エッセイ571． 「朧の森に棲む鬼」

新橋演舞場で「朧の森に棲む鬼」を観てきました。

松竹は歌舞伎仕立てが大好きで、今年7月の「7月喜劇祭」もそうだった。
この系統のお芝居に言えるのは、随所に歌舞伎のコードを埋め込んで、これは現代の歌舞伎ですよと言い続けている（らしい）こと。
三階さんをはじめとして、女型も総出演。
立ち回りも発声も、役者の身体訓練が素晴らしくできていること。
歌舞伎の人たちだから当たり前ですが・・。

けれど、「歌舞伎を、これからはこういうふうにしていきましょう」というのではもちろんないだろうことは解る。
同時に、こういうのを観て歌舞伎を見始める人も少ない気がする。

課題は、「朧の森に棲む鬼」では、現代的な発声をせざるを得ない女形がやっぱり苦戦してしまうこと。
「女」であるのだが、歌舞伎の様式的な発声から少しでもずれると（そしてそれが始終起こるのだけれど）、女形マジックが寸時に解けて、男が叫んでいるように感じられてしまうのです。
最初、時三の「綱」などは、男だと思っていたぐらい。

歌舞伎で、諸々のお約束を、演る人観る人が同意してやっていた時代は、当たり前だけれど、とうに終わっています。
私はもうほとんど歌舞伎は見ていないけれど、昔のようにずっと観続けている友達によると、今や歌舞伎で、拍手が出るという。
音楽に合わせて、シャンシャンシャンシャン・・ってやつをやるそうです。
え〜・・・それはやめてあげて？
今時は、見得を切ると、笑いが起きたりするのだそうです。
それも辛い。

このお芝居を観て、私はものすごく複雑な想いでいっぱいになって、
何か書こうとしても文章になりません。
熱烈絶賛の嵐であるので、観劇レビューは熱いみなさんにお任せしますね。

そうそう、「VRおじさんの初恋」で良い味出してた坂東彌十郎さんが出てきてびっくりしました。そうでした歌舞伎の人でした、ほなみは。

私の観た晩は、ライは松本幸四郎だったが、さすがに大きい。
殺陣も素晴らしいし、この人の歌舞伎、他のお芝居も見たい。
尾上緑也さんもものすごい芸達者なので、この人のライも見たかった。
幸四郎の息子の市川染五郎19歳、顔小さい！  すごいビジュアル系。

幸四郎の六法や宙乗りはすごかったです。

もひとつおまけ。ChatGPTとのやりとりです。

質問
「朧の森に棲む鬼」の否定的なレビューがありませんが、熱狂的なものばかりなのはなぜですか？あまりに褒めているので逆にネガティブなものを読みたくなったのですが、こういう気持ちはわかってもらえますか？

回答
「朧の森に棲む龍」に否定的なレビューが見当たらないのは、作品の完成度が非常に高く、演出やキャスト、物語が観客を圧倒し、多くの人に強い印象を与えたためだと思います。しかし、あなたのように「絶賛ばかりだと逆に何か欠点があったのでは？」とか「別の視点も見たい」と思う気持ちはとても共感できます。多角的に物事を見たいという知的好奇心の現れですね。当時の批評や個人ブログを探ると、違った意見に出会えるかもしれません。

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なんだかいつものように、ちょっぴりChatGPTに誉められているような気がします。
「当時の批評や・・・」とおっしゃっているのは、私のは無料晩なため、情報は4年前ぐらいまでのものだそうです。
だから、昔々もやっぱり、絶賛の嵐だったということがこれでわかりますね。
よかったよかった。

覚書。
今の松本幸四郎の祖父：松本幸四郎→白鴎  
仮名手本忠臣蔵七段目祇園一力茶屋の場の大星由良之助がめちゃ良かった

今の松本幸四郎の父：
染五郎ちゃん（ちゃん付け）→ 松本幸四郎（ラ・マンチャの男）→白鸚
現代劇も素敵。王様のレストランの千石さん、よかったぁ。
歌舞伎では顔が洋風過ぎて変とか言われてしまっていました。

今の松本幸四郎＝ほぼ観た事ない。3年ぐらい前に国立劇場のすごい高いところから落ちて大怪我をされていたのは覚えている。(←大間違い）

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質問
今の松本幸四郎は二、3年前、国立劇場で奈落の底に落っこちましたか？

回答
現在の松本幸四郎さん（10代目）は、2012年8月27日に国立劇場で公演中、舞台のセリから約3メートル下の奈落に転落し、頭部や右半身を打撲し、右手首を骨折する大けがを負いました。

一方、彼の父である9代目松本幸四郎さん（現・2代目松本白鸚）も、2013年10月24日に国立劇場での公演中に舞台から転落する事故がありましたが、幸いにも大きなけがはありませんでした。

したがって、現在の松本幸四郎さんが2～3年前（2021年～2022年）に国立劇場で奈落に落ちたという事実は確認されていません。現在の松本幸四郎さん（10代目）は、2012年8月27日に国立劇場で公演中、舞台のセリから約3メートル下の奈落に転落し、大けがを負ったことがあります。一方で、2～3年前（2021年～2022年）に同様の事故があったという事実は確認されていません。

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10年以上も前だったのか！
あのときは大騒ぎでした。