エッセイ476.思い立ったが吉日で名古屋(1)
昨日も乗った東海道・山陽新幹線。
今夜も乗っているのは家に帰るためです。
私は最近、最寄駅の改札で帰ってくる夫を待っている忠犬ハチ子ですが、
今回は特別に、夫の出張先の名古屋まで行って来ました。
現在夫は、少し長めの出張中です。
羽根を伸ばしてドラマを見まくっていたのですが、3日ほど泊まりに来ていた次女が帰った日、しばらくぽかんとしていたあとで、急に思いついてハチ子も名古屋出張を決めました。
もちろん自腹です。
昔、JRのCMで
「そうだ、京都行こう」
というのがあったと思うのですが、私も思いつきなので、
「そうだ、名古屋行こう」
です。
4月12日(土)
朝から出たい気もしましたが、こちらからのドタキャンも申し訳ないので、8時から子供生徒のレッスンをしました。
「はいはい集中! まさかスマホ見てないよね?」
「え、いや、見ていません」
「んんんん・・・本当かな?」
次は、9時10分から大人の生徒と1時間。
江戸千家の歴史の記事を一つ読みました。
茶人たちは読めない名前の連続で、ええと川上不白・・ええと益田鈍翁・・・。
これで「どんのう」と読めっていうのは無茶でしょう。
想像でも読めない名前がたくさんあり、
「すみませんが、調べておくので、宿題にしてください」。
自分で自分に宿題を出しました。
家を出る前にバタバタしました。
たった2日ですが、誰もいない間にコバエが出ると嫌なので、台所に生ゴミや、うっかり出しっぱなしのバナナなどがないかチェックし、小さなキャリーケースに着替えだけを詰めてようやく出発しました。
思いつきなので、新横浜に着きそうになってから、EXーICカードで乗れそうな新幹線を予約します。この頃全く新幹線にのありませんでしたので、使い方も忘れていました。今では、AppleWatchに入っているPasmoをどうにかすると、AppleWatchをかざして切符が出てくるそうですが、何かの理由でその切り替えができず、今回はEXカードで新幹線に乗ります。
新横浜から出発するときの恒例として、崎陽軒のしうまい弁当を買って食べながら行きます。
私はこれが駅弁の中で一番美味しいと思います。
一切れ入っている干し杏が、今日もやっぱり不思議です。
経木の蓋についたご飯粒も食べます。
2時に名古屋駅で夫と会い、中央線と鶴舞線で川名駅へ。
私の一番長く続けてくれた名古屋の生徒が車で迎えに来てくれていて、お宅にお邪魔しました。
車の窓から見る名古屋はまだまだソメイヨシノの満開のものも多く、山桜や鬱金桜、枝垂れ桜もたくさん見ることができました。
鶴間公園もまだ綺麗だろうか。
お茶とお菓子でご夫婦でもてなしてくれました。
夕方まで積もる話をして、また駅まで送ってもらってお別れをしました。
この日、4月12日は、コロナ禍でもがんばって保持していた名古屋教室のアパートを、2022年にとうとう引き払った、その2周年です。
今日お会いした生徒さんは、この教室での対面のレッスンを11年間受けてくれました。経済とか世界情勢などは、幼稚園児にわかるぐらいに噛み砕いて、教えてもらいました。
著書もある大学の先生です。
この人は、出張以外にまずキャンセルがなく、こんなふうに雑談から何から、たくさん話しました。
そんな頃が戻って来たようで、とても楽しかったです。
6時、夫の上司と鶴舞線植田駅で会い、日本一おいしい焼き鳥を出してくれる「カズ」へ。
小さなお店で、開店と同時にいっぱいになるので、これは予約をして行きました。なんでも食べる上司も絶賛の美味しい焼き鳥の数々。
この美味しさのため、また数ヶ月後には名古屋に来なかんというわけです。
次に来るのは郡上踊りの時だと思います。
最後までいた客になり、ご主人と一緒の写真を撮り、名残惜しくお店を後にしました。
がら空きの名鉄で、知多半田駅近くの今夜のお宿、カンデオ・ホテルズに行きます。
夫がずっと泊まっている部屋に、私が一泊だけ追加で泊めてもらいます。
ここのトップフロアの温泉だけは入らないわけにいきません。
薄暗い浴室の真四角な浅い浴槽に、ゆらゆらと天井のランプを映すお湯。
ことのほかお湯が熱く、だいたい2分でゆでだこになりました。
続きます。