エッセイ186.物をよく失くす倶楽部(下)
物をよく失くして、探し歩いている私を助けようとする夫。
彼も結構いろいろ、失くしますが、
Where is my..
と言いかけてすぐ見つけて、
あった!
と言うのです。
娘たちが小さい時から、
お父さんて、しょっちゅう Where is my atta!
って、言っているよね。
と言っていました。
ある年、誕生日のプレゼントに、Tシャツに、夫の自画像と、字の書けるようになった娘たちが その下に WHERE IS MY ATTA! と書いてプリントしたことがあるぐらいです。
夫の編み出した、
「アップルペンシルと眼鏡を、
ふっと置きっぱなしにする場所を洗い出してリストにし、
なくなったら、リストの場所をしらみつぶしに見ていく方法」
は、かなり効果があったのですが、あいにくそれ以外のところに置きっぱなしにする私なので、見つからないで困っている時間は、減ったものの、
まだまだ結構ありました。
特に嫌なのが、ペンを失くすことです。
私はペンが好きで、好きな色のインクを入れたペンをゴロゴロと5本も持っています。
マニアの人の買うような高価なものではありませんが、ニブ(ペン先)が傷んで取り替えたり、自分で学生の頃に買っていたり、夫から誕生日やクリスマスにもらったものなので、失くすのがすごく怖いです。
はじめは、あるペンが入ってきた箱がなかなかしっかりしていたので2本押し込んでいて、あまり失くさなかったのですが、本数が増えるとつい、置きっぱなしにしていて、常に1本か2本が見えなくなっている。そうするとそれが、ふとしたひまな時間に頭に浮かんできて、
ああ、探さなくちゃ、ラミー・・・
ああ、どこにいったんだろう、ペリカン・・
と、もやもやするので困っていました。
あるとき、100均ショップでこれを見つけました。
これが意外にすごかったです。
ペンを失くしている間って、使う必要がなくても ハッとして、
あれがないんだった・・
失くしたきりになったらどうしよう・・・
と気がもめるものなのですが、このようにいつも、
大丈夫ですよ!
私たちはいつもここにいますよ!
と言わんばかりに斜めになっていてくれると、不思議に気持ちが安らいで、
使っても使いっぱなしで放り出す、という悪い癖がおさまりました。
それどころか、
この素敵な100円のペン立てからペンを離してはいけないと思うので、
ペンを使うのはこの仕事机のところに限るということにもなりました。
ありがとうダイソー、愛しています。
その次がこれなんですが、知らないうちに、いろいろなものが強力に貼り付き、剥がしてもかなり何回も、貼り続けることができるテープに出会いました。
AIが、なんでも失くす私を憐れんで、ネット閲覧中のタブレットの画面に、勝手に広告を出すようになったのです。
使っている人の使用方法のレポートを見ると、あらゆるものが貼り付けられるらしいのですが、私は使い方が下手なのか、最初のうちはいつのまにか、貼ってあったものが下に落ちていることがありました。
今も 怖いので、台所の壁にお玉などを貼り付けるのはしません。
でも、リビングにいるときにいつも使っている、小さなデスクの脇にあるワゴン。そこに、このように、失くしがちなものをいろいろ張ってみたところ、本当に、貼ったからにはそこにずっといます。
こんな感じです。
剥がすのに力とコツがいるので、これを使うときは一生懸命なマインドセットになるためか、物を丁寧に扱い、置きっぱなしにするのが激減しました。
上の左から、メモ帳・ヘッドフォンの使い方の紙・リップクリーム・爪切り・ポストイット・津村の漢方薬16番半夏厚朴湯・ラインマーカー・シャープペン。
下は、ニベア・6つの違う言い方で NO! と言ってくれるやつ・火傷の薬・ハサミ。
あれどこだっけとウロウロするのが、確かに減ったと思います。
注意点は、粘着力が強いので、クロス壁に貼ると、はがすときに壁が一緒に剥がれます。でもこの会社は、そのクレームが来た後、一緒に「養生テープ」のようなものを付けることにしたそうで、確かにそれが入ってきます。まだまだたくさん残っているので、何に使おうかと考えています。貼る方に、カーブがあったり、重すぎたり、貼るものが紙だと「貼りはがし」はできないとか、あることはあるのですが、それは使う方が考えることでしょう。
値段が安くて、製品もしっかりしているので、気に入っています。
物をよく失くす倶楽部の部長はまだやめられていませんが、少し良くなりましたので、このあとは、どんどん要らない物を整理していきたいと思っています。
読んでいただいてありがとうございました。