オワリちゃん / バカボンの兄

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最近の記事

◉詩/見え方の全て

見え方の全て ソレは存在ではない ソレは作用である ソレをみることは決してできない 全身で ソレになる以外にない、 在る とも言えない、 言葉では言い表せない、 ソレだけが アル、 何もない世界 そこには識別もないので アル を アル だと識別しない 青一色の世界の青は 識別されない 悟った人はこれをみて 彼岸からこう言うだろう 悟りなどない と 神は解釈しない ブラフマンは解釈しない わからないままで よかったのだ 右を見たら右が見え 左を見たら左が見える こ

    • ◉詩/ニルヴァーナ2

      ニルヴァーナ2 小学生の頃 カブトムシみたいな車が流行っていて 赤いの見たら死ぬんだよ とか言いながらワイワイやってた 自ら命とのつながりを断つ人が いなくならないのは まさかカブトムシのせいではないけど どこに潜んだノロイのせいか 猫はそんなふうに死なない 猿だって。 レミングやイルカがそんなふうに死ぬ という嘘をついたのは人 死神に取り憑かれただとか ハラキリとか 丈夫な人が熟慮の末とか 状況はどうあれ原因は一つだ もはやこれまで。 という観念が 本能を上回った

      • ◉詩/国語の授業

        国語の授業 お祭りの準備だろうか あるいは 戦争のしたくか ブルーシートで覆われた歩道が途切れて ふと顔を上げると 妙に世界が黄色っぽい アレ、目が変だ… 不安になる一歩手前で 補色残像のフィルターだよ と理解が追いつく 思考が助けになることもあるけど そうか うつむいて歩いてたんだ 義務教育を受けていた頃 国語の成績がすこぶる悪かった 問 : 太郎の気持ちを次の中から選びなさい って聞かれても そんなことわかるわけないじゃん 考え方なんかみんな違うんだし それじゃ

        • ◉詩/ニルヴァーナ あるいは言葉の向こう側へ

          ニルヴァーナ あるいは言葉の向こう側へ 意味について 言葉で伝えようとする その無意味さ、 という意味を生じさせてしまう ジレンマを抱えながらも それでも伝える、を選択するのは そのジレンマが 次元への感受性の未熟さに過ぎないから。 物理的な痛みは 甘んじて受けるしかない 時折襲ってくる、強い恐れも 脳のメカニズムに変調をきたした結果としての表れ その耐え難きを 道端にうずくまって堪(こら)えている 足音が遠ざかっていく その痛みを 苦しみに変えない方法が 一つだけある

          ◉詩/無力ということ

          無力ということ あなたが仏教徒なら それを仏性と呼ぶのでしょうか あなたがクリスチャンなら それをみ心と呼ぶのでしょうか 私はそれを命と呼んでいます あなたが泣いているなら 命が泣いているのです あなたが苦しんでいるなら 命が苦しんでいるのです あなたが驕って(おごって)いるなら 命が驕っているのです 暗い道で あなたが誰かを刺したなら 命がその人を刺したのです あなたが悔いているなら 命が悔いているのです 明るい道で あなたが誰かと手を繋いだなら 命がその人と