デ・キリコ enigma(謎)melancholy(憂愁)
5月初旬に家族で行った「デ・キリコ展」。内容をまとめてみた。
ギリシャ生まれのイタリア人であるデ・キリコ。
「形而上絵画」
(1909年-1910年の頃)イタリアのフィレンツェで、秋の午後、デ・キリコはベンチに腰掛けていると、今まで見たことのある景色が「全てを初めて見る」感覚へと変わった。この瞬間、形而上絵画という作品が生み出されたが、この感覚も作品も謎である。全ての常識が崩壊した世界で、無限に想像を膨らまし、創り上げることができる芸術。
「マネキン」
デ・キリコの絵に1914年ごろから登場。この絵をみて、自分なりの解釈をする。形而上絵画に答えはなく、全ての秩序が無い中で全ての答えが正しい。
このような絵がシュルレアリスム(偶然と無意識の世界)へと影響を与え、以後の「シュルレアリスム宣言」とつながる。
デ・キリコはシュルレアリスムに多大な影響を与えながらも突然古典へ回帰してしまう。
70歳を超えた頃に再び形而上絵画へ回帰する。「新形而上絵画」
詳しくは「もっと知りたい デ・キリコ 長尾 天著」で知る事ができる。時代背景を知るだけでも、この展覧会をもっと楽しめる。