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イップスがきっかけで”スーパーヒューマン”を目指せ!

今週は”心の傷”を負った子供たちを支援するためのボソッとを中心に書いてきました。

特に”心理社会的支援”をしったきっかけで、私の中に様々な問いが浮かび上がり、そして、たくさん妄想しました。


”心理社会的支援”はトラウマを乗り越えるものではなく、トラウマと”共に行きていく”ものなのだということを知ったおかげで、私にとって身近な存在である野球における”子供たちの野球トラウマ”に対して、どのように取り組んだら良いのかのヒントももらうことができました。

”心理社会的支援”を使った野球トラウマを抱えた子供たちに、私たち大人が何ができるのか?

その一方、野球界には長年に渡って信じられてきた「イップスは心の病である」ということが実は間違っていることが最新研究で明らかになったボソッともしました。

イップスは心の病ではない、「イップスは脳の病気である」という新事実。

周りがイップスは心の病だと言うから・・・「心の病だから、乗り越えろ!」という指導やアドバイスを受けて、一生懸命に乗り越えようとしたけど乗り越えることができず、結果的に夢を諦めた方が多いことでしょう。
しかも、それが原因で重いトラウマを抱えた方々がどれだけいたのか、それを考えるだけで胸が痛くなります。

そんなイップスについては前回ボソッとさせていただきましたが、その際に「脳の手術せずにイップスは治せるのか?」を妄想したり、「ウォーキングは”ケンタウロス”をイメージして歩く」といったマッドサイエンティスト的なことをやっているというお話をしましたが・・・

実はこれ、本当にイップスになった子に向けて私がアドバイスした内容をもとに書いたボソッとなんです。

「イップスは心の病ではない、イップスは脳の病気である」という新事実が明らかになったおかげで、イップスになったその子は少し前向きになったようで、「救われた気持ちになった」と言ってくれました。


今回はその子に対してどのようなアドバイスをしたかというボソッとです。

イップスになった子、イップスになった子から助けを求められた方、そんな方々のために、なにかしらの力になればと思って今回ボソッとさせていただきます。




イップスになった子に何を伝えたのか?


「イップスを治すには脳の手術が必要なんだよ。」

「でも脳の手術は簡単にできるものではないから、いますぐにイップスを治すことはできないかもしれない」

まずは、これらのお話をイップスになった子に伝えました。
次に、私が彼にした話の大半は、このことについて話しました。

「脳の手術せずにイップスは治せるのか?」

イップスの”脳の手術”のお話や、いますぐに手術ができないかもしれないといったお話について、詳しくは前回イップスについてボソッとした記事をご覧下さい。


”イップスと共に生きていく”ために


彼に対して、私が特に力を入れて話したのが、「脳の手術せずにイップスは治せるのか?」についてです。もちろんできることならば、脳の手術をしてイップスを治して欲しい!けども、手術は全然身近なものではないものである現状のことを考えると、このお話をするのが良いのかなと思ったのです。

なぜならば、彼にとって必要なことは”イップスを乗り越える”のではなく、”イップスと共に生きていく”ことが必要だったからです。

私は彼に、イップスになった経験を自分自身のために活かして欲しいし、そのことで得たことを人の役に立つことに活かして欲しいという話もしました。


そのような願いのもと、大半の時間を使って話した「脳の手術せずにイップスは治せるのか?」は、ある動画をみせながら彼に説明しました、その動画がこちらです。

前回のボソッとでもご紹介したNHK番組『クローズアップ現代』「まひした手が動いた!リハビリと脳科学・うつにも」の内容を番組に出演したキャスターさんが分かりやすく説明してくれた動画です。

「念じるだけでマヒした手が再び動くようになったんだよ」

「人間の持っていなかった能力を開発することもできるんだよ」

動画の中では、脳と機械を繋ぐことで脳の働きを強化⇒今までできなかったことができるようになることが説明されており、例えば脳波を使ってドローンを3台同時に操作することも可能になるという驚きのお話がされています。

イップスになる原因も分かった、イップスを治す方法も分かった、でも今すぐ治すことは難しい、だから今できることをやってみよう。

彼は結構、乗り気でしたよ。

今まで「投げる」ときに使っていた脳神経細胞を休ませてあげ、新しい脳神経細胞で「投げる」と念じながら鍛えれば、イップスが治るのでは!


例えば、(彼は右投げなので)右手首を左手で持ち、左投げの脳神経回路を使って右手を動かす。つまり、右投げの機能は使わずに、投げるときは左投げする機能を使って、右手に「投げろ!」と念じる。

そういうリハビリをやってみたらどうかな?といった感じに。


手術をしないとイップスは治らないかもしれない、でも彼はイップスになったきっかけにより、人間の新たな能力開発に興味を持つかもしないと思ったのです。


将来、彼がAIを駆使して人間の体の機能拡張を研究する!とか、自分の脳力を鍛えたことで脳力開発した!とか、彼の夢を広げて行って欲しいという願いを持ちながら・・・私は彼にある人の言葉を教えてあげました。

私が尊敬する科学者のひとりであり、世界的な理論物理学者ミチオ・カク氏が語った脳科学研究についてのお言葉。

「これは科学技術の革命であって、病気が治るだけでなく、人の能力が強化され”スーパーヒューマン”になれるんです!」

NHK番組『クローズアップ現代』「まひした手が動いた!リハビリと脳科学・うつにも」


彼が将来、何かしらの面接時にこう言えると良いね・・・


「僕は高校野球をしていましたが、途中でイップスになってしまい野球をすることができなくなりました。でも、イップスは病気であることが分かってから、イップスを治す方法を自分でも考えてやろう!と、最新の科学やテクノロジーに興味を持つようになりました。そこで、高校野球生活では、イップスという病気を治すため、常に体の機能と最新科学やテクノロジーを学びながら、自分なりに色々と研究しながら回復に努めてきました。残念ながらイップスは治すことができませんでしたが、イップスになったきっかけにより、私は人間の新たな能力開発に興味を持つことができました。そのため、私は自分自身のように病気やケガで悩んでいる方でも社会で活躍できる能力を開発できるような仕事に就きたいと思っております。いつか私たちは”スーパーヒューマン”になれるんだと、私は信じていますから!」

イップスが治って欲しいと強く願っているとともに、イップスを自分の強みとして活かして欲しい、私のその願いが叶いますように。


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