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第二のお父さん・お母さんになれるか?~外国人労働者の受け入れ
NHK番組『Dear にっぽん』「ともちゃんの無人野菜スタンド〜恵比寿“優しさ”のワケは〜」を観て、1人暮らしの若者を新鮮な野菜を安い価格で応援している”ともちゃん”の思いを知り、私の息子も将来、社会人になったら”ともちゃん”のような方が近くにいてくれたら安心だなぁと改めて実感しました。
「ともちゃんがいるから安心してください。未来を不安に思わないで」
そんな”ともちゃん”からのメッセージから分かる通り、無人野菜スタンドによって多くの若者が支えられていることでしょうし、”ともちゃん”のことを『第二のお母さん』と慕ってくれる若者たちも番組内でいらっしゃいましたよね。
そんな中、国際ニュースで”外国人受け入れ”や”移民問題”のニュースが立て続けに報道されたことを受けて、”ともちゃん”のような存在がいてくれたら、これらの問題は解決するのかを想像してみました。
国際ニュース番組では毎週のように報道されるが、日本ニュース番組ではあまり扱われていない”外国人受け入れ”や”移民問題”、そのためか日本人にとって移民や難民問題は遠い国で起こっているお話という印象があることでしょう。
もしも、将来、日本人が経済不振により海外出稼ぎが主流となったら・・・自分たちの子供たちが海外で働いている姿を想像してみてください。いま世界で起こっている問題が自分たちの子供たちに振りかかるかもしれないことを。海外で不当な扱いを受けている日本の将来世代のことを想像したら・・・
私は思います、『ともちゃんの無人野菜スタンド』のような優しさが世界にもっといっぱいあれば良いなぁと、つくづく思いました。
私がこのような願いを抱いたきっかけとなった、国際ニュースを2つご紹介します。
ギリシャ沖合転覆事故 パキスタンの家族 悲痛
先月、地中海で起きた漁船転覆事故、船には最大750人も乗っていたと考えられていますが、いま現在でも多くの人が行方不明となっています。この船に乗っていた多くの人はパキスタンからやってきたと考えられています。
この船に乗船していた息子の安否を悲痛な思いで心配しているひとりのお父さん、ユサフさんを取材したニュースでした。
パキスタンでは昨年の大洪水なので経済が不安定となったことを受けて、ユサフさんの経営している町工場でも受注が減るなどで収入は6割以上減ってしまっていました。そこで共に働いていた息子さんがなんとか活路を見出そうと、密航してヨーロッパへの出稼ぎに出る道を選んだのですが、その道中で乗っていた船が転覆したため、1か月以上も安否を案じているユサフさん。
そんなユサフさんがおっしゃった言葉に、私も心を痛めました。
息子さん、きっとお父さん思いだったのでしょう、だから自分で海外出稼ぎの道を選んだのでしょう、だからこそ思うんです。
”ともちゃん”のような優しい存在が息子さんを支えてくれていたら・・・
ユサフさんが涙を流すことはなかったのに・・
ユサフさん
「息子のことを思うと涙が止まりません。涙が抑えられなくなります。」と泣き始めたユサフさん。
「息子に密航はあやまった方法だぞ、大変な目に遭うぞと言ったが、息子は同じ村から40人の若者が密航した、私だって失敗しない、と言っていた。」
「もしパキスタンに仕事があれば大切な子どもを外国に行かせなくて済んだでしょう。」
インドネシアで進む 日本で働く看護人材 育成
一方、同じ”外国人受け入れ”のニュースでも、”ともちゃん”のような優しい存在によって支えられている外国人労働者もいるんです。
日本の介護分野で働く道を模索するインドネシアの若者たちの支援活動と、複数の介護施設を岩手県で経営する大久保博さんを取材したニュースでは、大久保さんの施設で4年間働いているインドネシア人のアニサさんのお話がとっても印象的でした。
アニサさんは技能実習生からステップアップし、今年3月に介護福祉士の試験に見事合格、これにより日本在留期限の条件がなくなったことからインドネシアにいる夫と娘を日本に呼び寄せることになりました。
アニサさん
「娘を大学まで行かせるのが夢だから、夫とも相談して遠野に、こっちに住みたい。」
「今まで私は施設の職員にいろいろしてもらった、お母さんみたい」と涙ぐんでいた。
私たちは第二のお父さん・お母さんになれるのか?
アニサさんのように、私もアメリカにいたころ「アメリカのお父さん・お母さん」と呼ぶ等しい存在の方々に支えられていました。しかも、たくさんの”お父さん・お母さん”がいました。
そこには、アメリカ人・日系人・中国人・台湾人・メキシコ人、白人、黒人など、国や人種は全く関係ありませんでした。
もちろん、アメリカには人種差別問題が深刻化していることは間違いないでしょう。
しかし、アメリカにとって”外国人の受け入れ”という私の存在にも関わらず、大変幸運なことに『ともちゃんの無人野菜スタンド』のような優しさに支えられました。
そんな経験をした私が”外国人の受け入れ”について言えるのは、「第二のお父さん・お母さん」がいてくれたら外国人にとっては本当にありがたい存在であることは間違いないと思います。
もちろん、受け入れ問題は多くの課題を抱えているというニュースを観る限り、自分が受け入れた場合、どのような思いを持つのか、正直はっきりとはイメージすることができません。しかも「第二のお父さん・お母さん」として彼らを支えることができるのでしょうか。
外国人の受け入れ、移民・難民について、まだまだ知らなさすぎることが多い、それも事実です。だからこそ、いまは国際ニュースなどで世界では何がいま起きているのか?それがいまの自分にとってどう思うのか?そんな問いを抱きながら、まずは知ることから学び続けてたいと思っております。
そして、『外国人の受け入れ』を考える際には、「果たして私は”第二のお父さん・お母さん”のような存在になれるのか?どうすればそんな存在になれるのか?」という問いを持ちながら、引き続き学んでいきたいと思います。