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エッセイ341.7年前の今日・前撮り

2016年3月21日。
7年前の今日のことです。
我々一家は、まだ名古屋で四人一緒に暮らしていましたし、昨年の6月に99歳で亡くなった義母も、当時、老人施設で元気に一人暮らしをしていました。
目も不自由ではなく、自立した92歳でした。
その前年義母は、一人で名古屋に遊びに来て、私たちと一緒にもりもり食べ、ぐんぐん飲み、1ヶ月を過ごしました。

写真は長女で、当時大学1年でした。
「成人式に振袖で行かなくてもいいけど、前撮りはおばあちゃんに見せたい」
と言ったので、自分にできるかなぁと思いながら、プライベートレッスンに数回通いました。(自分の着付けはそれまでもしていました。他装はまたやり方が違うのと、帯が大変なので、習い直しました)

その先生が良い方で、お義母さんの年齢を考えると、次女さんの振袖も、一度に見せてあげたほうがいいのでは? と、お手持ちの振袖を貸してくれました。
以前に友人からもらっていた、赤い総絞りの振袖とこの白地の振袖。それに小物や帯、草履と合わせて、大きいスーツケースが振袖関係でいっぱいになりました。

着付けの特訓を受けて、なんとかなりそうだ、ということになり、この年の3月に家族四人で帰省をしました。

数カ所で親戚に、着付けタイムも含めて見てもらいましたが、写真はオークランド市のミルフォードビーチというところです。
強風で、長襦袢の袖が出てしまいました。

もうあれから7年にもなります。
次女は高校生だったわけですね。
彼女はこのときは赤い総絞りを着て、自分の成人式のときは、自分で選んで自分でバイト先(コメ兵)から買った、しつけ付きの振袖を着ましたっけ。

卒業式の袴も、娘二人に私が着せました。

そして去年、2022年の3月の次女の大学卒業をもって、
娘たちと私のリカちゃんごっこ時代は終わりました。
今思えば、よくつきあってくれましたな。
美容院でやってくれるような、そのときのトレンディなヘアもやりたかったろうに。

そして今は私たちは東京で、夫婦二人暮らしです。

記憶の差し替えは、都合よく行われ、大変だったこと、悩んでいたことは、
悩んでいたということと、内容はもちろんよく覚えていますが、
しょっちゅう思い出すということもほとんどなく、
思い出してもなまなましい感情はあまり伴いません。

ただただ、

「私、 馬鹿だったよね〜!」(親として😂)

と呆れるばかりです。

ブラッシュアップライフのように、3周目ぐらいまでは、
やり直したいと、つくづく思います。

現在長女はシドニーで、次女は東京で、かっつかつの一人暮らしをしています。
それぞれの場所で、頑張ってやっていってほしいです。
両者とも会社は、そこそこグレーなのですがね。
一人で食べていけるだけで、とりあえずいいってことで・・。



練習中はひどかった・・体の線を拾ってしまい、しかもずくずく。
先生は真綿を入れる本格的な着付け指導で、和装用ボディも貸してくれました。



義母も親戚も珍しがってくれて、義母のホームで着付けをお見せしたりもしました。

日本人て、よくこんなめんどくさいことするね!

とびっくりされたと思います。


二度とないことですが、それだけに、私には良い思い出です。

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ガラパゴス諸島から来た日本語教師 tamadoca
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