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アート思考で戦争の無い未来は築けるのか?

私の大好きな番組のひとつでもあるNHK番組『NHKアカデミア』、最近放送された角界トップランナーの方々の講座にて、”アート思考”について教えてくれる内容がありましたので、いくつかボソッとしたいと思います。

NHK番組『NHKアカデミア』とは・・・
各界トップランナーが“今こそ共有したい”を語り尽くす講座番組です。若き日の不安や挫折、そこからつかみ取った充実した人生を送るヒントとは。

NHK番組『NHKアカデミア』のホームページより


今回ご紹介するのは・・・

”アート思考で戦争の無い未来は築けるのか?”です。

この内容を教えてくれたのは海軍史研究家・大和ミュージアム館長である戸髙一成さんの講座です。




アート思考で戦争の無い未来は築けるのか?


実は、NHK番組『NHKアカデミア』「戸髙一成さん」の講座の内容については一度ボソッとさせて頂いております。

今回は上記ボソッとに”アート思考”の面をもう少し深掘りた内容をお伝えしたいと思っております。


本日のボソッとタイトルでもある『アート思考で戦争の無い未来は築けるのか?』、戸髙さんは講座内で何度も繰り返して訴えたことがあります、それは・・・

人間というのは、最後まで“考える”ということが大切なんですね。

NHK番組『NHKアカデミア』「 戸髙一成さん(海軍史研究家・大和ミュージアム館長)」より


そう、践祚の無い未来を築くためには、人間は最後まで考えることをやめてはいけない、諦めてはいけない、たとえ困難な場面に直面したとしても、それが戦争だったとしても、決して考えを止めてはいけない・・・

もしも、戦争が起こりそうなとき、戦争を止めることができないとき、それは人間が思考を停止しているからである、そう戸髙さんはおっしゃっておりました。


そういうことがないように、どんな問題があっても、人間は最後まで“考える”ということを忘れないで、いわゆる“思考停止”、“思考の放棄”、そういうことがないといいと思います。思考停止の最大の悲劇の一つが、特攻の問題ではないかなというふうに思います。

アメリカと戦っていて、もう絶対に勝つ見込みがないという段階を超えた時に、本当だったら「もう負けました」と言って、終戦を、講和を申し出るしかないんです。本当はね。ところが、そこに思考が行かない。「戦争は終わるまで戦うんだ」ということで、考えることをやめてしまっている瞬間がある。

NHK番組『NHKアカデミア』「 戸髙一成さん(海軍史研究家・大和ミュージアム館長)」より


人間が考え続けるためのアート思考


講座で戸髙さんが教えてくれた”アート思考”に、戦争が起きても人間が考え続けるためのヒントがあることがわかりました。


戸髙さんが教えてくれた”アート思考”とは

世の中がちょっとおかしいな
自分の意見が正しいと思った人は他の意見は全部間違っていると思う傾向がある。

それが衝突を生む

自分の考えは自分にとって正しい、違う人が違うことを考えていてもその人にとっては正しいんだというフレキシブルな考え方、緩やかな考え方が失われている。それがぎすぎすした闘争が起こす。

このような世の中になった根本は、教育だ。

技術教育を重視した教育、そのシンボルが数学、数学は100の問いに1つの答えがあり、そのほかの99は間違っているという技術教育を重視してきた。いまのおかしいなと思う世の中になったのは客観教育の弊害だと思う。

一方、美術教育は主観教育である。100人の人間が同じモデルを描いたら100の答えがでる。主観教育とは全ての人間はそれぞれの考えを持っている、持っていなければならない。自分の考えと99人の考えは違ってアタリマエという考え方がある。この考え方をこの世の中でもっとみんなと共有しないといけない。

考えの衝突があった場合は、お互いで相談しながら妥協点を探すことができる。妥協が無ければ衝突ばかり。技術教育と美術教育はどちらとも大事、どっちかしかない場合、間違いが発生する。

この世の中に主観的な教育、多様性を認める教育を広めるべきだと思う。

NHK番組『NHKアカデミア』「 戸髙一成さん(海軍史研究家・大和ミュージアム館長)」より

ここからは私の解釈ですが・・・

「考え続けることを止めてはいけない」

でも、人間が思考を停止してしまう理由のひとつに、妥協点を見つけることが難しいからなのではないでしょうか。

なぜなら、技術教育を重視した教育である数学の例をあげて戸髙さんは説明してくれていますが、答えは1つしかない、残りは全て不正解であるという教育だけをしてくるのならば、社会が複雑になって決して答えが見いだせない場合、どうなるのでしょうか。


妥協点を見出すことができず、衝突ばかりの社会となる、そんな社会で生きていくのはつらくないですか?あまりにも辛すぎて、人間は考えを止めてしまうのではないでしょうか。

論破だけが評価される世の中では、いつか人間は思考を停止する、そう私は思っております。


だからこそ、「100人の人間が同じモデルを描いたら100の答えがでる。」と戸髙さんがおっしゃるアート思考のもとで妥協点を探していく世の中になれば、困難に直面しても私たちは優しいままでいられる、つまり人間は思考をし続けることが可能になるのではないでしょうか。

緩やかな考え方、主観的な教育、多様性を認める教育がこの世の中に広がることを願っております。

いつか戦争が無い世界になることを夢見て・・・

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