08.インターネットに飛び込む
生まれて初めて楽曲を完成させたMISAKI。
1日寝て改めて曲を聞いてみた。
「うん、今日聞いてもいい曲だ。」
「細かいところで直したい部分はあるけれど、味の一つと言える範囲だろう」
「できなかった部分は次の曲でブラッシュアップすればいい」
※当時作っていた曲を聴きながらお読みください!
自分の曲と市販の曲を聴き比べる度にクオリティの低さに落ち込んでいたMISAKIだったが今回は勢いと自己肯定感があった。ableton liveの持つ勢いがそうさせたのか。プロの楽曲と逃げずに向き合ったからだろうか。
よし!ネットに公開しよう。
時代は2013年、ボーカロイドの楽曲を作ったボーカロイドプロデューサーは楽曲に一枚のイラストをつけて動画にしてアップロードしていた。アニメ風動画や3D動画、MMD動画もアップロードされていたが、一枚絵でアップロードしている人が多かったように記憶している。
Pixivというwebサイトで新音イフのイラストをアップロードしている絵師さんを見つける。楽曲が完成したら→イラストを見つける...そういう行動パターンだった。
Pixivで「新音イフ」を検索ワードにいれて、何千枚も表示されたイラストから楽曲に合いそうな絵を見つけていく。嘘や誇張なく、1000枚以上は見たと思う。今振り返ると...一日中Pixivに張り付いている危ない奴だ。
3日くらいかけてイラストに「お気に入り」をつけて....一度冷静になって曲のイメージにぴったりの絵師さんにDMをしてみる。
「はじめましてMISAKIと申します。〇〇さんのイラストを拝見し....」
イラストレーターさんから許可を頂いた一枚に楽曲を組み合わせ、歌詞を打ち込んでいく。楽曲を作るのが専門だったMISAKIにとって動画制作ソフトを使うのも、テロップを入れるだけの作業でも、かなり根気のいる作業だ。
うわ.....もうこんな時間。なかなか上手くいかないイライラ感と、素人ながら動画を作れてしまう感動を行ったり来たりしながら完成まで進めていった。
アップロードするぞ!....
ニコニコ動画をブラウザで開いて投稿。
全世界に公開される高揚感...
「エンコード中...」の表示。
ようやく投稿完了になってドキドキしながら再生してみると。
「歌詞の文字と、曲がズレてる!!!!!!」
汗がでてきた。早く消さないと....いや、これで投稿しちゃおうかな。いやダメだ、ダメだ。また書き出しに時間がかかるけど作り直しだ。
動画制作に慣れていないのと投稿の場数が少なくて、文字がズレたり、歌詞が間違っていたり、クレジットの「ALANE IFU」が「ARANE IFU」とスペルミスして海外の人から指摘のコメントを貰ったり茶飯事だった。
動画を修正して、今度は間違いなくアップロード完了。
ニコニコ動画にアップロードされた。
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