07.Giant Step
はじめの一歩を踏み出すには勇気が必要だ
でも...一歩さえ踏み出してしまえば足がどのくらい重かったかなんて思い出すことすらできない
※当時作っていた楽曲を再生しながら聞いていただけたら幸いです
1行を書いては消し、書いては消していた子供の頃の作文のように...初めての作曲は遅々として進まなかった。
いい文章を書きたいと思うと「こんな表現は陳腐すぎる。こんな書き始めでは後で困って書けなくなってしまう」ついつい消してしまう。作曲も同じで「カッコイイ曲を描きたい」と思うあまり、ベースの部分から中々進まない。
ドラムの音がペラペラだから...
ベースの音色が違うのかな....
コード進行が今っぽくないのかな....
そう悩むたびに、google chormeのアプリをクリックしてtwitterやfacebookを見てしまう。「音楽に少しでも関係のある記事ならいいはず」とコラムやインタビューなどを読んで時間を浪費する。迷いと悩みで全然進まない。
SNSで時間を消費してしまい満足のいく楽曲が完成しない。
これではダメだ。やっぱりプロの音を作れないんだ。
MISAKIは落ち込み、また諦めてパソコンを閉じそうになった。
「そうだ!今日は作曲終わりにして気になっていた新しいソフトをインストールする日にしよう」以前、キーボードを購入した時に付属されていたDAW「ableton live lite」を試してみようと思いながらも、中々チャレンジする時間が無く放置していた。新しいソフトをインストールしたら何か進んだ気がするのを知っていたMISAKIは軽い気持ちでダウンロードした。
せっかくインストールも完了したことだし、起動もしないで終わらせるのはもったいない。ソフトを立ち上げたスクリーンショットだけでも撮ってtwitterにアップしよう。
使い方を調べたり「作曲しました体」を作るだけの為にableton liveを操作してみると今までに無い感覚に陥った。
「このソフト、ぜんぜん止まらない」
アプリが重くてパソコンに負荷が掛かって止まる意味ではなく、実際に再生が止まらずに作業ができるのだ。プラグインやエフェクトを挿したり、変更する指示をしても音が鳴り続けている。
「作曲が止まらずに、集中できるかも」
作曲のソフトがエラーで止まったり、負荷を掛けた時の読み込み時間が発生するとSNSを見てしまう癖があった。でもableton liveにしてからはtwitterやfacebookを見る隙がなくなってしまった。いい意味で作曲から逃げられない。
荒削りではあるものの、新しいソフトで1曲完成させてしまった。
一旦完成させてから、後日微調整をして完成度を上げていくという作曲方法に変化したのも、この日から。DAWを変えて新しい一歩を踏み出した。
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