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アウトソーシングとマッチング | daily

家事と育児と仕事と人生を並行してまんべんなく進めていくというのは難事業です。何かが疎かになりがちですし、マインドとしては全てを上手くやっていかないといけないとなりがちです。とはいえ育児は保育園や学校というアウトソース先があります。家事もお金があればアウトソースできますし、仕事も必ずしもやらなければならないものというわけでもありません。そう、人生だけはアウトソースすることができないので、これをちゃんとやっていく、というのが一番大事なわけですが実はないがしろにされがちなのも人生です。物事に優先順位を付けるというのはリソースが限られている中において重要な意思決定であり、まあ言ってしまえばそれが全てでもあります。

社会人のフリをしていますが、実際には社会の役に立っていないのでビジネスなどについて語ることはできないのですが、不必要なプロセス、多重下請け構造など、世の中には不合理と言われる慣習が根強く残っております。こういうものを無くしていくのが最近よく聞くDXなんだとは思うのですが、何をトランスフォーメーションしていくのかというそもそも論がされていない気もしますし、無駄な努力は無駄である、というキノコの恩師の言葉を借りれば、価値のないことを効率的にしてもしょうがないのでは、というところであります。もちろん、何に価値があるのかというのはこの多様性を重んじる社会においては気軽に決められないことですし、それを決めるには十分な議論を待たねばなりませんが、先にも述べたように優先順位を付けるというのは大変重要なことですし、全てが実行できないのであれば何からやるのかは決めねばならないわけです。

さて、アウトソースというと安い人件費を求めて外注するみたいな話になりがちですが、本來はそれぞれの得意なことを分担してやっていきましょう、という話であり、価値創造というプロセスの正しい分散の仕方だったのではないかと思うわけです。人は得意なことに加えて少し変化があることをやっている時に幸福を感じるといいますし、そうあるべきなんでしょう。一方で、人類の大半は未だにいわゆるITに馴染むような思考をしていないとも言われていますが、最近の仕事はITに関わらずにやっていくことが難しいと感じます。政府もIT人材が不足しているといいますし、ドイツでは労働者の再教育機関みたいなものがけっこう頑張ってるよみたいな話もあります。

上手いことお互いの人生を豊かなものにするようなアウトソース関係というものを多くの人が築けるようにするのが最近流行りのマッチング、マーケットデザインの経済学みたいなものが目指している方向なんだろうなとは思うのですが、そこに登録されているスキルが正当なものなのかみたいなのとか、まあ課題はあるにしてもマッチングというのはロングテールのニーズを引き合わせる可能性があるので頑張っていただければと思っております。

本の紹介です

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dailyの方は文字通りほぼ毎日のような更新を自らに課しているわけですが、Weeklyの方は有料というだけあって内容の充実ぶりはDailyの比ではありません。Weeklyはこちら。
Dailyでは読めない長い前置きと、その前置きからそっちにいくのか!という有料部分は必見です。
というか、読んでないなんて信じられません。よろしくお願いいたします。
そして主宰うでパスタとキノコによる対談というかおしゃべりが聞ける特典付きです。


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