【書評】同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?
前回メモした『花札の教え方』に関連して昔読んだ子供向け(小・中学生)勉強の方法の書評メモ。
子どもたちがどのように学んでいるか、そしてそれをどのように改善できるかを探求する一冊。地頭という曖昧な物差しに頼らず、学び方に関するアイデアに溢れている一冊で、小学校から中学生くらいの子どもを持つ親や教育者に特におすすめしたい内容です。
また同僚・先輩・後輩に、異常に仕事の覚え方が早い方がいると思いますが、そういう方もこの本で紹介されている学習スタイルを活用していると思うので、親自身にも役立つ点があると思います。
子どもたちの「学び」にはパターンがある
著者は子どもたちの学習スタイルを大きく3つに分類しています。
まず1つ目は、机には向かっているけれども実は別のことを考えているタイプ。
2つ目は、勉強時間は集中しているが、それ以外の時間は完全オフモードのタイプ。
そして、最後の3つ目は、日常生活そのものを学びの場と捉え、常に発見や学びを求めて生活しているタイプ。
この3つのうち、特に3つ目のスタイルを持つ子どもたちは、学びにおいて大きなアドバンテージを持っているというのが筆者の主張。
「地頭」よりも大事なもの
著者は「地頭」のよさだけで学びの差がついているわけではないと指摘しています。
実際には日常生活の中でどれだけ学ぶモードに入れるかが重要であり、それによって大きな差が生まれると説明しています。
つまり、子どもたちがどれだけ学校の勉強に時間を割くかよりも、日常生活の中でどれだけ思考力を養っているかが、学びの質に直結する仕組みです。
では、子どもにどのようにアプローチすべきか
では、どのように子どもたちが日常生活の中で学ぶモードに入れるようにするのか?という疑問には、具体的な方法を筆者は提案しています。
それは、子どもたちに深く考えさせる問いかけをすること。
例えば、以下のような問いかけです(実際には10個挙げられていますが、独断と偏見で6個に省略。。気になる方は読んでみてください!)
原因分析能力→「なぜだろうね?」
問題解決能力→「どうしたらいいと思う?」
抽象化思考力→「まとめるとどういうこと?」
具体化思考力→「例えばどういうこと?」
積極性推進力→「楽しむには?」
目的意識力→「なんのため?」
このような問いかけによって、子どもたちは日々の生活の中で自然と思考力を養い、学びを深めていくことができるという考え方です。
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