東京メトロ東西線終日運休 代行バス輸送を視る
南砂町駅の改良工事で運休となった東陽町ー西葛西間は代行バスでの運行だった。土曜にXを見ると30社以上のバス会社が応援にきたようでバスの愛好者にとって魅力的な日となったようだ。事前に迂回については説明があったが代行バスについては乗り場やダイヤについては何一つ発表されていない無責任な内容だ。バス1台の予想量が1本の電車に対してわずかな量ということで乗って欲しくないということか。Xの書き込みで各停留所の位置などだいぶ分かってきたがどういう状況か見てみようと日曜の午前中に自転車で視察した。
まずは清砂大橋へ。駅から離れているのでバスの写真を撮る人はいないかなと思ったが西葛西駅へ向かうバスを待っている人が5人ほど。日曜の8時台ということで橋を通る人も少ないがいつもよりは多いのは代行バスの所要時間のかかりすぎる事が原因か。
ルートなった清砂大橋通りー永代通りは平日休日に関係なく交通量が多い。その中で大量のバスを運転するのだから所要時間が伸びないようなルートを組むべきだが今回はとりあえず運転しているという内容だ。まず南砂町駅は駅前のロータリーが乗り場になったが電車が動いていないのだから永代通りのどこかに乗り場を作るべきだったろう。駅へ行くために永代通りから外れて駅の方に向かい再び永代通りに入るルートとかなりの時間のロスだ。
乗り場で時間がかかるということを聞いたのか自衛手段か分からないが東陽町駅から南砂町駅への歩道は歩いて移動する人が多かった。自分も過去に東西線が強風で東陽町止まりになった時に何度も歩いたことがあるが20分程度で行ける。南砂町駅まで行かずに直接目的地にたどり着けるなら歩いた方が早いだろう。特に西葛西方面は大幅に遠回りで南砂町駅まで行くなら時間と金の無駄だ。
始発の東陽町駅ではすぐ近くの交差点で反対側の車線に入って西葛西方面に向かうのではなく左折して南下し塩浜通りー明治通りと大回りして永代通りに入るため南砂町駅へ行くだけでかなりの時間がかかる。交通量の多い道路だけに他の車の動きを妨げたくないということかもしれないが代行輸送という点では問題だろう。
土曜はルート上で道路工事があったため渋滞が酷かったようだがこれだけの大規模なバスの運行をするために関係省庁との連携や打ち合わせがあまり出来ていないようだ。日頃専用の軌道を自分達の思い通りに列車を動かしている身としては不特定多数が好き勝手に動き何が起きるかわからない交通量の多い道路を使って運行するという事がどういう事なのかという事が理解できていないようだ。
当日まで代行バスについては各駅の乗り場についてはきちんと説明がなかった。特に西葛西駅は駅からかなり離れている。人によっては直接乗り場に行けば近い場合でも場所が分からないために駅まで行ってから乗り場に行くという時間の浪費をした人も大勢いただろう。バス自体も通常の電車の何十倍もかかりいつ着くか分からない。こういう不快な乗り物に乗らなければならない人々は気の毒としか言いようがない。
もともと今回の工事は国内でも有数なほどの混雑した路線の混雑緩和のために行なっているのだが担当者の計画の甘さによって7年も遅れている状況だ。本来なら終わって多少は改善されているはずが未だ利用者は家畜扱いの状況。そのことへの罪悪感がない会社が計画した運行計画だけにお粗末な内容だとしても当然といえよう。