「森 海 祭 / 2022」開催レポート
皆さん、こんにちは。みやぎの旅する商店街 主宰のはねだまさひろです。
10月27日〜30日、出張料理人 ソウダルアさんを南三陸町 / 荒島にお招きし、「森 海 祭 ー 旅する料理人とつくる食の祭典 in 南三陸 / 2022 ー」を開催しました。今回は「森 海 祭」の立上げを目的に、ソウダルアさんと南三陸町を二泊三日で巡り、そして荒嶋神社のお宮前でルアさんによる、フードインスタレーションを行いました。
出張料理人 ソウダルアさんとめぐる、南三陸の森と海
宮城県北東部に位置する南三陸町は、人口1.2万人程度の小さな海沿いの町。山の峰が町境で、降り注ぐ雨が川等を通して海へとつながり、また雨となって還っていく、自然の循環を体現する特徴的な一面があります。10月27日から始まった、南三陸町の旅は、まさに森と海の豊かな関係をめぐる旅でした。
百姓的在り方で、その土地に根ざして生きていく。
初日に訪れたのは、南三陸町入谷地区で農家を営む阿部博之さん。野菜や果樹(りんご等)、お米とたくさんの種類の農作物を育てていて、いつも新しいことに挑戦しているイメージがあります。
「平地が少なく大規模な農業経営が難しい南三陸町だからこそ、小さなナリワイを複数行い、百姓的なスタイルで生きていく。」
一生かけて農家として生きてきた博之さんの言葉から、多くの本質的な学びを頂きました。そしてそれは、農業だけに限った話ではなく、海・山のナリワイにも通ずる、南三陸らしい在り方でした。
震災を一つのきっかけに本当にたくさんの、南三陸に関わり、そして魅了され、移住したり関係を持ち続けている人たちを見てきました。
「なぜ、これほど"南三陸"が人を惹きつけるのか」
移住者でもあるはねだが改めて知りたいと想った事が、森海祭を立ち上げた理由の一つだと思っています。
フードインスタレーション会場の荒島(あれしま)は、南三陸町の旧家・佐藤家が所有する小さな島でありながら、3つの植生の森が共存していて、国立公園に指令されています。海に、ぽつんと浮かぶ荒島の風景が南三陸町の魅力を象徴しているようで、町のシンボルとなっています。
南三陸の森と海をイメージした一枚の食卓
フードインスタレーションが始まると、荒嶋神社のお宮前の空間が一変。
その空間に起こる全てを感じながら、ルアさんの一挙一動を眺めていました。
3色のソースを下地に、生ガキ、ワカメ、タイとサケのスモーク、蒸した里芋等を盛り付け一枚の食卓が完成。栗原さん家の梅の紫蘇を、サンオーレ袖浜で採取した海水で煮立てて作ったお塩がとても綺麗で絶品でした。
絵画のような作品の中にある食材を、手で掴み、口に運ぶ。
沢山の命を頂いて、自らの「命」にすること。
そして頂いた命への感謝が自然と感じられる、温かい体験でした。
森海祭で使った全ての食材をポタージュに。
締めくくりに、ひころマルシェという南三陸町の入谷地区でひらかれたマルシェで、森海祭で使った全ての食材を余す事なくポタージュにして振る舞いました。
「森海祭」とめぐる南三陸の森と海。
旅することで見えてくる、森と海の豊かな関係に、感謝と未来への願いを感じて。
来年もまた森海祭を開催したいと思います。
関係者の皆様、遊びにきてくれた皆様、本当に有難うございました!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?