SETOUCHI(香川)
去る2024年6月、ビビビツアーVol.2でお邪魔した高松のビアフェス「SANUKI BEER MEETING」で、公開インタビューをさせていただいたのがこちらのSEOUCHI。
運営母体はアメリカのビールと醸造設備を輸入販売する有限会社ファーマーズで、高松市内にブルワリーを設けたのが、2022年のことでした。
「もともと醸造設備のショールーム的な意味合いが強かったので、SEOUCHIというブランドを全面に出すよりも、いろんなブルワーが集まって便利に使える“箱”というイメージで立ち上げられたブルワリーなんです。そのため、これまで200回以上の仕込みを行っていますが、半数以上は他社のOEMが占めています」
そう語るのは、イベント中の慌ただしいタイミングで取材を受けてくれたヘッドブルワーの土居晃平さん。「ビビビ。」でも人気のオーロイブルーイングも実は、このSEOUCHIの設備を使ってビールをつくるブルワリーのひとつです。
ちなみに土居さんは高知県の出身で、社会に出てからはしばらく神戸や東京で薬剤師として働いていたのだそう。「何か新しいことがしたい」と次の道を模索し始めた頃に出会ったのがクラフトビールで、醸造に携われる職場を探し求めた結果、故郷に近い香川県に戻ってくることになりました。
「まったく畑の違う世界に飛び込みましたが、こうして最前線でビールをつくらせてもらえるのが、楽しくて仕方がないんです。薬剤師時代は週2日の休みが最大の楽しみでしたけど、いまは週7日、毎日楽しいですよ!」
そんな土居さんいわく、高松はいま若い世代が次々に新しいことを始めていて、活気づいているとのこと。今後はそうしたプレイヤーたちとSEOUCHIとのコラボレーションも期待できそうです。
〈Text By Satoshi Tomokiyo〉