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”美しい折衷案”を議論によって導くマイケル・サンデル教授の手法を学ぶ

前回のボソッとでは、”アメリカの分断”を象徴している問題、”禁書を求める保守派VSリベラル派の対決”について、マイケル・サンデル教授の手法を用いたら、どのような議論になるかを【妄想実験】してみました。

この禁書を巡る問題に対して一番気を付けないといけないのは、ディベートによって自分の意見を認めさせ”論破”させるという手法をとることです。

どちらの意見がより強いかという”論破”するまで議論すると、保守派もリベラル派も後には引けなくなる状況になるため、より一層、アメリカの分断は深刻化を招く恐れがると思っています。

そのため、禁書問題同様、「決して答えがひとつではない問題」をみんなで話し合う際には、マイケル・サンデル教授の手法のような”ソクラテス・メソッド”による対話式による議論のほうが、解決への糸口を探ることができるのではと思っております。

”論破”よりも、みんなが惚れ惚れするような”美しい折衷案”をどのように導けたかに価値を置くことが、予測不能な時代に起こる問題の解決の糸口になるのではと思っております。

そこで、”美しい折衷案”を導くためにヒントとなるマイケル・サンデル教授の手法を「徹底的にパクって(TTP)」みましょう!

これだけTTPすれば、君も明日からマイケル・サンデル教授になれる!方法をお伝えします。


マイケル・サンデル教授の手法


簡単には答えが出せない難問を学生たちに投げかけながらどのように答えていくのかを、自分たち自身で考えていくことによって、圧倒的な当事者意識を持った若者となる。

その若者たちが将来、”困難な問題”を解決してくれるのではと期待を抱ける番組『マイケル・サンデルの白熱教室』。

この番組でマイケル・サンデル教授は、”ソクラテス・メソッド”を使った対話方式による議論を進めています。

私が考える”マイケル・サンデル教授のソクラテス・メソッド”とは

①自分が話すよりも、相手の話を聴きながら、自分の見方で相手の話す内容をとらえながら、自分なりの答えを探す方法

②質問をすることで、みんなが気づいていない新しい問いや新しい発見を引き出す方法

③苦しい議論をするのではなく、発言することや考えることが楽しくなる議論にさせる方法

特に、マイケル・サンデル教授は②③を多用しながら議論を進めていきます。

②③をTTPする方法は意外と簡単です。


マイケル・サンデル教授をTTP


②の「質問」と、③の「褒める」ことについて、マイケル・サンデル教授が『白熱教室』の番組内で使っている”言葉”をそのままTTPするだけで、明日からあなたもマイケル・サンデル教授になれます!

実は前回のボソッと、私がマイケル・サンデル教授をTTPしながら『禁書を巡る問題』を議論した【妄想実験】では、こちらの”言葉”を使って作成したものとなっております。

まずは、マイケル・サンデル教授の『白熱教室』での”議論スタイル”をTTPしましょう。

議論は下記のような順番で行われており、テーマが変わったら再び最初の質問に戻ります。

●質問する

●賛成/反対を表明させる

●その理由を述べさせる

●意見を交わさせる

●ワクワクドキドキさせる

●褒める

次は、マイケル・サンデル教授の言葉をそのままTTPしましょう。

●質問する
そこで質問だ
どう考えるだろうか?考えてみよう
では、聞いていこう
君はどう答える?

●賛成/反対を表明させる
賛成の人は手を挙げて
反対の人は手を挙げて
なぜ賛成なのか?
なぜ賛成しないのか?
どうして反対なのか?

●その理由を述べさせる
君の考えは?
君も同じ考え?
君に質問をさせてもらいたい
意見を聞かせてくれる人は手を挙げて欲しい
この意見に反対の人は手を挙げて欲しい
君はどうすればよいと思うか?

●意見を交わさせる
直接語りかけて、説得してみて、反論してみて

1~2回、直接相反する意見した同士を議論させる、何度か意見を行き来させる。
意見を交わした最後は、実に素晴らしい議論だったと、褒める。

●ワクワクドキドキさせる
実に興味深い指摘だ、どうもありがとう

これは、サンデル教授の必殺技だと思います。
議論がより深まるような意見が出たときに使われる言葉です。
また、本題からそれてしまったがとっても重要な話をしてくれたとき使われる言葉です。
この言葉を使うことで、議論の場ではもっと深く踏み込んだ意見が出てきます。
つまり、議論をワクワクドキドキさせる魔法の言葉だと思います。

●褒める
ありがとう
実に素晴らしい議論だった。

これは議論中に何度か使う言葉ですが、熱くなった議論を一度冷ましてくれる効果もありますが、自分たちはこんなに深い議論をしたんだ!と自分たちを褒めてあげたいと思わせてくれる言葉です。

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