見出し画像

生命は人の光なりき(ヨハネの福音書1:4)

神道では物心両般の波動をひっくるめて霊(ひ)と云う。
この霊(ひ)が空間を往来する様を光りと云う。霊馳(ひか)りである。
宇宙に光りがなければ実体ばかりの暗であり、また霊馳(ひか)りの律(リズム)、色相を顕わす精神的感覚的機能がなければ無音の音、暗黒の放射線だけで同じく暗闇であり、すなわち「暗らげなす漂える」混沌であり、水蛭子(ひるこ)であり淡島である。
この時すべての霊馳(ひか)りを認識しみずから霊馳(ひか)る者、すなわち光りの律(リズム)をみずから顕現し、発信し、受信し、自覚する者が生命である。
まこと「生命(いのち)は人の光(ひかり)なりき。
(『新約聖書』「ヨハネの福音書」第一章)であって、生命が人間の霊性すなわち精神の認識自覚作用として活動して暗黒の深淵を開闢する時初めて実相が生まれる。
宇宙万有の先天としての内容は以上の主体(母音)、客体(半母音)、そして波動の色相を顕現する認識の原律(父韻)と云う極めて簡単な三者であって、宇宙には是以上何ものも存することがない。
万象はこの三者の交流産霊(むすび)によって発現し、現象の変化は三者の結び付き方の変化と、波動の律(リズム)の変化に他ならない。
この三者は後述する「阿波岐原(あはぎはら)」と云う名で呼ばれている。
その語原はアワイヰ(粟飯)の四音である。
父韻であるイヰをキ(気)と云う一音に詰めてアワキ原と云う。

言霊百神〔新装版〕古事記解義 P98

言霊学の観点から聖書を読むと、さらに奥行きが見えてくる。

今後、このnoteでは言霊学の観点から聖書を読み解いていきます。

言霊百神〔新装版〕古事記解義  (「小笠原孝次・言霊学」シリーズ)
https://amzn.asia/d/8kgsKXL