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Summer afternoon | daily

スティーブン・キングが引用で最も美しい2語の英語は”Summer afternoon”だと書いておりましたが、日本人と中国圏では(旧暦ですが)七夕が夏のイベントの前半の山場でしょうか。七夕の物語自体のよさというのがいまいちよく理解できないのですが、ロマンというのは制約が生むものだという仮説に基づくと分からなくもありません。さておき、夏の午後を美しいと感じる感性が英語圏の人間にもあるというのは興味深いことですね。フォレスト・ガンプの映画に出てくるような玄関ポーチにハンモックやロッキングチェアで暮れゆく森や空を眺めるというのはキノコでも分かる情緒的な良さがあります。赤毛のアン的でもありますね。

情緒的な価値を理解するためには経験や記憶が必要です。よく作家になるにはいろいろな体験をしておかないと、ということで無謀な行動をする人がおりますが、オタクがエモいを連発するように、体験は必ずしもリアルにする必要はなく、フィクションを読み込むことでも自らの感性にエモさとは何かを定着させることはできるのではないかと思います。感情移入によってフィクションで泣けるというのは幸福度をあげる上でもけっこう重要なのではないかと思っており、自らの好きなものを理解する、幸福を追求するために生きる、という人の道に沿ったアクティビティでしょう。

各々の夏の午後の思い出があるかと思いますが、胸の内に秘めておいてください。

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