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松戸小金ビール(千葉)

 松戸小金ビールは実は、ブルワリーとしての実体を持つブランドではありません。本業は外資系企業の営業マンであるYOUSUKEさんがプロデュースし、和歌山県のブルワリーでビールを醸造するOEMブランドです。

 看板商品である枝豆ビールは、「湯あがり娘」という千葉県松戸市産の枝豆を副原料に用いた、すっきりとした喉越しのペールエール。鼻腔を通り抜ける甘い香りが上質な枝豆をイメージさせます。

「『湯あがり娘』を最も良い状態で収穫できるのは、1年のうち7月上旬のほんの2~3日だけなんです。このタイミングを逃さず収穫した枝豆を、すぐに蒸し上げて真空パックにして、マイナス40度で急速冷凍して保管しています。これを適宜、和歌山県のブルワリーに輸送して、ビールを仕込んでいます」

 現在は専用の拠点を持たず、マイホームの自室に業務用の巨大な冷蔵庫とフリーザーを搬入し、機材に埋もれるようにして眠っているというYOUSUKEさん。
 松戸小金とは松戸市内の北小金駅を中心とするエリアの名をとったものですが、なぜそこまでして自前のブランドを立ち上げようと思ったのか?

「私は別の地域の出身ですが、うちの子どもにとってはこの街が故郷になるわけですから、少しでも豊かな地域にしてやりたいと思ったのがきっかけでした。小金エリアは初夏にはあじさいが咲き、そして秋には紅葉が真っ赤に染まるなど、観光地として見所の多い地域です。そんな風景を楽しみながら地元のビールが飲めたら最高だろうなと思い、松戸小金ビールを立ち上げました」

 「ビビビ。」では過去に、ボトルで枝豆ビールを提供し、好評を得ました。今回は無理を言って樽詰めしていただき、晴れてタップでの提供が実現しました。
 ドラフトで飲める枝豆ビールは大変貴重。この機会をどうかお飲み逃しなく!

〈Text By Satoshi Tomokiyo〉


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