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高井ゆと里の女子SPAインタビューを読んだ感想、前編

Xで大山奈々子さんという人が紹介していた高井ゆと里氏のインタビューを読んでみた(女子SPA2023年4月7日付け)。大山さんはトランスジェンダーの女性専用施設使用についての話をするなら当事者の話を聞けと言ってポストしていたのだが、高井氏が言ってることは使い古されたトランスジェンダー活動家・TRAのトーキングポイントばかりで非常に薄っぺらい。この問題に長年取り組んできたジェンダー概念批判者(ジェンダークリティカル、GC)の我々には空で反復できるくらい何度も聞かされた詭弁である。しかしまあこういうことに親しみのない方々には耳新しいことかもしれないので、以下に高井氏の論説がくだらないか一つ一つ反論してみよう。


トランスジェンダーは数が少なく当事者が無視されている?

日本では、トランスジェンダーは人口の0.5~0.7%といわれています。全人口のうち、トランス女性とトランス男性がそれぞれ0.1~0.2%くらいずついるとされ、残りはノンバイナリー(性自認や、性別にかかわる生き方が、男女どちらか一方には当てはまらない人)な人たちです。 (ネット上でのトランスに関する議論は)当事者不在のまま議論がされている印象を受けます。みなさんの周りで、トランスジェンダーであることをオープンにしている会社の同僚、学校の先生、友人はどのくらいいますか? 多分、ほとんどいないと思います。実際にはいるはずなのに、世の中ではいないこととされているのです。 ネット上などで議論がなされているとはいえ、トランスジェンダーの人たちは今も、自分たちの状況を伝えるための場所がなく、話を聞いてくれる人もいないという状況の中にいるんです。

高井ゆと里

先ず第一に、インタビューに答える人がマスクをして顔を隠したまま写真を撮らせるというのは読者に非常に失礼だし何か隠し事があるのではないかとさえ勘繰ってしまう。匿名で顔を全く出さないならそれはそれでいいが、名前を出している活動家がマスクしたままの顔を記事に載せるのはいただけない。

マスクしたままの高井ゆと里氏

ところで我々が身近にトランスジェンダーと遭遇しないのは「実際にはいるはずなのに、世の中ではいないこととされている」からではなく、高井氏のいう人口の0.5から0.7%という想定がまずまちがっているのだ。もしこの数が本当だとしたら、1000人に5人から7人がトランスジェンダーだということになり、ちょっと数の多い学校や中規模の職場には必ずトランスジェンダーが数人は居る計算になってしまう。そしてそれだけの人が他人に気づかれずに異性として通用(パス)しているとは到底信じられない。

LGBの人のように黙っていれば回りが気づかないのとは違い異性装をしている人は目立つ。高井氏自身がマスクを外さないのも顔の下半分を出せばすぐに男だとバレることを彼自身が充分に承知しているからだ。無論世の中には異性として通用する、いわゆるパス度100%の人が居ないとは言わない。よくユーチューブなどでしゃべるまでは男とは解らないほどかわいい女装で近所を歩きまわって道行く人を騙す芸をやっているひともいる。だが、彼らがユーチューブで人気を得られるというのも、そう言う人は極めて稀な存在だからだ。

マスク無しの高井ゆと里氏

高井氏自身も写真だけでもすぐ男であることが解る。ましてや実際に会えば男であることはすぐにばれるだろう。もし学校や職場に一人でもこんな人が居たら非常に目立つ。だから大抵の人が何年も生きてきて一度もそんな人に遭遇したことがないということは実際そんなに数が居ないということの証拠だ。実際に性同一性障害に病む人の数は人口の0.03%と言われている。

トランスジェンダーのメンタルヘルス問題は差別のせい?

トランスジェンダーについては、例えば「女性のはずなのに男性的な格好をしている」「男性のはずなのに女性的な格好や振る舞いをしている」のように、社会の基準から外れた「変わった人」として見られてしまいます。(略)「差別をなくしましょう」というと、社会が大きく変わってしまうのではないかと恐れてしまう人が多いように感じます。(略)トランスジェンダーの人たちは、就職差別やメンタルヘルスの問題、貧困など、日常生活でさまざまな問題に衝突しています。(略)2019年に大阪市で実施された「大阪市民の働き方と暮らしの多様性と共生にかんするアンケート」によると、「深刻な心理的苦痛を感じている可能性」があるトランスジェンダーは18.8%で、「シスジェンダー(生まれたときに割り当てられた性別そのものに違和感のない状態で生きている人)で、かつ異性愛の人」の3倍の割合であることがわかりました。

高井ゆと里

まず性同一性障害そのものが精神病であるにもかかわらず、トランスジェンダー活動家(TRA)達が賢明に病理モデルから人権モデルにカテゴリーを変えてしまったことに問題がある。性同一性障害の人に必要なのは精神を治療することであり、身体を心に合わせたり、社会が彼らの妄想に付き合うことではない。もしトランスの人々に深刻なメンタルヘルスの問題があるとしたら、それは彼らが適切な精神治療を受けていないからであって、差別が原因なのではない。

トランスジェンダーが瀕する性被害とはなにか?

トランスジェンダーは、トランス女性、トランス男性にかかわらず、性暴力被害に遭う確率が高いことも調査結果で明らかになっています。(その要因としてトランスジェンダーには貧困者が多いため)お金がないと家がなくなり、家がなくなると誰かの家に泊まらなければならない。そのような状況で、泊めてもらう交換条件として性暴力被害が発生するケースも考えられます。(略)トランスジェンダーは、お金がなかったり、住む場所がなかったり、力を奪われやすい立場にあるので、性暴力被害に巻き込まれる確率はどうしても上がってしまいます。(略)社会的に力を持ちやすい属性の人と、力を奪われやすい属性の人のあいだの関係は、個人間にも流れ込むことがあり、そうした背景から性暴力の被害に遭うことはよくあることなのです。

高井ゆと里

トランスジェンダーの人がお金に困ることが多いのはトランス肯定治療が少なからず影響している。手術そのものが高額であるし、その後の治療は継続的に一生続けなければならず治療費はバカにならない。またこの「治療」には多々の副作用があり健康を害してしまっている人も多い。

また異性ホルモンは精神にすくなからぬ影響を及ぼす。男性の場合女性ホルモンを摂取すると鬱になりやすいこと、女性が男性ホルモンを継続すると暴力的になり精神不安定になることは良く知られている。このような状況では普通に仕事を続けることは出来ないだろうし、そうなれば貧困になるのは当然だ。

TikTokで結構話題になっている女性から男性のトランスジェンダーが居るが、彼女は常にお金がなくて視聴者にお金を送ってくれと乞いている。彼女を見ていると明らかに深刻な精神障害があり、男性ホルモンや乳房除去手術などの影響で身体的にも色々な問題を抱えているのが解る。

またトランスジェンダー、特に男から女の場合は売春に携わる人が多い。娼夫は常に危険と背中合わせであり客とのいざこざで暴力を振るわれたり場合によっては殺されたりする。

女性が男性ホルモンを摂取するとこれまで感じたことのない強度の性欲を感じる。特に最近は同性愛者でもないのに自分は男だと思い込みトランスする少女が多い。こういう少女たちをそそのかすアライと称する男たちがいくらもいる。もともと自閉症などの精神疾患を持っている少女も多いので、こうした少女たちは捕食的な男性の餌食になりやすいのだ。いくら自分は男だと思い込んでいても所詮は女なので男の暴力の前には抵抗できない。

トランスジェンダーに女性や男性のステレオタイプを押し付けてるのは差別的な社会?

「この人は女性には見えない」「男っぽいね」など、トランスジェンダーは見た目について言われることが多くあります。表に出ることのリスクがあるため、なるべく矛先が自分に向かないように、世間一般的な男性像や女性像に当てはめて過ごす当事者は珍しくありません。「女性は髪の毛が長い」「男性は化粧をしない」のように、世の中にある女性らしさ・男性らしさのことです。トランスジェンダーのなかでも、化粧が好きな人もいればしたくない人などさまざまですが、らしさをある程度身につけて“埋没”していないと、周りからジロジロ見られたり、侮辱されたりしてしまうことがあります。 男性・女性らしさを身につけていないと自分の性別そのものを否定されてしまうことがあるため、安心して生活を送ろうとすると、世の中のもつ男性像や女性像にどうしても寄ってしまうのです。

高井ゆと里

トランスジェンダーの人達がステレオタイプの女性像や男性像に固執するのは社会に埋没するためだなんて屁理屈は初めて聞いた。トランスジェンダーの人達(特にMtF)が女性のステレオタイプを演じていると常に批判しているのは我々ジェンダー批判者(GC)の方である。

女性はどんな格好をしていても女性だ。女性たちはずっと「女のくせにそんな恰好をして」とか「男みたい」「女に見えない」などと見かけを批判されて生きて来た。そんな体験はトランスジェンダーだけに起きることではない。だが我々女性たちは何を言われようと女性であることに変わりはない。そういう批判をされて「もっと女らしくならなくては」なんて考えること自体が本物の女ではない証拠なのだ。それに故意にステレオタイプを強調すると余計に目立ってしまうという状況を高井氏は無視している。

思うに高井氏は社会で埋没して生きているトランスセクシュアルの人たちと、特権階級を目指しているトランスジェンダーとを故意に混同している。それが顕著になるのがトイレ問題である。

後編に続く

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