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夫婦の家計管理

夫婦のお金管理はよく話題になり、その多くの記事等では夫婦別財布では不公平感やお金が貯まらないこと等マイナスなことが語られているように思います。


大体別財布が問題になっているパターンには以下の前提・条件があるように思えます。

1. 妻自身の稼ぎ、あるいは専業主婦で夫から生活費・お小遣いとして貰えるお金が(相対的に)少ない

2. 相手がどの程度貯金があるのか知らない、あるいはきちんと貯めていなさそうな雰囲気がある

3. 将来が不安

4. 妻が家事育児の大半、あるいは全てをやっている

こうやって前提や条件を書き出してみると、夫婦別財布に不満のある多くの奥様方の抱えている問題は「別財布が原因ではない」ということが見えてきます。


1. 妻自身の稼ぎ、あるいは専業主婦で夫から生活費・お小遣いとして貰えるお金が(相対的に)少ない

この相対的にというのは対夫の場合もあれば対周りの奥様方という2つのパターンがあると思います。

時間の関係でパートタイムでしか働けないとか正社員として雇ってくれるところがなかなか見つからないとか正社員でも転勤を伴うポジションは家庭の事情等で無理とか

色々な理由で自分で使いたいだけのお金を妻自身が稼げていない、そして夫は稼げているという、夫と比較した場合に自分の稼ぎの少なさからくる不満

そして、もう一つの比較対象=周りの既婚女性と比較した場合に少ないから不満だということもあるかと思います。

仮に夫が月300万円稼ぐような超高給取りで毎月50万円使っていいよと渡されていたとして、夫自身は月60万円使っていたとします。この場合の妻は世間一般の奥様方(に限らずむしろほとんどの人)が使える金額より遥かに多く貰っているので夫より使えるお金が少なくても不満は抱かないのではないかと思います。

つまり、財布が別かどうかが問題ではなく、純粋に毎月欲しいだけのお金が手に入れられていないことが問題なのではないでしょうか。それとも夫も使いたいだけ得られず一緒に不満を抱いてくれれば妻の不満は薄まるのでしょうか?


2. 相手がどの程度貯金があるのか知らない、あるいはきちんと貯めていなさそうな雰囲気がある

これも結局夫との比較からくる不満だと思います。自分は頑張って節約しているのになんで夫は節約しないんだという不満です。明らかに倹約家な夫であれば知らなくても基本的には問題無いですし、何かの大きい出費の際に貯金が足らないとなった場合には節約できていなかったことが問題なのではなくそもそも稼ぎが少なったのが問題です。

そして、貯金・収入を聞いても教えてくれない、○○で将来必要だから節約・投資をしてと言っても聞く耳を持ってくれないという不満もあると思います。確かに夫の考え方や性格に難はあるのかもしれませんが、その夫を選んだのは妻です。何らかの事情でその人と結婚せざるを得なかったという特殊な状況でなければ自分が決断して結婚することを選んだので仕方ないですし、離婚するという決断もまた自分が下せるはずなので何とか話し合ってどうしても折り合いがつかないのであれば離婚を選択肢として考えるのもありなのではないでしょうか。


3. 将来が不安

これはある意味1と2の融合ですね。自分の稼ぎで貯まるだけのお金では老後や子供の教育資金が貯められないという自分の稼ぎの少なさから来るもの。そして夫の貯金・収入を知れないので合算すれば足りるか否かが分からないので計画を立てようが無い。この2つが合わさって将来が不安になるという状況です。


4. 妻が家事育児の大半、あるいは全てをやっている

つまり、夫は仕事だけしていて妻は仕事+家事育児(これも立派な仕事だと思います)をやっているのに家事育児はアウトソース(家事代行や保育園・ベビーシッター等の依頼)すればコストが発生するところ妻がやっているので

利益(貯金)=収益(一般的に給与所得)ーコスト(生活する上で出ていくお金)

の内、妻はコストの削減に多大なる貢献をしているはずで、仮に

夫:収益7、コスト5

妻:収益3、コスト-1(※)

※コストがマイナスとうのは家事育児で生み出している価値>食費・光熱費等の出ていくお金、という状態を表しています。

だとすると夫は+2で妻は+4と妻の労働の方が総合的に価値が高いはずなのに目に見えてプラスが入ってくる収益の方しか評価しないという夫の視野の狭さと思慮の浅さが故に不満を抱いているものと思います。

だから財布を合わせて収益を10とし、コストを4として残った利益=6を3ずつに分けて使おう(貯金も含めて)という考え方なのだと思います。

でも視野が狭くて思慮の浅い夫は

夫:収益7

妻:収益3

しか見ないのでその理論は通じないという状況でしょうか。話してすぐ理解してくれるような夫は既に家事を分担してやっているでしょうね。これも話して、あるいは無理やりにでも体験させて大変な思いをさせて家事育児を自分で行うことでいかにコスト削減に貢献しているか分からせるしかないでしょう。そして差分の2の分の家事育児を夫にやってもらえばフェアでしょう。それが無理ならまたまた離婚という選択肢も...

これは若干別財布自体が原因で不満とも捉えられますが、家事育児の分担という別の方法で解決は可能です。


記事等を読んでこうやって考察する中でこういう不満を持つ夫婦(というかほぼ妻)はもっと根本的なところに問題があるように思えました。それは夫婦仲が良くなく、信頼関係が築けていないということです。お互いがお互いを金銭的・精神的・時間的な面で支え合っていく気持ちが無ければ夫婦である意味があるのでしょうか?

そんなの綺麗事だーと言われそうですし、確かに綺麗事ですが

こういう不満を声高に叫ぶ程大きく不満を抱いている方々は何故離婚しないのか不思議です。子供に迷惑がかかるからというのもあるのでしょうが、両親が不仲なのをずっと見せられるのも迷惑な気もしてしまいますが...


ちなみにうちは別財布です。子供が生まれる前から生まれた後もそうです。

ただ、家のお金として月一定額はプールしていました。NYに来てからは状況が変わったので今はやっていません。ただ、そのうち子供の費用や将来の学費の為にプールする金額を増やしていく必要があるなーと考えているところでした。

家のお金と私個人のお金は私が管理しているので妻から一定額毎月貰い、家の貯金として管理・投資しています。

私は基本的にお金をあまり使わないので私の方が多少多く家賃や生活費を負担することで特にお互い不満はありません。現状では日本とNY両方の家賃を私が負担しているのでそれだけで50-60万円払っていますが、1で言及している「自分で使いたいだけのお金」は確保できているので問題ないです。

この記事で書いた通りで今の生活をするのにそんなにお金が必要無いというのもあります。コロナ関係無く、お金のかかる趣味も無ければ会社の人付き合いもかなり少ないですし、キャバクラ等は行ったこともないので元々使いたいお金が結構少ないと思います。

生活費は各々支払っていますし、当然家事は自分たちの家で発生する分を自分たちが各々やっています。

家族がNYにいて一緒に暮らしていた時は私が家賃も生活費も払っていましたし、妻が自由に使えるクレジットカードを渡していたのでお小遣いをあげるという概念は無かったです。あまりに変な買い物をしなければ特に文句は言わなかったです。

平日は8-20時私は仕事でいないので当然妻が家事をやった方が時間効率が良いので依頼せずとも妻がやってくれていました。週末は当然両輪で家事育児を回した方が早く物事が片付いて家族でゆっくりする時間が多く作れるのでその時々に応じて家事育児を分担してやっていました。

別にそれが偉いとかでは全くなく、純粋に皆がハッピーになる上で合理的だというだけです。得意な人が得意なことをやり、動ける人が動いて家事育児はやればいいのではないでしょうか。

家事が一切できない夫というのもこの世の中に存在するようですが、それであればアウトソースしてもたくさんお金が余る程稼いでもらうか家事を覚えてもらうか、そのいずれもできないのであれば離婚すれば良いのではないでしょうか。


と、書きつつも理論上そう言うのは簡単で実際に実行するのは難しいということは分かります。ただ、夫婦別財布というところに問題があるのではなく夫婦関係そのものを見直す必要があるのではないかと思ったので長々と綴ってみました。


#夫婦 #お財布事情 #お金


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