがするものかもしれません。しかし普通の人でも、ましてや私のような底辺の落ちこぼれで、至る所で年齢に対する経歴が貧弱だと言われる人でも、転職は可能なのです。
ちなみに私は高校すらいけず30手前までやりたいことが解らず就職浪人していました。そんなんだから年齢に対する経験年数が足りないという不合格理由がとても多いです。
それでも探し続ければ受け入れてくれる会社がありました。ほぼほぼ中小企業ですが、元請で強みがあるなど特色のある会社でした。
全ての人が転職した方がいいわけじゃない
ちなみに私の場合はやりたいことや身に付けたいことがあるからこそ、転職活動を頑張れたわけです。
仕事は収入のため、プライベートが大事という人は転職しない方がいいかもしれません。するとしても残業が少なくて、労働時間に対する給料がそこそこよくて、いわゆる安定企業を選んだ方がいいでしょう。
ただし個人的にみんな転職した方がいいんじゃない?と思う会社があります。それはブラック企業です。
ブラック企業など人を大切にしない会社は、従業員がみんな揃って転職してしまった方が淘汰されるので、社会のためだと思います。ブラック企業はさっさと辞めましょう。
自宅と会社の往復だけの生活をしない
自宅と会社の往復だけの生活はありがちだけど楽しいとは限らない
社会人になると会社にこき使われて残業三昧で、自宅と会社の往復ばかりになってしまう人は多いでしょう。
しかしこれでは何のために生きているのか解りません。
また仕事人間になって、四六時中仕事に明け暮れていたら、趣味が仕事になってしまいます。そういう人は確かにいますが、いざ仕事を失ったらすべてを失ってしまいます。
しかし定年(大企業なら役職定年)によって仕事を失う日は必ずやってきます。
仕事漬けで疲弊して、でも仕事はほとんどの人にとっては生活費を稼ぐ手段であり、生きがいである人は一部。つまり仕事漬けで幸せになれるのは一部の人だけなのです。
社外のコミュニティを活用してみる
自宅と会社の往復だけの生活をすると、心身ともに削られていくという問題があります。しかしそれ以外にも、勤務先の会社が社会の標準だと思い込んでしまう罠もあります。
会社は各社ルールや文化が違います。いわば大きな村みたいなものです。自分の村が世界標準とか世界共通の常識で動いているとは限りません。
つまり自宅と会社の往復だけしていると、井の中の蛙になってしまう恐れがあるのです。またもし自社がブラック企業だった場合に、ブラック企業であること自体に気付けず、会社とはこれが普通だと思ってしまいます。
そこで社外のコミュニティを活用することをお勧めします。勉強会、サークル、ボランティア団体など様々なものがあります。
私は自転車と音楽のサークルに所属しており、プロボノもやっています。一時期DIAMONDハーバード・ビジネス・レビューの勉強会に出ていたこともあります(今はその勉強会は中止になっています)。
社外の人と話すと、自社とは違うルールや文化を知ることになります。すると自社がいわば村のような閉じた世界であることに気付けます。
会社により様々なこともある一方で、業界共通のこともあります。IT業界なら残業が多いとか人海戦術が大好きなどですね。
終わりに
実は仕事の常識に染まっていなかった私が、なぜ仕事の常識に染まらずに自分のスタイルを続けていられるかを書いてみました。
いずれもよくあることに対して、私なりに実践してみていることです。
特定の個人の話ですので、万人に当てはまるわけではありません。しかし少しでも参考にしていただければ幸いです。会社や仕事に不満がない人なんてほとんどいないですから。