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エッセイ561.娘が急に来た

先週のある日、長女が1週間ちょっと、帰省すると電話で知らせて来ました。
それも、2日後だそうです。

あら、掛け布団がないではありませんか。
今年の夏、締め切った部屋に、引っ越し会社さん提供の布団袋に入れたまま置いてあった布団が全て、ひどくかびてしまいましたが、もともと大変な古布団だったので、いい機会だと、粗大ゴミとして処分しました。
そこへ急に寒くなって来ましたので この際、足りない掛け布団や枕を買うつもりでいたら、長女が来るというので、急遽アマゾンで注文しました。
届いたその日は寒くて、とうていタオルケットと毛布では足りなかったので、Amazonの配達の速さに感謝しました。
秋冬の掛け布団は、どうせ買うと決まっていたものでしたが、どうしても、子供が来るからと狂喜して布団新調、みたいな感じになりました。

翌日、怠けていて曇っていた鏡や、洗面台やシンクの金具をちょっと念入りに磨いていたら、気がつきました。
これ、お客さんが来る時と同じです。
我が家の歴史では、水回りが綺麗になるのはお客さんが来るとき。
その後、じわじわと掃除が必要になっていって、またお客さんが来るので急に綺麗になる、の繰り返しでした。
今では、娘が来るというので、水回りを磨くわけです。
そうか、子供もいつのまにか、外の人、お客さんになっていたんですね。

到着の前の日、夫号でスーパーに行きました。
パン、牛乳、米、バター、卵、中華麺、スパゲティ。
私たち夫婦は糖質をあまり摂らないようになっているので、こういうものが家にはないか、ほとんどないのです。
子供のためにいそいそ老夫婦が買い出しへいったことになります。

そのほかに、特別にしたこと。
氷を何回か繰り返し作る。
いろいろな市販の飲み物を買う。
私たちはコーヒーと紅茶、ソーダストリームで作る炭酸水しか飲まないので、すごくたくさん水分をとる長女と、右に同じな次女も泊まりに来るそうなので、なんだかんだ、いろいろ飲み物を買ってきて、冷蔵庫が混み合いました。

当日、羽田空港に夫号で長女を迎えに行きました。
荷物も少ないので、とんだ過保護例大祭です。
お腹は空いていないかもしれないけれど、ちょっと懐かしくなって、子供達が幼児の頃、車であちこちの公園に行くときに作っていたお弁当を作ってみました。
きゅうりの糠漬けと、ひき肉のしぐれ煮の入ったおにぎりと、甘い卵焼きです。久しぶりに会った長女は、車の中でそのほとんどを食べ、残りは夫の夜食になりました。

トイレットペーパーもついでに買いました。
いつものシングルではなくてダブルで、ちょっと可愛いやつ。
思い出すと、NZに帰省すると、義父母の家のトイレットペーパーは、緑や青で貝やヤドカリの絵がある、ダブルの高そうなものでした。
もしかしたら私たちが来るので、いつもとは違う、可愛いペーパーを買ってくれていたのかな。

リクエストがあって、和食を出しています。
冷やし中華は食べたがると思って、なんとなく用意しておいたら、やっぱり注文されました。


リクエストが予想されるチャーハンとオムライスの作り溜めをする私の隣で、
娘の食べるサンドイッチを作る夫。
いそいそ感が漏れるのは否めません。

結婚してからずっと、義父母が亡くなるまで、必ず一家揃って毎年の帰省をしていました。
短くて10日、長いと3週間。
数回は私と子供達が1ヶ月半も滞在したこともあります。

いくらなんだって、お義母さんお義父さん、疲れるんじゃないの?
さすがに迷惑なんじゃないの?

と、よく夫に聞きましたが、
「こっちから行くだけですごく嬉しいんだよ」
と夫は断言していました。

今になって、義父母もいろいろ用意して、楽しみに待っていてくれたのだろうなぁと、懐かしくあの頃を思い出します。


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