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dance | 2022-09-30

音楽が鳴っている間は、踊り続けなければならない。というようなことを最初に書いたのは村上春樹ではないとは思いますが、ダンス・ダンス・ダンスの中にはまあそういう表現があります。一方で、2007年サブプライムローンについて、当時のシティのCEOは同じように、音楽が鳴っている間は踊り続けなければならない、と文字通りに言っておりました。相場でもクラブでも、音楽が鳴り続けている間は楽しく踊り続けるのがマナーであり、正しい楽しみ方だということなのかもしれません。

最近、音楽への回帰というか、やはり楽しいものだなということを改めて認識し、踊るというか、音楽に合わせて身体を揺する楽しさもまた思い出してきているところです。世の中には思った以上にテクノやハウスといった音楽好きがいるもので、いわゆるダンスミュージックというところまで話を広げるとその輪は更に広がるでしょう。しかし意外と多いとはいえその絶対数は少なくて、週末にクラブに行ってみると両手を広げても人に当たらないくらいの密度だったりします。まあ空いている方が個人的には快適なのですが、ビジネスとしてやっている側としては儲かりませんし、まさに道楽のようになってしまっているようにも見受けられます。コロナで言われたように、生活に必要な何か、というものの中にライブハウスやクラブ、演劇や舞台などといった芸能は含まれていないかのように言われておりましたが、長い人生においてそれらのアーティスティックな活動というのは必要不可欠なものでしょうし、原始人も歌を歌っていたのではないでしょうか。

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