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犠牲者の記憶伝承~『追悼のゼロ・ポイント・フィールド』で第3軸を探る

これまで約3週間に渡ってボソッとしてきた『ここ最近の国際情勢』を知ることで、私の心に芽生えてきた【新たな問い】があります。そこで、今日から【新たな問い】について2回ボソッとしていきたいと思います。その1回目となる今回のボソッとは・・・

まずは、前回ボソッとした記事『ニュースの当事者が語る2項対立に陥らない思考”第3軸”』にて、当記事の最後にご紹介した”ウクライナ人が語る記憶の伝承”を再びご紹介しますと、それは・・・

ロシアによる軍事侵攻によって亡くなった人たちが、どのような日常を過ごしてきたのか、遺族や友人の証言が記録されたサイト『追憶のプラットフォーム』

『追憶のプラットフォーム~ロシアの軍事侵攻で亡くなった人たち』



このサイトを更に活用すれば、「対立に陥る思考方法」から抜け出せる”第3軸”を創り出すことができるのではないかと、私は思っています。


このサイト、いまはロシアのウクライナ侵攻により犠牲となったウクライナ人だけの記憶の伝承の場となっていますが、この場に、同じサイト内に、この戦争で犠牲者となったロシア人の記録も伝承していくのはいかがでしょうか。

もちろん、この考えには賛否両論あることでしょう。なぜ犠牲となったのか?それはその原因を作り出した人がいるからです。その人たちと同じ場所にいることなんてできないとおっしゃる方もいらっしゃることでしょう。


ただ、「対立に陥る思考方法」から抜け出せる”第3軸”を創り出すという目線を持ったとき、このような思いを持つことができました、それは・・・


私は”戦争の犠牲者”との間には境界や国境といったものは無いのでは?


『追憶のプラットフォーム~ロシアの軍事侵攻で亡くなった人たち』のサイトを立ち上げたNGO団体の方の声を再び掲載したいと思います。

もちろん、この方はウクライナ人の犠牲者のための追悼の場であるという前提でお話されていますが、ウクライナ人だけでなく”戦争の全ての犠牲者”の追悼の場であるという妄想をしながらこのお話を聞くと、「対立に陥る思考方法」から抜け出せる感覚になりませんか?

サイトを運営しているウクライナのNGO責任者
「最も重要なのは、この人たちを”個人”として語っていることです。どう生きたか?何に興味を持っていたのか?どんな夢を抱いていたのか?を語ることです。」

「これは単なるデータではありません。生きるはずだった人たちの感情を記録しているのです。」

「亡くなったのは私たちの隣人や同級生、友人、親戚であり、愛する人たちなのです。私たちはその人数をただ単に数えることはできません。私たちのこの試みが決して他の国で必要にならないことを願っています。」

NHK番組『国際報道2023』「ウクライナ軍事侵攻〜犠牲者の記憶を刻む〜」(23/10/17放送分より)





『国境も境界もない追憶のプラットフォーム』を世界遺産登録してみる


実は私はもっと妄想を膨らませているんです。

『追憶のプラットフォーム』というサイトに、ロシアによるウクライナ侵攻による犠牲者だけでなく、イスラエル・パレスチナ情勢の悪化によって犠牲となった方々も含めるべきだと思っています。民間人だけでなく軍人も、国境も境界もない、同じ犠牲者としての追悼の場として。

想像を絶するかもしれません、ウクライナ人の子供たちだけでなく、ガザ地区で亡くなった多くの子供たちの記憶を目にしたとき、私たちは何を思うのでしょう・・・

そのような記憶の伝承の場があったらこう想うことができるかもしれません、こんなにも多くの犠牲者を生み出した戦争の恐ろしさを、そして犠牲となった方々を私たちの記憶の中にいつまでもとどめておくだけで果たして良いのだろうかと。


『追憶のプラットフォーム』が、国境も境界もない、同じ犠牲者としての追悼の場となったとき、このサイトは人類にとってかけがえのないものになると思います、いつまでも残しておきたい人類の遺産となるのではと思っております。そう、まるでインターネットサイトで史上初めての世界遺産登録に値するものになるのではと、私は思っています。


なぜならば、人類にとって守らなければならない遺産としてこのサイトが存在する限り、力で相手をねじ伏せて大きな成果を得ようと目論んだものたちは、戦争を起こした罪を一生背負っていかなければならない運命となるからです、そんなことに耐えられる人はいるのでしょうか、力で相手をねじ伏せて得たものは大きな成果ではなく、大きな罪であることを、世界の市民たちはこのサイトを通して絶えず訴えていくことができる世界になることを願っています。


『追悼のゼロ・ポイント・フィールド』という第3軸を探る


”ゼロ・ポイント・フィールド”という言葉はご存知でしょうか?

私が読んだことがある書籍『死は存在しない』の著者である田坂広志さんは、ゼロ・ポイント・フィールドについて書籍内でこのように語っております。

「『ゼロ・ポイント・フィールド仮説』とは、一言で述べるならば、この宇宙に普遍的に存在する『量子真空』の中に『ゼロ・ポイント・フィールド』と呼ばれる場があり、この場に、この宇宙すべての出来事のすべての情報が『記録』されているという仮説である。」

出典:書籍『死は存在しない』(田坂広志/著)より


このゼロ・ポイント・フィールドには全ての出来事や情報が記録されているのですが、時間軸では過去から現在までの出来事の情報だけでなく、未来の出来事の情報も存在する場でもあると言われています。


さて、これからは、このゼロ・ポイント・フィールドからアイディアを受けて、更に妄想を膨らませたお話をボソッとさせていただきます。もちろん、厳密には「それはゼロ・ポイント・フィールドではない!」と思われる方もいらっしゃることでしょうが、あくまでも私の妄想であり、ゼロ・ポイント・フィールドの概念を真似た妄想であるということで、予めご了承頂ければ幸いです。


それでは、その私の妄想とは『国境も境界もない追憶のプラットフォーム』と『ゼロ・ポイント・フィールド』を掛け合わせた妄想、それは・・・

『追悼のゼロ・ポイント・フィールド』を創り出す


国境も境界もない、戦争の犠牲者を追憶するプラットフォームに、時間軸も加える、その加える時価軸は、”未来”です。


『国境も境界もない追憶のプラットフォーム』に、全ての戦争の情報を記録するのならば、未来という時間軸も加えたらいかがでしょうか。そうすると、戦争の犠牲者になるかもしれないという未来を考える場となる。

「未来に起きる戦争なんてわからないだろう!」と思われる方もいらっしゃると思いますが、いつか戦争に巻き込まれるかもしれないという不安を抱えている方は決して少なくはないのではないでしょうか。

身近なところで考えると、北朝鮮のミサイル問題で”遺憾のオンパレード”の状況にある日本は、ロシアとも外交関係も途絶えています。台湾と中国の関係もどうなることか予断が許さない状況なのではないでしょうか。他にも戦争の不安を抱えている国は決して少なくはないことでしょう。

「私たちは将来、戦争の犠牲者になるかもしれない」

そう思ったならば、『国境も境界もない追憶のプラットフォーム』に将来、犠牲になるかもしれない自分を登録するのです、その数が多くなればなるほど、戦争に対する当事者意識を持つことができるのではないでしょうか。


もしかしたら、とんでもない数の将来犠牲者となる人たちが登録するかもしれません、そうすれば、「対立に陥る思考方法」から抜け出せる”第3軸”を創り出すきっかけとなるのではないでしょうか、それが『追悼のゼロ・ポイント・フィールド』を創り出すという第3軸としての存在意義です。


なにも戦争だけに限る話にしなくてもいいでしょう、深刻化する地球環境問題の犠牲者も追悼のプラットフォームに記録するのもいかがでしょうか。将来、私は地球沸騰化による犠牲者となる・・・・そう考えるだけで、私たちが直面する問題に対して圧倒的な当事者意識を持てる世界市民が増えるかもしれない、そんな妄想ボソッとでした。


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