秘密が書かれた手帳
「ねぇねぇ、飼い主さん、あたしね今日ちょっとみちゃいけないもの見ちゃったっていうか、友達からの又聞きにゃんだけどね、聞きたーい?」
皆様こんにちは。飼い主です。ウチの猫がいつもお世話になっております。さきほどからウチの三毛がミャアミャア通信でうるさく話しかけてくるんですよ。お忙しいとは思いますが、ちょっとだけ聞いてやってください。
「なんの話なんだい?」
「うふ、あのね、ウチの友達がやばい手帳みたんだって。で、それにねこういう文字があったんだって」
<こいつ絶対ゆるさん!>
なんだ。ぜんぜん珍しい話でもないので、「あ、そう」と聞き流していたら、突如ウチの三毛が噛みついてきて「続きがあるんにゃ。ちゃんと最後まできくんにゃ」って、そりゃえらい剣幕で……。<すねが結構痛いんですけど——>
「その手帳の持ち主ってのが大事なところにゃんよ」
「だから、誰だってそういうこと思うじゃない。別に珍しくないでしょう?」
「にゃら、いまからバラすけど、いい? ここだけの話にゃからね」
などともったいぶってるけど、どうせたいした話じゃないはずなんやけどなぁ……。
「じゃ、教えるね。<とここで声が小さくなって>実はね、むにゃむにゃ……」
「なに!? それは結構うけるよ。それ、本当なん?」ウチの三毛ちゃんを思わず抱っこして額をすりすりあわせながら思わずまた聞き返しました。
「本当かい?」
「うん、お寺の坊守しゃんにゃ」
って、吹いてしまうだろう、それ!!
「まあ、これは猫の世界でいうと『殺すぞリスト』とよばれるものとおんなじにゃにゃにゃ」とウチのやつがまた偉そうにうそぶくのです。
しかし、よくよく考えてみると、それもさもありなん、かと。
お寺の坊守さんていうのは、小姑が百人まわりに居るのと同じってよく聞くし、それで悩んでいる方々も少なくないっていうからなあ——。
「で、あんたさ、その手帳の話、どうしたいの?」と、一番気にかかっていることをウチの三毛さんに聞いたところ、「決まってるじゃない、拡散希望ってやつでしょ、これは。だって面白すぎるにゃ!?」って。。
あんた用心しとかないとラーメンのだしにされるかもよ、そのうちニャア。。