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BiblioTALK de KINOKO vol.49のお知らせ|2024-09-26

この告知は、うでパスタが書く。

まず何よりも、税務調査が進行中だ。本当に面倒である。これが法人のことなら経理を頼む面々と税理士に丸投げして結果だけ受け取ればよいのだが(そうでないこともあるし、そのうちそうなるのかもしれない)、なにしろ個人のことになると経理が全部にタッチしているわけではないので、とにかく地上百メートルぐらいまで打ち上がったバレーボールがこちらのコートへ落ちてくるまでのあいだに、もう五、六年もまえ(五、六年て)のことになったあれこれの記録をたどり、資料をまとめたらまた向こうのコートへ向けて高々とボールを打ち上げなければならない(これは高ければ高いほどまた戻ってくるまでの時間を稼げるのでよい)。
しかし法人に七年間の記録を保存する義務があるとしても、一市民に対して申告の裏付けを最大五年も保管しておれとか、そのあれこれを覚えておけというのは結構厳しい話だと思う。
国民全員が確定申告するようにしてもいいのではないかという声もあるし、実際にマイナポータル連携なんかで個人が自分で申告するのがどんどん(傾向としては)簡単になっていることを思えば、源泉徴収がなくなるなくならないとは別に副業や何やかやで結局みんなが確定申告をするようになるというのは案外すぐ先の未来なのかもしれない。本当にみんながみんな、五年や六年もまえの申告のことまで覚えていられるのだろうか。

なお今回調査のきっかけについてはもちろん伏されているのだが、「確定申告がどんどん簡単になっているらしい」という情報を得た私が「ひとに任せているだけではそれも分からない。いちど自分で申告をやってみなければ」と二〇年ぶりぐらいに自分の手で確定申告をした結果、その粗さが税務署の目にとまって痛くもない腹を探られるハメになったという見方もある。来年からはまた馴染みの税理士法人にお願いしようと思う。要するにこうやって税務署と税理士たちは暗に手を組んでいるというわけだ。

誤解してほしくないのは、私は「税は国家の根幹である」と信じているし、課税・徴税が簡単でないことを思えばそれに携わるひとびとがどうしても必要なことも理解しているということだ。しかし同時にクリスチャンでもある私は、収税人であるマタイを見付けたイエスが「神が最初に救うタイプの人」とbanされにくい形で罵倒したのをはっきりと覚えているし、税務官に対して「おまえのこと誰が好きなん?」と聞きたくなる気持ちも理解できる。
事実としては、米財務長官をはじめとする要職を歴任したローレンス・サマーズが米国は増税をしなくても内国歳入庁(IRS)の予算を増額して課税・徴税の厳正化をすすめるだけで莫大な歳入増を見込めるとかねてから主張している。つまり潤沢な予算のないIRSは手が回らないがために、多くの申告漏れや徴税逃れを許しているのが現状であるし、それはすでに国家を揺るがす規模に(つまり増税しないと成り行かないレベルに)達しているということだ。

そんななかだけれども、今月も九段下の私設図書室ビブリオテーク・ド・キノコからYouTubeLIVE配信「BiblioTALK de KINOKO」をお送りする。
配信は明日の2024年9月27日(金)20時ごろから開始、今回こそはスペースでの同時配信を実現したい考えだ。
時間のあわない皆さんはYouTubeLIVEで後追い視聴やアーカイブ視聴をご利用いただけるが、こちらは定期購読マガジン「九段下パルチザン」の購読者限定であり、配信URLは現在お読みのこのノートの末尾、有料部分に記載されている。

配信ではみなさんのお尋ねやメッセージをご紹介している。noteの「サポート機能」になにがしか小銭を包むとメッセージを同封することができるから、そんなものを利用していただきたい。なんらかの理由でそれができない方は質問箱をご利用いただくことも可能だ。

やれやれ、なんとなく分かっているのは、個人の調査が終わったらそれを足がかりにして今度は麹町の税務署から法人に調査が入るだろうということだ。多少乱暴はしてもはっきりとロジックに則った企業行動を取っているので別に「怒られる」とは思っていないが、それにしても時間と気力を奪われるのは悔しい。「人より多く税金を払っているのだからこどもは保育園へ優先して入らせてほしい」などとバカげたことを宣う人間もネットではちらほら見かけるが、だったら俺なんかもういちど幼稚園から中学校まで行かせてもらったあげく一日警察署長(税務署長は無理だと思う)ぐらいやらせてもらってもいいぐらいの税金を払ってきているのにこの仕打ちなのだ。てめぇごときのガキが保育園へ優先して入れてもらえるわけなんかないだろう。もっと頑張って稼いでもっと納税しろバカ!
(以下、有料部分にYouTubeLIVEの配信URLを記載)

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