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『白狐の舞う夜』

bhI(美盃)
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反響の在った『手製の弾丸』を歌詞に落とし込みました。
大事故の当事者目線で書いた詩です。
ご冥福をお祈り致します。


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冷たい風が顔を切り裂く
凍てついた夜の第一幕
ヒヤリ重く圧し掛かるライフル
生き残りをかけた群像劇

奮える俺の手警邏の覚悟
弾は一発守りの鉄鋼
それを逆手に練った企て
失くした振りしてくすねた一発

夜も寝ずに思案したアイデア
あの子に贈るホットなアイテム

月夜の丘の頂で高く
跳ねる白狐が消えません
悪戯が過ぎたのでしょうか
今は唯々寒いのです

伸るか反るか男の甲斐性
手製の弾丸拵え携え
あの子に贈るネックウォーマー
俺が仕留めたオコジョの毛皮

虎視眈々と待つ警邏の晩
決行したのは静かな静夜
息を潜めて引き金絞った
僅かに掠めた小さな命

弾の制度で負けた悔しさ
危険な遊びが狂気を誘う

月夜の丘の頂で高く
跳ねる白狐が消えません
悪戯が過ぎたのでしょうか
今は唯々寒いのです

次が在るさと手ぐすね引く俺
乾いた空気に混じる硝煙
後の祭りと気付いた時には
雪夜の地べたが生温かく

遠のく記憶薄れる温もり
あの子に贈るはずのプレゼント
冗談の様な不意の一撃
己の作った血だまりの中で

駆け寄る仲間の声も聞こえず
暗転した瞼の裏には

月夜の丘の頂で高く
跳ねる白狐が消えません
悪戯が過ぎたのでしょうか
今は唯々寒いのです
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