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良作パズルゲーム紹介「パクレットのウサちゃん捕獲ゲーム」

こちらは「SteamやNintendo Switchで遊べる良作パズルゲーム【随時更新】」を読んでいる方向けの記事になります。

この記事だけでも読めるようにはなっていますが、お時間がある方は先にそちらをお読みください。

また、大きなネタバレはないようにしていますが、あくまで筆者の匙加減なので、なるべく情報を入れずにプレイしたいという方はブラウザバックを推奨します。


それでは、本編です。

基本情報

パクレットのウサちゃん捕獲ゲーム

パクレットのウサちゃん捕獲ゲーム」はSteamで販売中の倉庫番ライクなパズル作品です。

ストアページ

価格:1400円
プレイ時間:5時間~80時間程度
パズル難易度:★★★~


どんなゲーム?

ウサギが大好きな少女パクレットを操作し、巣穴に住むウサギたちを捕まえていくゲームです。
ただし、ウサギはパクレットの動きに応じて論理的に行動を決定するため、アクション要素は一切ありません。同じ状況で同じ入力が行われれば同じ結果が得られる、完全なパズルゲームになっています。

ウサちゃんは…すばしっこいの!!(大マジ)

ウサちゃんはとてもすばしっこくて、パクレットが全力で追いかけても常に一定以上の距離を保ちながら逃げていきます。
当然、普通に追いかけても一生捕まえることは出来ないので、基本的にはウサギを行き止まりに追い込むことが捕獲のカギになってきます。しかし、ウサギたちは十分に賢いので、行き止まりにすすんで入るようなことはありません。文武両道ですね。

例えば、上にある画像の盤面では、直進すると行き止まりで捕獲されてしまうことが分かるので、ウサギは左折します。さらにウサギを追うと、同様の理由で左折しますが、さらにその先でどちらに行っても行き止まりになってしまいます。このような状況に持ち込むことが出来れば、ウサギは諦めて行き止まりに入り、無事に捕獲、という流れになります。

では、次のような盤面ではどうでしょう?

無限ループってこわくね?

今まさに、盤面右側の環状になっている通路に差し掛かろうとしています。
お気づきかもしれませんが、ウサギがこの環状の通路を回り続けた場合、パクレットは一生ウサギを捕獲することができません。

では、どうするか?

実はウサギには、他にも重要な習性があります。
ここでは、そのうち特に重要な2つを紹介します。

1つ目は、「ウサギは盤面全体を把握しているわけではない」ということ。

先ほど、環状の通路を回り続ければウサギは捕まり得ないという話がありましたが、これはあくまで我々が盤面全体を俯瞰しているからこそ分かることです。
ウサギ目線ではこの通路が環状であることはおろか、右下の通路に入ったら死が確定することすら把握できていません。
また、ウサギは記憶力が悪いので(十分賢いはずでは……?)、一度通った道を記憶していて脳内でマッピングを行っている、などということもありません。
この習性を利用すれば、ウサギにバレないように行き止まりに誘導する、ということが可能になります。

2つ目は、「ウサギ目線で安全な方向が複数ある場合は、パクレットに対して"直進>左折>右折"の優先度で逃げる」ということ。

例えば上の盤面でウサギを追いかけていくと、ウサギはまず突き当たりまで直進します。その後も追いかけていくと、左折しかできないので左折→突き当たりまで直進……と繰り返し、元の通路に戻ってきたところで左折か右折かの選択を迫られます。ここで、ウサギ目線では「どちらも安全な道である」という判断になるので、優先度に従って左折し、環状の通路をぐるぐると回るという流れになります。
この習性こそが前述の「同じ状況で同じ入力が行われれば同じ結果が得られる」を実現しており、このゲームをパズルゲームたらしめる要素になっています。
この習性を理解することで、実際にパクレットが動く前にウサギがどう逃げるのかを予測することが出来るので、行き止まりの位置から逆算してウサギを誘導することが可能になります。

このように、地形とウサギの習性の組み合わせで、どうすればウサギを捕まえられるのかを考えていくパズルゲームになっています。

また、ゲームが進むにつれて、新しい地形・新しいアイテム・新しい仕様・新しい何か(?)が増えていき、それらの組み合わせによってどんどんと深みを増していきます。

おすすめポイント

まずは、ゲームシステムについて。

本作はステージ上のオブジェクトをプレイヤーの操作によって移動させていく、「倉庫番系」と呼ばれるジャンルのゲームになります。
この手のゲームでは、壁やオブジェクト同士の位置によって、オブジェクトが動かせなくなる、進入不可能になるなどの詰み状態になってしまうことが多いです。また、その原因が数十手前の行動にあり、最初からやり直す羽目になることも珍しくはなく、これらは良くも悪くも負荷としてプレイヤーにのしかかってきます。

一方、本作では、逆にオブジェクト(=ウサギ)を移動できなくして捕まえることが主な目的になるので、前述のような詰み状態は少なく、あったとしても数手のアンドゥ(一手戻し)でなんとかなることがほとんどです。

これにより、発想が出てから捕獲までのスパンが短くなり、閃きの気持ちよさをダイレクトに感じることが出来ます。

また、長い時間パズルに詰まってしまったときのために、面をスキップできるようになっているので、自分のペースで攻略を進めることが出来るようになっているのも高評価です。

次に、グラフィックサウンドについて。

グラフィックはレトロゲーム風になっており、パクレットとウサギたちのかわいらしい世界観の魅力を最大限に引き出しています。特に後半のとあるエリアでは、その表現力に驚かされること間違いなしです。

サウンド面もかなり充実しており、エリアごとにテーマにあったBGMが採用されています。こちらもピコピコ感溢れる8bitな仕上がりで、聴きごたえ抜群です。後半のエリアではこのゲーム屈指の神BGMが用意されていますので、是非最後まで遊びましょう。

最後に、プレイ時間について。

まずはステージ数ですが、かなりボリュームがあります(具体的な数はネタバレになってしまうので伏せます)。

そして、このゲームにはとあるやりこみ要素があります。
このやりこみ要素がとにかく画期的でめちゃめちゃ面白い要素になっています。(筆者はこの要素のせいでおかげで60時間以上もウサギ地獄天国を満喫することになりました。)
是非、これを体験するためだけにでも、このゲームをプレイしてほしいです。

また、これらに加えて、今後のアップデートでステージ追加の予定もあるようです。正気か??

やりこみ要素抜きでも1400円相当以上のボリュームはあるので、だいぶコスパが良いことは伝わるかなと思います。


まとめ

いかがでしたでしょうか?
素晴らしいシステムとんでもないボリュームのゲームであることが少しでも伝わってくれていれば嬉しいです。

前述のアップデートについて、ステージの追加だけではなく、ヒント機能の充実などより遊びやすくなる要素が追加されていくようで、まだまだ今後が楽しみなゲームでもあります。(またウサギ地獄に戻る日々が始まる……)

プレイ時間については、遊びつくそうとすると数十時間かかることをお伝えしましたが、必ずしもこれらすべてを遊びつくす必要はなく、つまみ食いでも大食いチャレンジ(制限時間なし)でも楽しめるようになっているのがこのゲームの良さの一つでもあるので、自分のペースと相談して楽しいウサちゃん捕獲ライフをお過ごしください!


リンク


「パクレットのウサちゃん捕獲ゲーム」ストアページ
Steam:パクレットのウサちゃん捕獲ゲーム (steampowered.com)

開発元X(旧Twitter)アカウント
Bunburrows is OUT!! Buy it omg 🐇(@BunstackGames)さん / X

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