日本語教師日記194.ときにははっきり言うことも(1) 「やめてくださって、かまいません」
個人で日本語教師をされているみなさんは、当日キャンセルなどの扱いをどうされていますか。
私は、エージェントを経ないで直接申し込んできた生徒たちには、当日キャンセル、時間が始まってからのキャンセルであっても、必ずしもフルチャージにはしていません。
契約時に、日本時間のレッスン日になってからのキャンセルは、フルチャージという約束はします。
契約書も交わします。
けれど、全てをフルチャージするかというと、それは本当に相手によります。
私も、コロナ、インフルエンザ、夫の国への帰省、近親者の死去や葬儀などで、1回から、長いと2、3回お休みをさせてもらうことがあります。特に2022年は、家族全員が三つの場所に次々別れて移転したり、夫婦の親たち4人が8ヶ月のうちに全員亡くなったりして、コロナ禍で疲弊しながら渡航をしたりしました。
本当に目眩がする忙しさで、生徒たちには振替やこちらからお願いするキャンセルが多く、迷惑もかけました。
自分がそうであるのに、相手の突然の病気や忌引きを許さないということはできませんね。
でも、普通にきちんと、キャンセルもほぼなく、
授業を受けてくれる人がほとんどですから、困ることはほぼありません。
それでも私が、レッスンをやめていただく方向へ進めるのは、
二つのタイプの人があります。
単純に言うと、大人と子供です。
対処法が違ってくるのです。
まず大人。
自分の意思で始めますが、なぜか続かない人。
何度も戻ってくるけれども、1回やってまた、ずっと休む人。
「やるやるなんとかになっていて、こちらがさんざん振り回された挙句、
煙のように消える方が大半です。
半年ぐらいのことであれば、Profession hazardとみなし、流します。
消えてくださった方が助かるからです。
困るのは、こちらの貴重な稼働時間を押さえた上で、
延々と毎週キャンセルをする人です。
毎週決まった時間での固定レッスンを申し込み、
こちらが常にその日時に待機しているわけですから、
他にどんなに申し込みがあっても、
その日時には誰も入れられません。
にもかかわらず、毎回のように当日キャンセルをします。
5ヶ月に3回しかしなかった、という人がいました。
けれども、そういう人に限って、この日どうしてもレッスンができない理由を縷々と述べ、両親、配偶者の両親、しまいには親戚一同、
亡くなったり手術をしたり。
あの・・・・ほんまでっか?!
他の理由もいろいろ言ってくれますが、聞いているのも苦しくなってきます。
なぜなら礼儀上、「それはそれは」などと言わなければならず、
私も人間である以上、だんだん限界が近づいていきます。
ときには、
「あなたのお父さん確か、去年も死病に取り憑かれて、
あなたがずっとついてたよね!?」
と、流石に面と向かっては言わなくても、心で思ってしまいます。
思っているだけなので、神仏もお許しいただきたい。
それから、子供生徒ですね。
自分の意思で始めた子供と、親御さんが受けさせたがった子供と、両方います。
両方とも最初は元気なのですが、ひらがな・カタカナ、画数の少ない漢字はまあ、アプリがあるので最初は喜んでやってくれますが、残念ですが、すぐ飽きます。
カードに切り替えたり、毎回ミニテストをして大きな⭕️をあげても、大人と違って、
「この峠を越えるしかないんだ!!」
とまでは思っていないので、あっという間に熱量が下がります。
さて、大抵の子供は幻想の世界に住んでいて、日本のアニメの声優になりたいとか、すぐに流暢に喋れるようにしてほしいとか、本気で思っていますので、授業が進めば進むほど、それはその夢を砕く作業のようになりがちです。
当初のパッションが薄れ、予習復習せず、げっそりした顔で画面に出てくる子供生徒。
こちらは、徒らに引き伸ばすより、ある時点で本人と話すのがベストです。
いわゆる、引導を渡すというやつでしょうか。
明日は、具体例をお話ししますね。
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