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【耳読】『同志少女よ、敵を撃て』の感想ではありません
こんにちは、つちいじりです。
連休で15時間聴き終えました。
著者は逢坂冬馬。
本作はデビュー作にして、2022年本屋大賞受賞した話題の書です。
今回はこちらをAmazonオーディブルで耳読しました。
耳読は読書なのか
あらためて、この問いについて考えてみます。
読書のような面白さ・・・ありました
読書のような没入感・・・うーん、あんまり
読書のような疲労感・・・うーん、あんまり
読書のような能動性・・・うーん、あんまり
あくまで個人的な見解ですが、耳読は読書とは別物だと思います。
たしかに、プロに朗読された面白い本は、より臨場感がありました。
もともと賞をとるような優れた本です。
著者の創る世界観に引きこまれたのも大きいと思います。
手のふさがったすき間時間をうまく使うという意味においては有効な方法だと考えます。
ただ、読書のような程よい疲労感が、耳読にはありません。
プロの朗読はよどみなく流れる時間です。
自分で読むように、「ん?ちょっと待てよ、もう1回読んでみよう、あ、そういうことか」のような回り道はありません。
あまりにスムーズ過ぎてうっかり聴き流してしまいます。
今回は飛行機の機内やバスの中で比較的集中して聴いていましたが、それでもスムーズな朗読に、なんとなく聴いているだけの思考停止状態の時間が何度かありました。
耳読に向くジャンル、向かないジャンル
あくまでもAmazonオーディブルを聴いた個人的な印象であり、必ずしも耳読のすべてがこうだというわけではないが、耳読には、ジャンルに向き、不向きがあるように思いました。
耳読向きのジャンル
・ビジネス本
・実用書
・自己啓発本
・エッセイ
耳読に不向きなジャンル
・文芸書
・専門書
・学習参考書
ビジネス書や実用書は基本的に、いくつかのキーワードを詳解したり、例示したりしながら書かれていることが多いと思います。
ある箇所を聴き逃しても、きっとほかの部分で理解が補完されます。
もちろん通して聴くことで、理解はより深まるとは思いますが、要旨を理解することが目的の場合、耳読は読書以上に相性が良いはずです。
エッセイは、議論があるところだと思いますが、基本的にリラックスして読むものだと思います。
必ずしも全体に一貫した流れがあるわけではないのでBGM的に楽しんで聴くくらいの読み方があっても良いかと考えます。
反対に、耳読に不向きなジャンルは、文芸書や専門書だと思います。
残念ながら今回は、それを知らずに文芸書を選んでしまいました。
小説には流れがあります。
また丁寧な人物描写や巧みに仕掛けられた伏線に踊り踊らされて楽しむ読み物です。
うっかり聴き逃してしまう可能性のある耳読では伏線回収が困難でした。
(わたしの集中力の問題かもしれませんが…)
同様に、専門書や学習参考書も耳読では難しいかもしれません。
正しく理解することが目的で読む本に対して、なんとなくわかった気にしてしまう耳読は相性が悪いのです。
正しい耳読との向き合い方
ジャンルとともに、メンタルも重要だと感じました。
耳読をする場合は、すべてを完全に正しく理解することはできないという前提条件を理解した上で、聴き始めることをオススメしたいと思います。
聴き流してもよい、間違ってもよいくらいの心持ちでリラックスして聴くことができます。
その方がインプットの質も上がると思います。
ということで、逢坂冬馬さんごめんなさい。
貴殿の『同志少女よ、敵を撃て』は大変すばらしい作品だと思いますが、わたしは今、分かった気になってしまっています。
今の時事問題ともリンクして、読みごたえを感じ、今でもハラハラ、ドキドキがあります。
しかし、それは読書のそれとは異なるものです。
近々、あらためて読書したいと思います。
そして、わたしは2冊目の耳読を始めました。
『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』
オードリー・タンに大いに語ってもらいます。
やっぱり、この人天才だよな~。
ではまた。
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